ファイナルファンタジータクティクスとは、スクウェア(現スクウェア・エニックス)から1997年6月20日にプレイステーション用ソフトとして発売されたシミュレーションRPGである。略称はFFT。
続編としてファイナルファンタジータクティクスアドバンス・タクティクスA2がある。また、同一の世界観(イヴァリース)を持つ作品としてファイナルファンタジーXII、ベイグラントストーリーがある。
ミレニアムコレクション、PS one Books、アルティメットヒッツとして廉価版が再発売されている。
2009年5月13日にゲームアーカイブスにて配信が開始された。
概要
ファイナルファンタジーシリーズとしては異色作、そして隠れた名作と名高い。
後にPSPにて移植版が発売されているが、処理落ちや音割れなど多少の難があるため注意。
ファイナルファンタジーシリーズとしては珍しく、他のシリーズと共通の世界であるイヴァリースが舞台。
五十年戦争と呼ばれる長い対外戦争が終結した後のイヴァリースで、獅子戦争と呼ばれる内戦とその裏で活躍した主人公ラムザの挫折と成長と活躍、およびその親友であるディリータの栄光を描いた作品である。
雑記
全体について
シミュレーションRPGとしては比較的易しい部類の難易度だが、ゲームシステムを把握していない初心者が「FFだから」とプレイするには少々難易度が高い。(計画的に自軍を育成をしないと詰み易く、初心者救済キャラが登場する所までストーリーを進められない)
特定のポイントで「詰み」易いシーンがある。特に三章終盤で主人公が一人で敵ボスと戦わなければならない場面は、主人公が敵ボスを倒せない状態で戦闘前にセーブをしてしまうと、予備のデータが無い場合はレベル上げが不可能となり、ほぼ確実に詰んでしまう。
ストーリー分岐などが無く、最終的に悲劇的な結末を迎えてしまう後味の悪さ等、ストーリー面では賛否両論ある作品。
ストーリーについて
- Chapter1「持たざる者」
- 過去の回想。士官学校時代のラムザとディリータは、戦争後に野盗と化した元騎士団の者たちと戦いに参加するが、様々な事件から身分の違いが浮き彫りになり、ついには決別に至る。
- Chapter2「利用する者、される者」
- Chapter1から一年後、名門ベオルブの名を捨てて傭兵として活動していたラムザは、オヴェリア王女を誘拐する旧友ディリータを目撃。様々な思惑が絡み合う中、オヴェリアの保護を求めてドラクロワ枢機卿と言う人物を頼るラムザ達だったが、その影では伝説の聖石と、それを巡るルカヴィの陰謀が進んでいた。
- Chapter3「偽らざる者」
- ついに勃発した大規模な王位継承戦争「獅子戦争」の裏で暗躍する何者かと、伝説上の存在だった聖石の真実が明らかになる。そんな中、聖石とルカヴィの真実を知ったラムザは、ドラクロワ枢機卿暗殺犯として教会から「異端者」の烙印を押されてしまい、社会的に抹殺されてしまう。
- Chapter4「愛にすべてを」
- 獅子戦争が決着の様相を見せる中、聖石をめぐる戦いと、いよいよ姿を現した黒幕たちとの決戦。敵に攫われたアルマを救う為、ラムザは戦い続ける。
- 反して、王女オヴェリアと婚姻し、下級身分からついには王にまで上り詰めたディリータであったが……
ユニットについて
ジョブとアビリティについて
戦闘について
おまけ要素について
主な登場キャラクター
- ラムザ・ベオルブ
- 主人公。貴族の名門ベオルブ家の末弟。後に異端者の烙印を押され、歴史から抹消される。
- ディリータ・ハイラル
- ラムザの幼馴染。下層身分の出身だったが、ラムザの父の計らいで共に士官学校に通う。後に英雄王として歴史に名を残す。
- ダイスダーグ・ベオルブ
- ラムザの腹違いの長兄。弟ザルバッグにその地位を譲るまでは北天騎士団団長を勤め、現在は主君ラーグ公の軍師となっている。
- アルマ・ベオルブ
- ラムザの妹。ラムザとアルマは他の兄達とは腹違いであり、特に年の近いラムザと仲が良い。献身的な性格。
- オヴェリア・アトカーシャ
- 王女として王位継承戦争「獅子戦争」で本人の意思とは別に重要な役割を担い、後にディリータと結ばれる。修道院に居た頃はアルマと仲が良かった。
- アグリアス・オークス
- オヴェリア付きの聖騎士。聖剣技を使う事が出来る。一部のファンからはヒロインの呼び声が高い。
- アルガス・サダルファス
- 没落貴族の出身。自家の再興を志しており、時として己の願望や主張が言動に強く表れることがある。
- ウィーグラフ・フォルズ
- 骸旅団のリーダー。夢破れた後は力と権威に魅入られ神殿騎士団に入る。彼との一騎打ちのシーンは色々な意味で名高い。
- ミルウーダ・フォルズ
- 骸旅団のリーダーであるウィーグラフの実妹。平民出身ゆえに貴族に対する憎悪を己の言動に強く出す。
- ムスタディオ・ブナンザ
- 機工都市出身の青年で、発掘された銃を使った狙撃を得意とする。
- サブストーリーでは豹変したラムザにうっかりやっつけられたと言うしょーもないシーンもある。
- ガフ・ガフガリオン
- ダークナイト。暗黒剣を扱う。元は騎士団に所属していたが、現在は傭兵団を率いる。傭兵時代はラムザの上司に当たる。「○○なンだよ!」と言った独特な語尾が特徴。
- シドルファス・オルランドゥ(雷神シド)
- 雷神シドと敵に恐れられる、高名な騎士。ラムザの父とは友人だった。聖剣エクスカリバーを振り回し、聖剣技、暗黒剣、剛剣全てを扱う「全剣技」のアビリティを持ち、本作バランスブレイカー、FF歴代最強シドとして名高い。
- オーラン・デュライ
- 占星術士でシドの養子。自軍には加わらないが、ラムザやディリータと親交厚く、後に「デュライ白書」として戦いの真実を記すが……
- 実は養父に負けず劣らず隠れたバランスブレイカー。
- ヴォルマルフ・ティンジェル
- ミュロンド・グレバドス教会の神殿騎士団団長。教皇フューネラルによって結成された「新生ゾディアックブレイブ」のリーダーである。
- メリアドール・ティンジェル
- ミュロンド・グレバドス教会の神殿騎士。ヴォルマルフの娘。剛剣を使いこなすが、よりによって雷神シドの後にメンバーに加入したばっかりに……
- メスドラーマ・エルムドア
- 五十年戦争の英雄の一人で「銀の貴公子」「銀髪鬼」と称された侯爵。プレイヤー達を別の意味で翻弄することになる。
- 歴史学者アラズラム・J・D
- プレイヤーと共に、イヴァリースの隠された歴史「デュライ白書」を読み解いていく歴史学者。イヴァリースの「現代」に生きる人物であり、本作のストーリーは彼と共にプレイヤーが読み解いた歴史の真実である。ベイグラントストーリーにも名前が登場する。
等多数。
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