いわきFCとは (イワキエフシーとは) [単語記事]

いわきFCとは、福島県いわき市、双葉郡広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、葛尾村、浪江町をホームタウンとするプロサッカークラブである。

概要

日本プロサッカーリーグ
いわきFC
基本情報
創設	2012年
クラブカラー	レッド、ブルー
所属	J2リーグ
本拠地	ハワイアンズスタジアムいわき[福島県いわき市]
ホームタウン	福島県いわき市、双葉郡広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、葛尾村、浪江町
プロサッカークラブテンプレート

元々は2012年に創立されたサッカークラブ。2015年に東日本大震災からの復興や地域活性化を掲げる株式会社ドームに運営権が譲渡される。2022年にJリーグ加盟を果たすと、JFL昇格からわずか3年後の2023年にJ2リーグに昇格している。同じ福島県に本拠地を置く福島ユナイテッドFCよりも先にJ2へ駆け上がることとなった。

クラブエンブレムのベースはいわき市のシルエットをかたどっており、チームカラーはハワイのキングが着用する伝統衣装にちなんだ「KINGレッド」と小名浜港をはじめとした、いわきの湊（みなと）を象徴する「湊ブルー」。チームマスコットはフタバスズキリュウをモチーフとした「ハマー＆ドリー」の二体。

チームの特徴は、ドーム主導による独自のフィジカルトレーニングによるフィジカルの強さにあり、選手全員が専門の栄養士が管理する食事を原則3食取り、サプリメントの供給を受けるなど、選手の肉体強化に主眼を置いた練習方針が採用されている。

「スポーツを通じて社会を豊かにする」という理念の下、「いわき市を東北一の都市にする」「日本のフィジカルスタンダードを変える」「人材育成と教育を中心に据える」というクラブビジョンを掲げている

歴史

2012年
- 6月、いわき市においてクラブが創設。
2013年
- 福島県3部リーグに参入
- 11月、「一般社団法人いわきスポーツクラブ」を設立し法人化。
2015年
- 福島県3部リーグに優勝し、2部へ昇格。
- スポーツ関連事業を展開する株式会社ドームがクラブの運営権を譲り受け、「株式会社いわきスポーツクラブ」を設立。代表取締役社長に湘南ベルマーレ社長の大倉智が就任。
2016年
- 監督に元オランダ代表のピーター・ハウストラ、シニアアドバイザーに元日本代表の金田喜稔が就任。選手はトライアウトを中心に集められ、全員がドームの契約社員という形で雇用される。
- 6月に商業施設併設のクラブハウス「いわきFCパーク」が完成。
- 福島県2部リーグを全勝優勝し、1部リーグ昇格。シーズン終了後、ハウストラが退任。
2017年
- 強化・スカウト本部長の田村雄三が兼任という形で監督に就任。社長の大倉が総監督に就任。
- 初出場となった第97回天皇杯では、2回戦でJ1リーグの北海道コンサドーレ札幌を延長戦の末に5-2で下すというジャイアントキリングを果たし、ツイッターのトレンドに浮上するなど大きな話題となる。
- 福島県1部リーグも全勝優勝し、東北リーグ2部へ昇格。
2018年
- 東北2部リーグでは二桁得点を4度経験するなど他を圧倒し優勝。1部へ昇格。
2019年
- 東北1部リーグ、全国地域サッカーチャンピオンズカップに優勝し、JFL昇格を決める。
2020年
- Jリーグ百年構想クラブに承認される。これに伴い、ホームタウンに新たに双葉郡6町2村を加える。
- この年より所属選手全員とプロ契約を締結し、正式なプロサッカークラブとなる。
- 6月にはJ3ライセンスが交付されたものの、JFLで7位に終わる。
2021年
- 開幕から16試合負けなしと好スタートを切ると、残り1試合を残した段階でJFL優勝が決定。悲願であった翌年からのJリーグ加盟とJ3昇格が決定。なお、JFLの優勝とJ3昇格を同時に達成した初のチームとなった。
2022年
- 指導者ライセンスの関係で田村監督が退任し、松本山雅FCコーチの村主博正が監督に就任。
- J3昇格1年目ながらも開幕から上位争いに食い込む快進撃を見せ、大卒1年目の有田稜がゴールを量産しエースに成長。第19節に3度目の首位浮上を果たすと、そのまま首位を維持し、昇格1年目でのJ3優勝そしてJ2昇格決定という快挙を成し遂げる。17得点を記録した有田はJ3得点王とMVPを獲得。なお、JFLからJ3参戦1年目の優勝・かつJ2昇格決定は、2015年のレノファ山口以来の快挙となった。
2023年
- 初のJ2では怪我人が多発したこともあり、5連敗を喫したり、清水エスパルス戦では9失点を喫しての大敗など苦戦。6月14日をもって村主監督を解任し、S級ライセンスを取得したGMの田村雄三が監督に復帰。
- 監督交代後も二度の3連敗を経験するが、第25節以降は降格圏に転落することはなく、第41節で最低限の目標だったJ2残留を決める。最終順位は18位。

