在庫処分とは (ザイコショブンとは) [単語記事]

在庫処分とは、売れ残った商品などを片づけることである。

概要

商売で捌ききれなかった物品の余剰分を、何らかの手法で始末すること。
在庫処分をおこなう理由として、破損・汚損・経年劣化・仕上がりミスなどの訳あり商品を掃かせるためや、新商品を陳列するための古い商品との入れ替え、お店の改装により商品保管が困難になった時などがあげられる。方法として安価での販売や無料配布、破棄などさまざまである。また、それら在庫処分品を買い叩いて一般的相場より安く売る専門店・業者も存在する。

同じような意味で、クリアランスという言葉があるが、よくクリアランスセールといった使われ方をする。
安価で商品を捌きたい時は「在庫処分セール」よりも横文字にした方が日本人的にウケがいいのかもしれない。

各商売によって在庫処分の時期が変わってくるため、お得に手に入れたいときはぜひ調べて購入を検討してみてはいかがだろうか。
もちろん、「安物買いの銭失い」ということわざもある。安いからと安直に飛びつかずに心して買い物をしたいものだ。

さて、在庫処分を社会問題としてみる考えがある。それは、販売価格を破壊する不当な販売行為ではないか、つまり独占禁止法に抵触するというものである。しかし、普通の在庫処分はちゃんとした理由のある値下げ行為であり、不当なダンピングには当たらないとされている。
むしろ問題なのは、悪質なブリーダーや販売者による犬猫などペットの「生命の在庫処分」である。とにかく売れ残ってある程度育ってしまったものは、店から引き揚げて「処分」されてしまう。いちばん手軽な処分の手段であった保健所などの官公庁の「殺処分」システムが、正当な理由が無い限り利用不可にする方向になり、ボランティア団体やNPOの活動もあって状況は改善されつつある。しかし、今度は「在庫」のペットたちを劣悪な環境に閉じ込めて生命維持だけを図るいわば事実上の「虐待」が横行している。