スターマンは競走馬の名前。以下の3頭が存在する。
全盛期のナリタブライアンを破った、ただ1頭の馬。
主な勝ち鞍
1994年: 神戸新聞杯(GII)、京都新聞杯(GII)、鳴尾記念(GII)
| スターマン Star Man |
|
|---|---|
| 生年月日 | 1991年5月12日 |
| 馬種 | サラブレッド |
| 性・毛色 | 牡・鹿毛 |
| 生産国 | 日本 |
| 生産者 | 高村牧場(北海道様似町) |
| 馬主 | 誓山正伸 |
| 調教師 | 長浜博之(栗東) |
| 主戦騎手 | 藤田伸二 |
| 初出走 | 1993年10月16日 |
| 戦績 | 14戦6勝[6-2-1-5] |
| 獲得賞金 | 2億5,138万円 |
| 競走馬テンプレート | |
父*ワイズカウンセラー、母 ケイテイルート、母父 *ダンディルートという血統。いわゆる持ち込み馬である。
父はリボー系の馬でGIII1勝を含む9戦2勝という、成績だけ見るとなんで種牡馬になれたのかよく分からない馬。まあその父のAllegedが凱旋門賞連覇して種牡馬としても活躍したのでその影響だろう。しかし*ワイズカウンセラー自身は種牡馬としてもいまいちで、中央の重賞を制した馬は本馬の他にはいない。母は11戦2勝の条件馬。母系は日本の在来系統。母父はビゼンニシキなどの活躍馬を出し、日本におけるトウルビヨン系種牡馬の中心を担った馬。母父はまだしも、正直言ってぱっとしない血統である。
そんなパッとしない血統だった本馬。おまけに脚部不安を抱えておりデビューはダートの1400m戦だった。河内洋を鞍上に迎えたこのレースは楽々と逃げ切ったが、続く3戦を3着、8着、5着と凡走。その間に春クラシックへの挑戦権を失ってしまった。
そして皐月賞が行われた4月17日、鞍上に藤田伸二を迎えたれんげ賞(500万下、阪神)で1200m戦にもかかわらず2着に3馬身半差つける快勝で2勝目を挙げる。成長に伴って脚部不安も良化し、2か月後の白藤ステークス(900万下、阪神1600m)も2馬身差の快勝。ここで秋に向けて放牧に入る。
秋を迎えても勢いは止まらない。菊花賞トライアルの神戸新聞杯(GII)では皐月賞3着・ダービー4着の実力馬フジノマッケンオー、重賞2勝馬のメルシーステージを相手に3番手から堂々差し切って重賞初制覇。菊花賞への優先出走権を手にした。
この当時、神戸新聞杯と菊花賞との間には中6週の間隔があり、間にもう1レースを挟むのが一般的であった。そんなわけで本馬は当時は秋開催であり菊花賞トライアルであった京都新聞杯(GII)に駒を進めた。
さて、この京都新聞杯の注目はある1頭に注がれていた。半兄にGI3勝のビワハヤヒデを持ち、自身も春クラシック2冠を含む怒涛の6連勝を挙げていたナリタブライアンである。順調に夏を越したとされた本馬はここが始動戦であった。つけられた単勝オッズは元返し1.0倍。2番人気のダービー2着エアダブリンでもう10倍台、完全な1強体制である。そんな中本馬は3番人気であった。
レースは内枠のテイエムイナズマが1000m61秒2というスローペースを刻む中、本馬は4番手を進む。向こう正面でエアダブリンが早めに上がっていき、それを追ってナリタブライアンも上がっていった。しかし本馬は落ち着いたまま。
1番外から白いシャドーロールが揺れて、ナリタブライアン先頭に立つか!ナリタブライアン先頭に立った!ナリタブライアン先頭!
エアダブリンが懸命に食い下がる!エアダブリンが懸命に食い下がる!
- 関西テレビ 杉本清アナウンサー
直線入り口で早くも大外から先頭に立ったナリタブライアン。エアダブリンが懸命に食らいついていたが、じりじり離されていく。このままナリタブライアンが秋の始動戦を飾る、菊花賞に向けて視界良好…と、思われたその時。
そして内の方からスターマンが来た!スターマンが来る!ナリタブライアン…
おおっと内からスターマン!ナリタブライアンピンチ!苦しい!変わった!
…スターマン!…いやースターマン、藤田は怖い!