主なタイトル

国内タイトル

J3リーグ：1回
2022年
JFL優勝：1回
2021年
東北社会人リーグ1部：1回
2020年
全国地域サッカーチャンピオンズカップ：1回
2020年

個人タイトル

J3リーグ最優秀選手賞
- 2022年：有田稜
J3リーグ得点王
- 2022年：有田稜（17得点）

現在の所属選手

背番号	Pos.	選手名	生年月日	加入年	前所属	備考
-	監督	田村雄三	1976.7.29	2022	松本山雅FC コーチ
1	GK	田中謙吾	1989.12.30	2022	AC長野パルセイロ
2	DF	石田侑資	2002.11.11	2021	ガイナーレ鳥取
3	DF	照山颯人	2000.8.28	2024	FC今治	【完】
4	DF	パク・ジュンヨン	1995.3.15	2024	安山グリナースFC	【完】
5	MF	速水修平	2000.11.11	2022	常葉大学
6	MF	坂岸寛大	2002.1.18	2024	新潟医療福祉大学	【卒】
7	MF	西川潤	2002.2.21	2024	サガン鳥栖	【レ】
8	DF	嵯峨理久	1998.5.27	2021	仙台大学
9	FW	近藤慶一	2002.3.3	2023	名古屋学院大学	【卒】
10	FW	有馬幸太郎	2000.9.3	2022	栃木SC
11	FW	ブワニカ啓太	2002.12.16	2024	水戸ホーリーホック	【完】
13	MF	鏑木瑞夫	2000.5.28	2023	拓殖大学
14	MF	山口大輝	1997.11.2	2020	流通経済大学
15	MF	加藤直輝	2000.6.7	2023	流通経済大学
17	MF	谷村海那	1998.3.5	2020	国士舘大学
18	FW	白輪地敬大	2001.12.7	2024	桐蔭横浜大学	【卒】
19	MF	大西悠介	2001.5.20	2024	国士舘大学	【卒】
20	MF	加藤悠馬	2001.12.15	2023	拓殖大学	【卒】
21	GK	立川小太郎	1997.1.17	2024	湘南ベルマーレ	【完】
22	DF	生駒仁	1999.7.1	2024	レノファ山口FC	【完】
23	MF	大迫塁	2004.10.13	2024	セレッソ大阪	【レ】
24	MF	山下優人(C)	1996.5.24	2019	拓殖大学
26	FW	坂元一渚璃	2004.11.22	2023	報徳学園高校
28	FW	棚田遼	2003.6.19	2024	サンフレッチェ広島	【レ】
30	FW	杉山怜央	2000.3.4	2022	作新学院大学
31	GK	鹿野修平	1999.8.27	2022	流通経済大学
34	DF	大森理生	2002.7.9	2024	大宮アルディージャ	【レ】
39	GK	ジュ・ヒョンジン	2005.2.6	2024	大東税務高校	【完】
40	MF	下田栄祐	2004.5.5	2023	鹿島アントラーズユース	【レ】

※備考欄は【完】=完全移籍での加入、【レ】=レンタル移籍での加入、【復】=レンタル先からの復帰、【新】=新任の監督、【昇】=トップチーム昇格、【卒】=新卒での加入、【1】=第1種登録、【2】=第2種登録、【H】=ホームグロウン選手

過去に所属した主な選手

菊池将太（2016 - 2018）
平岡将豪（2016、2017 - 2021）
アンドレ・クルル（2016）
坂田大樹（2017 - 2022）
ウェズレイ・ロドリゲス（2019 - 2020）
バスケス・バイロン（2019 - 2021）
日高大（2019 - 2022）
鈴木将太（2020 - 2022）
岩渕弘人（2020 - 2023）
星キョーウァン（2022）
有田稜（2022 - 2023）
家泉怜依（2022 - 2023）
宮本英治（2022 - 2023）
進藤凌（2022 - 2023）
高木和徹（2023）

歴代監督

監督名	在任期間	備考
向山聖也	2013年～2015年	・福島3部優勝＆2部昇格(2015年)
ピーター・ハウストラ	2016年	・福島2部優勝＆1部昇格(2016年)
田村雄三	2017年～2021年	・福島1部優勝＆東北2部昇格(2017年) ・東北2部優勝＆1部昇格(2018年) ・東北1部優勝(2019年) ・全国地域チャンピオンズカップ優勝＆JFL昇格(2019年) ・JFL優勝＆J3昇格(2021年)
村主博正	2022年～2023年6月	・J3優勝＆J2昇格(2022年)
田村雄三	2023年6月～