レニウムとは (レニウムとは) [単語記事]

レニウムとは、原子番号75番の元素である。

英語名は、Rhenium、元素記号はReである。

概要

発見：1925年にワルター・ノダック、イーダ・ノダック(タッケ)、オットー・ベルグらによって発見が報告された。
1908年には後の東北帝国大学総長である小川正孝がトリアナイトから未発見の43番元素を発見したとして「ニッポニウム」(元素記号はNp)と命名したが、実際の43番元素は自然界にほぼ存在しないテクネチウムであった。現在ではニッポニウムの正体は当時同じく未発見であったレニウムであったとされている。Npの元素記号は後にネプツニウムに使われたが、2016年には日本が生成に成功して命名権を獲得した113番元素がニホニウム(元素記号はNh)と命名された。
元素名はライン川(Rhine)に由来する。
安定同位体が存在するが、自然界に存在するレニウムは放射性同位体が6割以上を占める。
銀灰色の金属。
1992年には択捉島の茂世路岳で硫化レニウムによって構成されるレニウム鉱が発見された。更に火山ガス中にも比較的高濃度のレニウムが存在しているが、資源としての利用には適していないようである。
地殻中においても宇宙においても極めて稀少であり、鉱石中に微量含まれているものから副産物として分離されるレアメタルとして知られている。
触媒や耐熱合金として利用され、ジェットエンジンや電子部品など多様な用途に用いられる。