三振とは、野球・ソフトボールのルールのひとつで、打者が一度の打席において3回のストライクを取られること。投手と打者の対決においてホームランが打者の勝利なら、三振は投手の勝利場面としてともに野球の華である。
打者が三振となるのは、ツーストライクの状況から、見逃しして第三ストライクとなった場合(見逃し三振)、空振りして第三ストライクとなった場合(空振り三振)、ファウルチップを捕手に捕球された場合(但し、ルール上は空振りと同じ扱い)、バントした打球がファールグラウンドに転がった場合(スリーバント失敗)の、計4通り。
三振を喫した打者は、通常の場合即座にアウトになる。しかし、無死または一死で一塁に走者がいない時、二死の場合は一塁走者がいた時でも、第三ストライクを捕手が正規の捕球をできていなかった場合、打者はアウトとならず一塁への走者となる権利が生じる。これを振り逃げという。この状況が発生した時は、打者には三振が、投手には奪三振が記録されるものの、守備側は打者走者を何らかの形でアウトにする必要が生じる。これに失敗すれば、攻撃側の振り逃げ成功となる。つまり、そのイニングは(もちろん記録上は3アウトだが)実質4アウトが必要となるため、1イニング4奪三振の珍記録が発生することもある。
なお、日本語の呼び名で勘違いしやすいが、振り逃げの発生条件は前述のように基本は捕手の捕球ミス(但し、ワンバン投球の空振り三振は、捕球できていても正規の捕球ではないので条件発生対象)であり、打者の空振りそのものは必須条件ではない。英語での呼び名(「Uncaught third strike」-捕球されなかった第三ストライク)で考えると分かりやすいかもしれない。また、振り逃げは条件さえ満たしていれば何度でも出来るので、理論上投手が1イニングに奪える三振の数に制限は無かったりするが、延々と振り逃げで三振を奪い続けるというのは現実的ではない。
三振は、スコアブックで「K」と表記される(スリーバント失敗は「◆K」、振り逃げの失敗は「K」を左右反転した文字で記載されることもある)。なぜ「K」なのは諸説あるが、「Strike」、「Strike Out」、「Sacrifice(犠打)」、「Steal(盗塁)」、「Steal Out(盗塁死)」と重複を避けるため、「Knockout」の「K」を採用したという説が有力である。
見逃し三振と空振り三振の表記上の違いは、スコアブックではボールカウント欄で見られる(打席結果欄で違いを表現することもある)。一方、特にメジャーでの球場内やテレビ放送のデータ提示では、見逃し三振を「K」、空振り三振を「K」を左右反転した文字で表示していることが多い。日本でも、ネット用語として「みのさん」「からさん」という表現がある。
ちなみにアメリカのマイナーリーグでは、1試合27奪三振を記録した投手(ロン・ネッチアイ)がいる。失策と振り逃げによる出塁は許しているので完全試合も毎回三三振も達成していない(ノーヒットノーランは達成)が、漫画のようだが実話である。
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最終更新:2025/12/23(火) 06:00
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