誰も死なない世界とは、ジェイムズ・L. ハルペリンによるSF小説作品である。
原題は「The First Immortal」で、アメリカ合衆国の作家ジェイムズ・L. ハルペリン(James L. Halperin)によって執筆され、1998年にアメリカ合衆国の書籍レーベル「デル・レイ・ブックス」からハードカバーとして出版された。その後、ペーパーバック版や廉価版ペーパーバックも発売されている。
不治の病に侵された医師である主人公は、未来の世界の医療技術の進歩に望みを託し、自分の遺体を冷凍保存することにした。そしてAIやナノテクノロジーが進歩した83年後の未来の世界でついに蘇生を果たす。その時代には人類は技術によって死を克服し、半永久的に生きる世界となっていた……という筋書きで、その未来世界の様相を描いた物語である。
同作者の前作「天才アームストロングのたった一つの嘘」(原題:The Truth Machine)と世界観を共有しているが、直接ストーリーが連続しているわけではなく、あくまで独立した作品である。
前作「The Truth Machine」と本作「The First Immortal」は共にアメリカ合衆国では好評を得たという。
邦訳版「誰も死なない世界」は角川文庫から2002年に出版された。翻訳者は内田昌之で、イラストは影山徹。また日本クライオニクス協会代表の緑川ひかるが解説文を寄せている。
「クライオニクス」とは「遺体を冷凍保存することによって未来で蘇生しよう」という実際に行われている試みであるが、実現可能性については多くの人々から疑問が持たれている。本作はそのクライオニクスが成功した場合を仮定して描いた小説という事になる。
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最終更新:2024/04/24(水) 06:00
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