「浮かばれない動画」供養します。
動画供養とは、日の目を見ることの無かった動画達を供養するイベントである。
動画供養とは、人目に触れることなく埋もれてしまった動画を、導師蝉丸Pが供養するイベントである。2010年に歌供養(後述)にちなんで初めて行われた。その後2019-2020年にニコニコ超会議の一部として3年連続で行われた。
2021年は行われなかったようだが、2022年は4月29日と30日の13時から執り行われる。応募条件もこれまで同様で、「再生数1000以下」「コメント100以下」「マイリスト10以下」の動画が対象。「動画供養希望」タグがタグロックされると応募完了となる。
[ 2010年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 ]
2010年4月1日0時、ニコニコニュースにて「動画供養」を執り行うという告知がされた。
このイベントに応募する条件として 「再生数1000以下」「コメント100以下」「マイリスト10以下」の動画 を目安として該当動画に「動画供養希望」タグが付加・タグロックされると応募完了となる。(自薦・他薦は問わない)
告知を行った日付よりエイプリルフールのジョークではないかと見る向きもあったが、2010年4月17日(土)16時~17時半頃、本当に動画供養が執り行われ、その様子がニコニコ生放送にて放送された。
供養された動画は「動画供養希望」タグが「この動画は供養されました」タグに置き換えられた。
実際に動画供養が行われたのは始めの30分ほど(内後半の20分間では供養対象の動画IDの一部が読み上げられた。リストは公開されていない)で、その後に導師・蝉丸Pからの法話が13分、さらに第2部として40分ほど歌謡ショーが放送された。
蝉丸Pの法話では供養とは必ずしも死者に対して行う儀式ではなく、他人を慈しむ心(具体的にはうp主にGJとコメントするなど)を養い育てることが大切なのだという内容であった。ただし司会を含むほとんどの出席者は喪服姿であった。
2018年、動画供養が帰ってきた?! 告知日はまたしてもエイプリルフール。応募条件は前回同様で、「再生数1000以下」「コメント100以下」「マイリスト10以下」の動画が対象。「動画供養希望」タグがタグロックされると応募完了となる。(自薦・他薦は問わないタグロックは本人しか出来ないので自薦しか無いのでは? とも思えるが、他人がつけたタグにロックをつけても、自分のつけたタグにロックをつけてもいいという意味か)。運営の開始時の挨拶では人知れず削除されてしまった動画を供養するかのような話があったが、応募対象の動画は供養後も視聴可能である。
応募締め切りは2018年4月23日23時59分。動画供養自体は4月28日・29日のニコニコ超会議「超テクノ法要×向源(11時〜夕方)」ブースで、「超動画供養(4/28: 14:00〜14:30, 4/29: 14:15〜15:00)」として行われた。導師を務めたのは前回と同じく蝉丸P。
読経では、背景に供養される動画のワンシーンを流しながら、一部動画の動画IDとタイトルが読み上げられた。2010年同様献花も行われた。ビリー・ヘリントン氏の追悼も読経に織り込まれた。R.I.P.
1日目の法話は10分ほどで、諸行無常についてニコニコ動画のプレミアム会員減少についても忌憚なく例に上げながら、変化は悪いことだけではない。変化するからこそ悪いままでなく良くなることもあるのだから、変化は受け入れなければならないと説いた。
2日目の法話は20分ほどで、台本を用意してこなかったとのことであったが、運営から事前に要望があったとのことでSNS炎上に関連して、摩訶止観について説いた。創作実話と呼ばれる義憤に駆られて拡散したくなるような記事を見かけたら、条件反射的にリツイートするのではなく、少し立ち止まって3分ほど自分の中の感情を客観的に観測することを勧めた。義憤に駆られたところで心と体力をすり減らすのは自分だけ、と。
最後の運営からの報告では7,301件応募があったとのこと。
2018年に続き、2019年も動画供養が行われることとなった。その名も超動画供養2019…ってそのまんま。告知日はまたしてもエイプリルフールだったっぽいが、気づいた人からの報告が2019年4月2日だったので真相は永遠の謎となった。開催日は2019年4月27日・28日ニコニコ超会議「超テクノ法要×向源」ブースで行われる(4/27: 12:55-13:30, 4/28: 12:30-13:00)。導師を務めるのは恒例の蝉丸P。
応募条件もこれまで同様で、「再生数1000以下」「コメント100以下」「マイリスト10以下」の動画が対象。「動画供養希望」タグがタグロックされると応募完了となる。応募締切は2019年4月21日23時59分。だが、運営の冒頭の挨拶では現存する動画よりも削除された動画が対象であるかのような口ぶりであった。
