期待インフレ率 単語

1件

キタイインフレリツ

1.2千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

期待インフレ率とは、経済学の用である。予想インフレ率ともいう。

概要

定義

期待インフレ率とは、人々が事前に予想する将来のインフレ率のことである。

期待インフレ率の形成に関する2つの仮説

人々がどのように期待インフレ率を決めるかには2つの仮説がある。

1つは適応的期待の仮説と呼ばれるもので、人々が間近に観察したインフレに基づいて期待インフレ率を決めるというものである[1]。適応的期待の中で最も単純なものは、人々が「これから1年間のインフレ率は、いままでの1年間のインフレ率と全く同じインフレ率になる」と期待するものである。

もう1つは合理的期待の仮説と呼ばれるもので、人々がすべての利用可情報を最適に利用しつつ期待インフレ率を決めるというものである[2]。すべての利用可情報には、政府の財政政策や貿易政策に関する含む情報も含まれるし、中央銀行融政策に関する情報も含まれる。

期待インフレ率の測定方法その1 アンケート

期待インフレ率を測定する方法の1つは計や企業エコノミストに対するアンケートである。

日本では、内閣府の消費動向調日銀日銀短観全国企業短期経済観測調査)、益社団法人日本経済研究センターのESPフォーキャスト調が有名である。内閣府の消費動向調計向け(消費者向け)、日銀日銀短観企業向け、日本経済研究センターのESPフォーキャスト調エコノミスト向けのアンケート調である。

米国ではミシガン大学ミシガン大学消費者信頼感数が有名である。その他にニューヨーク連邦準備銀行フィラルフィ連邦準備銀行アトランタ連邦準備銀行アンケート調を行っている。

期待インフレ率の測定方法その2 ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)

期待インフレ率を測定する方法の1つはブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)の測定である。

ブレーク・イーブン・インフレ率は、固定利付債利回りから物価連動債の利回りを差し引いて得られる数値である。

固定利付債インフレ率が変化しても元本が変化しないので、市場関係者が期待インフレ率を考え出し、それに従って利回りを決めている。一方で物価連動債はインフレ率の変化に従って元本が調整されて利回りが決まる。ゆえに固定利付債利回りから物価連動債の利回り引き算してブレーク・イーブン・インフレ率を算出すれば、おおよその期待インフレ率がわかる。

ブレーク・イーブン・インフレ率を微修正して期待インフレ率を算出する。

関連リンク

関連項目

脚注

  1. *マンキュー マクロ経済学入門編 第3版(東洋経済新報社)N・グレゴリーマンキュー』425ページ
  2. *マンキュー マクロ経済学入門編 第3版(東洋経済新報社)N・グレゴリーマンキュー433ページ
この記事を編集する

掲示板

掲示板に書き込みがありません。

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/05/01(水) 14:00

ほめられた記事

最終更新:2024/05/01(水) 14:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP