RTAとは、リアルタイムアタック(Real Time Attack)の略で、ゲームのプレイスタイルの一種である。
ゲームスタートからクリアまでの実時間(時計で計測した現実の所要時間)の短さを競う。
細かなルール、特に計測の厳密な開始・終了時点の基準は差異が多く、例えば「ゲームの電源を入れた時点でスタート」「NEW GAMEを選択してゲームを始めた時点でスタート」など一律でない。
これについてはRTAを行うゲームでの先行事例に従うことが多い。
従来のタイムアタック(TA)は、ゲーム内にプレイ時間が表示されるもの(『ファイナルファンタジー』シリーズなど)に対してそのゲーム内時間を短くすることを競うことが多かったが、コンピュータが普及しクリア時間を計測・証明することが容易になると、実時間での競争も行われるようになった。
そのため、2000年に同人サークル「極限攻略研究会」によって従来のタイムアタックとの区別をするためにこの言葉が生まれた。
ゲーム内時間を競うタイムアタックではセーブ&リセットを駆使して区間タイムを短縮するが、
RTAではセーブ&リセットの時間も計測されるため、できるだけ最小限のみ行われるか、または一切行われない。
RTAで何を使用にするかについてはいろいろな意見がある。
実機によるプレイが普通であるが、エミュレータ上のRTA記録が認められている場合もある。
マルチプラットフォーム展開されていたり、後方互換機能やバーチャルコンソールなど、いろいろな機種でプレイできるもののうち、タイムに大きな影響がある違いが見られるものは、機種ごとに区別される場合がある。
機種による差は公式には公開されないことがほとんどなので、さまざまな検証を経てあとからわかることが多い。
コントローラについては、入力を記憶できるようなものは禁止されているが、連射機能については許可されているものもある。
計測時間については一般的なクリアタイムが長時間に及ぶ場合は、レギュレーションにもよるが休憩時間や休憩回数が認められているものもある。この休憩時間は一時的に計測を停止することができる。
最近ではいろいろな機種でプレイできるものが増えたため、記録とともに機種名を明記することがほとんどである。
それ以外にも特殊な環境でプレイしている場合は明記しておいたほうが好ましい。
海外の有名なRTAサイトの「Speed Demos Archive」では非公式エミュレータ/改造コードの使用は一切認められていない(ルールを参照、すべて実機でないと記録は認められない)。
ちなみに、「タイムアタック」という言葉自体が和製英語であるため、「RTA」という表記も日本でのみ用いられていたが、近年では海外でも「RTA」という名称が広まっており、必ずしもその限りではない。
動画などで「TAS」と対比されることがまれにあるが、この二つを比較することはナンセンスである。
TASはエミュレータ上でツールを使用し、巻き戻しなどのゲーム実機にない機能を使いながら理論最速値を目指す「最速検証」であるのに対し、RTAはゲーム実機で普通にプレイし、1発勝負でゲームスタートから実時間最速でのクリアを目指す「人間競技」であるからである。
ただし、TASの攻略、進行ルートがRTAの参考とされることもあり、逆もまた然りである。
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最終更新:2024/12/18(水) 11:00
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