第一部の法要パートでは、両日とも例年同様20分ほど読経・献花とともに動画IDの読み上げ・一部画像の表示が行われた。
第二部は10分ほどの法話パート。1日目は平成のの時代はネットが発展した一方で、身体性が失われモニターの向こう側に相手がいるということを感じ取る力も失われたことを現代の新たな問題点として指摘した。観音菩薩の慈眼視衆生(じげんじしゅじょう)を挙げ、相手が存在することを認識して慈しみの心をもって見れば、現在ネットで横行するような暴言・誹謗はなくなるはず、新しい元号令和にふさわしくおだやかな気持ちにならなければならないと説いた。
なお、輪廻転生は仏教の概念だが、異世界転生は仏教のジャンルではないとのこと。
2日目は運をテーマに唯識派の種子熏習(しゅうじくんじゅう・しゅじくんじゅう)という考え方を挙げた。SNSなどでキャラを作っている人は、染み付いたそのキャラに引きずられる。同様に自分は運が悪いと考えるよりも、自分は運がいいのだと考える方が運が向いてくる。どうしても自分は運が良いと考えられない人は、仏様に手を合わせると運が良くなった気になれる。
手を合わせるだけでは納得できない人は、かき集めるのでなく、与える・思いやる気持ちを持つことも大事、回り回って自分に運が向いてくるものであると説いた。蝉丸Pはこの方法でFGOのガチャで星5を一発で出したらしい。
運営の最後の報告では今回の応募件数は4,655件だったとのこと。
新型コロナウィルスが猛威を振るう中、2020年も動画供養は予定を変更しつつ実施された。例年4月1日に告知が出るっぽいのだが、2020年4月1日のニコニコネット超会議2020のページに告知はなく、告知の初出は4月3日のTwitter上だったようだ。
募集条件は例年通りで、再生数1000以下・コメント100個以下・マイリスト10件以下の動画。供養したい動画に「動画供養希望」タグを追加したりタグロックするだけで「超動画供養」への応募が完了する。自薦・他薦は問わないとのこと。応募締切は2020年4月15日23時59分。
文言通りに解釈すると、これまでと異なり本人がタグロックしなくても応募できるようにも読めるが、「たり」の呼応表現が脱落しているので誤植である可能性が微粒子レベルで存在している・・・?
ニコニコネット超会議2020の「超テクノ法要×向源」で行われるというのは通例通り。生放送は2020年4月19日(日)午前3時からの予定とされていたが、2度の予定変更を経て2020年4月18日21時より行われた。当日は45分の予定を延長して50分強、行われた。
新型コロナウィルスの影響によりニコニコネット超会議2020自体もオンライン開催であるが、導師蝉丸P自身も収録会場には現れず寺からの中継放送すなわち寺ワークにて行われた。残念ながら中継による音声の乱れが多々見られた。法要パートの読経には疫病退散が盛り込まれた。
法話パートでは、真言密教で悟りに至るための重要な段階である「三密」についての話。
身口意(体・口・心)という3つが人間の行動の全てであり、それらすべて罪のもとであり三業である。例として自分で見聞きしたことだけを元にして、社会・他人に対して高い要求水準をつきつける風潮を取り上げた。
ワイドショーなどで不安を煽られて攻撃に走るのではなく、「遮情(情報の遮断)」により心の回転を一回止める。そして、世の中は真理の現れという「表徳」の考え方に基づきもう少しよく調べて真実はいつも今ひとつ(であり、高い水準を求めることはできない)ということを把握するべき。そうすることによって身口意を仏に近づけていくのが三密であると説いた。
運営発表では、今年の応募件数は5,793件であったとのこと。
供養された動画を見る場合は「この動画は供養されました」でタグ検索。残念ながら何年に供養されたかまではわからない。
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2010年の動画供養の監修を行った船村徹氏が毎年行っている歌供養は1984年ごろから毎年6月12日(6月12日は氏の誕生日)に行っているものである。そこでは献花などが行われる。
それ以前にも歌供養というイベントは行われたことがあり、その頃はそこで評判の良かった曲は再発売されるという救済が行われていた。たとえば、1969年の歌供養では「秋の砂山」という曲がピックアップされヒットしたという。
2010年の動画供養では動画IDを読み上げるときに動画の一場面がモニターに表示されたが、第2部で特定の動画を上映するといったことは行われなかった。
なお、船村徹氏は2017年2月16日に84歳で亡くなっているが、2018年2月16日には一周忌が歌供養を兼ねて行われた。
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最終更新:2025/12/13(土) 03:00
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