- 関西テレビ 杉本清アナウンサー
空いた内に切れ込んだ本馬がナリタブライアンを上回る脚色で追い詰め、交わしていったのである。クビ差、大金星である。杉本アナは絶句し、競馬場は悲鳴で揺れた。実はナリタブライアン、本当は順調でも何でもなく夏負けを起こしていたらしい。そんな状態で2着になるのだからとんでもない馬だが、そんなとんでもない馬を本馬は破って見せたのである。
ナリタブライアンがシャドーロールを身に着けて覚醒してから股関節炎でその輝きを失うまでの戦績は10戦9勝2着1回。全盛期のナリタブライアンを倒したただ1頭の馬として、本馬の名は知れ渡ることになった。
トライアル2勝をひっさげ4番人気で臨んだ本番菊花賞だが、ここは復調したナリタブライアンが2着を7馬身引きちぎる圧勝を見せる陰で距離限界にぶち当たり5着。きっちりとお返しを食らってしまった。
その後は有馬記念ではなく当時年末のGIIだった鳴尾記念で初古馬戦へ。ここでは57.5kgのトップハンデを負わされたが、意に介さず2着に4馬身差つける圧勝。この勝利に加え、ステイヤーズステークスではエアダブリンが優勝、そして有馬記念ではナリタブライアンとヒシアマゾンがワンツーフィニッシュ。この世代の強さを知らしめたのであった。
とここまでは順調そのものだったのだが、明けた95年はAJCC(GII)から始動したもののサクラチトセオーの5着。まあこんなこともあるよねと続く産経大阪杯(GII)を目指したのだが…ここで屈腱炎を発症。長期療養を余儀なくされる。
本馬が帰ってきたのは1年半後の96年7月。かつて自身が破ったナリタブライアンは股関節炎ののちに完全復活することなく引退、時代の中心は同期のサクラローレルと1世代下のマヤノトップガンらに移っていた。復帰戦は足元の負担を考えてのダート戦。ここは9着に凡走。やはり終わってしまったのか?
しかし次走、鞍上に熊沢重文を迎えた小倉記念(GIII)では5番人気ながらヒシナタリーの2着と復調の兆しを見せる。
そして次走、久々に鞍上に藤田伸二が戻った朝日チャレンジカップ(GIII)。迎え撃つ相手はここまで重賞2勝を含む怒涛の4連勝で上がってきた1世代下のマーベラスサンデー。オッズはマーベラスサンデーが1.4倍、本馬が3.6倍、3番人気が10倍台と2強体制となった。レースは前の2頭が飛ばしていく中3番手のマーベラスサンデーをガッチリとマーク。1馬身差を保ったまま最終直線へ。マーベラスサンデーを捉えんと懸命に足を伸ばしたが1馬身差がどうやっても詰まらない。そのままマーベラスサンデーに続いて2着で入線。しかし後続は完封して見せ、その衰えぬ実力を知らしめたのであった。
しかしこのレース中に右前脚の屈腱炎を断裂していたことが発覚。そのまま引退となった。結局GIの舞台に立ったのは菊花賞の1度のみであった。
引退後は種牡馬となったが、5年間で産駒がわずか20頭とサンデーサイレンス旋風の前に太刀打ちできず。しかしそんな数少ない産駒の中からナゾがオープンまで昇格し、重賞にも出走するなど短距離戦線で気を吐いた。ナゾは繁殖入りしたので、細々とながら血は残っていくかもしれない。
種牡馬引退後は乗馬クラブにて引退名馬として繋養されていたが、そこから別のクラブへ移動し乗馬としてデビュー。しかしその後は消息不明となっている。
| *ワイズカウンセラー 1983 鹿毛 |
Alleged 1981 鹿毛 |
Hoist the Flag | Tom Rolfe |
| Wavy Navy | |||
| Princess Pout | Prince John | ||
| Determined Lady | |||
| Quarral 1973 栗毛 |
Raise a Native | Native Dancer | |
| Raise You | |||
| Rhubarb | Barbizon | ||
| Judy Rullah | |||
| ケイテイルート 1978 黒鹿毛 FNo.[4-r] |
*ダンディルート 1972 鹿毛 |
Luthier | Klarion |
| Flute Enchantee | |||
| Dentrelic | Prudent | ||
| Relict | |||
| *タイズキ 1968 黒鹿毛 |
*グレイモナーク | Gray Sovereign | |
| White Lodge | |||
| タイフレーム | *ライジングフレーム | ||
| 隆勝 | |||
| 競走馬の4代血統表 | |||
クロス:Polynesian 5 x 5、Nasrullah 5 x 5
最強馬撃破!!
古馬も撃破!
ゆっくりさんによる解説
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最終更新:2025/12/13(土) 04:00
最終更新:2025/12/13(土) 04:00
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