都市対抗野球大会とは (トシタイコウヤキュウタイカイとは) [単語記事]

都市対抗野球大会とは、東京ドームにて毎年夏に行われる硬式野球の大会である。主催は日本野球連盟と毎日新聞社。社会人野球の二大大会の1つである。

概要

社会人野球における硬式野球の全国大会は、東京ドームにおける夏の都市対抗野球大会（以下、都市対抗）と大阪ドームにおける秋の社会人野球日本選手権大会（以下、日本選手権）、クラブチームのみで争われる全日本クラブ野球選手権大会の3つが存在する。
日本選手権は11月前半の開催とプロ野球ドラフト会議後になってしまうこともあり、ドラフト会議へのアピールの場として重視されるのが都市対抗となっている。

なお、都市対抗という名前の通り、各都市を代表するチームによる大会として開催されたという経緯があるため、「横浜市・ENEOS」などのように都市名とチーム名が併記される。東京23区を本拠地とするチームの場合は「東京都・NTT東日本」と都市名ではなく東京都が併記される。

テレビ中継はJSPORTSにて全試合が生中継されている。また、毎日新聞サイトで全試合が無料でネット中継されているため、インターネット環境さえあればどこでも観戦が可能である。

都市対抗野球大会でのMVP（最優秀選手賞）は橋戸賞と呼ばれる。

予選

本戦出場チームは32チームであり、地区については適宜見直しが行われている。
第93回大会では以下の通り出場枠が割り振られている。

北海道　1
東北　2
北信越　1
北関東　2
南関東　3
東京　4
西関東　2
東海　6
近畿　5
中国　2
四国　1
九州　2
推薦　1（前回優勝チーム）

補強選手

都市対抗独自のシステム。地区代表のチームが同地区の予選で敗退したチームから最大3名をレンタルできるというシステムである。選出された場合は必ず協力出場するよう規約で定められている。複数のチームに出場枠がある地区の場合、同じチームの選手が別々のチームに補強選手としてレンタルされ、本戦で対戦する可能性もある。

補強選手は必ず使わなければならないというわけではないので、2人以下、あるいはまったく使わないというケースもある。また、推薦枠として出場する前回優勝チームは予選を戦っていないので補強選手は使用できない。

結果

平成

年度	優勝		橋戸賞	準優勝
第60回 1989年（平成元年）	プリンスホテル	東京都	瀬戸山満年	大昭和製紙北海道	白老町
第61回 1990年（平成2年）	ヤマハ	浜松市	吉田篤史	三菱重工長崎	長崎市
第62回 1991年（平成3年）	東芝	川崎市	丹波健二	新日本繊維広畑	姫路市
第63回 1992年（平成4年）	日本生命	大阪市	杉浦正則	熊谷組	東京都
第64回 1993年（平成5年）	日本石油	横浜市	谷口英功	日本通運	浦和市
第65回 1994年（平成6年）	本田技研鈴鹿	鈴鹿市	森昌彦	西濃運輸	大垣市
第66回 1995年（平成7年）	日本石油	横浜市	高橋憲幸	NKK	福山市
第67回 1996年（平成8年）	本田技研	和光市	入来祐作	三菱重工広島	広島市
第68回 1997年（平成9年）	日本生命	大阪市	杉浦正則	日本通運	浦和市
第69回 1998年（平成10年）	日産自動車	横須賀市	川越英隆	川崎製鉄千葉	千葉市
第70回 1999年（平成11年）	東芝	川崎市	須田喜照	三菱重工長崎	長崎市
第71回 2000年（平成12年）	三菱重工川﨑	川崎市	西郷泰之	大阪ガス	大阪市
第72回 2001年（平成13年）	河合楽器	浜松市	奥村幸司	三菱自動車岡崎	岡崎市
第73回 2002年（平成14年）	いすゞ自動車	藤沢市	長谷高成泰	ホンダ熊本	大津市
第74回 2003年（平成15年）	三菱ふそう川崎	川崎市	谷村逸郎	シダックス	調布市
第75回 2004年（平成16年）	王子製紙	春日井市	田中明	ホンダ	狭山市
第76回 2005年（平成17年）	三菱ふそう川崎	川崎市	植山幸亮	日産自動車	横須賀市
第77回 2006年（平成18年）	TDK	にかほ市	野田正義	日産自動車	横須賀市
第78回 2007年（平成19年）	東芝	川崎市	磯村秀人	JR東日本	東京都
第79回 2008年（平成20年）	新日本石油 ENEOS	横浜市	田澤純一	王子製紙	春日井市
第80回 2009年（平成21年）	Honda	狭山市	筑川利希也	トヨタ自動車	豊田市
第81回 2010年（平成22年）	東芝	川崎市	藤田卓史	JR九州	北九州市
第82回 2011年（平成23年）	JR東日本	東京都	松本晃	NTT東日本	東京都
第83回 2012年（平成24年）	JX-ENEOS	横浜市	大城基志	JR東日本	東京都
第84回 2013年（平成25年）	JX-ENEOS	横浜市	大城基志	JR東日本	東京都
第85回 2014年（平成26年）	西濃運輸	大垣市	佐伯尚治	富士重工業	太田市
第86回 2015年（平成27年）	日本生命	大阪市	藤井貴之	大阪ガス	大阪市
第87回 2016年（平成28年）	トヨタ自動車	豊田市	佐竹功年	日立製作所	日立市
第88回 2017年（平成29年）	NTT東日本	東京都	福田周平	日本通運	さいたま市
第89回 2018年（平成30年）	大阪ガス	大阪市	近本光司	三菱重工神戸・高砂	神戸市、高砂市

令和

年度	優勝		橋戸賞	準優勝
第90回 2019年（令和1年）	JFE東日本	千葉市	須田幸太	トヨタ自動車	豊田市
第91回 2020年（令和2年）	Honda	狭山市	井上彰吾	NTT東日本	東京都
第92回 2021年（令和3年）	東京ガス	東京都	臼井浩	Honda 熊本	大津町
第93回 2022年（令和4年）	ENEOS	横浜市	度会隆輝	東京ガス	東京都
第94回 2023年（令和5年）	トヨタ自動車	豊田市	嘉陽宗一郎	ヤマハ	浜松市
第95回 2024年（令和6年）	三菱重工 East	横浜市	本間大暉	JR東日本東北	仙台市
第96回 2025年（令和7年）	王子	春日井市	九谷瑠	三菱自動車岡崎	岡崎市