実況パワフルプロ野球2011

実況パワフルプロ野球2011とは、パワプロシリーズの2011年版である。

概要

発売日は2011年7月14日。PS3とPSPでのマルチプラットフォームは今回も継続。
12月22日には、「14」以来4年ぶりとなる決定版も発売された。
（余談だが、2011年に勝利数・防御率・勝率でパ・リーグ三冠投手となった田中将大が、新人王を受賞した年以来という奇縁付）

今作では、選手の査定方法が大きく変化し、修得変化球と弾道以外の基礎能力値が100段階へ統一された。
レベル100まで育てきると、従来のAランクを超えるSランクで能力が発揮されるようになったため、今までのシリーズよりも打率、本塁打、盗塁成功／阻止などの数が細かく調整できるようになり、理論上は、ファミスタの「ピノ」の再現もより原作へ近づけられるようになった。
ただし、Sランクまで育てられる能力は1ヶ所だけである。

また、前年PS3版を買ったプレイヤーの最大の不満点だったマイライフ復活をはじめ、オリジナルチーム作成、公称6000パターン（前年比7割増以上）というウグイスデータの充実、PSP版でも試合中の似顔絵対応など、導入を見送られた機能が多数盛り込まれている。
その代わり、今回は応援歌の自力作成ができず、パワプロ2010やプロ野球スピリッツ2011あたりから、パスワードやUSB通信で持ってこなければならないのが地味ながら痛い。

もちろん、オンラインにも引き続き対応。PS NETWORKの完全復旧が間に合ってよかった。

サクセス

今回は高校野球編。アクション操作が要求される高校野球のシナリオは、13以来5年ぶりである。
ちなみに、64時代のリメイクである「サクセス・レジェンズ」や、監督シミュレーションモードである栄冠ナイン、および単独移植版の「熱闘！パワフル甲子園」を含めれば約1年ぶり。

プレイヤーは、パワフル、アンドロメダ学園、初登場となるときめき青春の3校から1校を選び、2年夏から全国大会出場、および優勝を目指して選手を育てていく。オープニング画面では、あかつき大学附属と帝王実業の存在も確認されており、タイミングに差はあるが全国大会で戦うこととなる。また、あかつきは、夏の甲子園直前の練習試合の相手としても登場。
各校には専用コマンドが用意されており、

• パワフル
  「もしドラ」を参考にした「マネジメント」で、練習環境を変えることができる。
• アンドロメダ
  新監督：武井田ジョーの下、ハイリスクハイリターンの「超特訓」が可能。12アカデミーB組のような通常メニューの代役だが、今回は任意で発動可能。
  しかし、実際は超特訓と書いてドーピングと読む、ダイジョーブマニア歓喜のシナリオである。
  ファンには馴染みが深い大西もチームメイトとして登場する。
  固有選手は少なく、大西以外には嵐丸士朗がいるのみだが、非常に影が薄い。
• ときめき
  校名と正反対にヤンキー揃いな学校で、2人しかいなかった野球部が奮起。校内の名高いヤンキーを集めて、実質結成から1年で甲子園を目指すというシナリオ。展開の都合上、春の選抜大会には参加できず、甲子園は夏の全国大会一発勝負となっている。
  選手が落ち込むと「青春」コマンドが使えるようになり、対象にした選手のやる気と、参加する練習の効率を上げることができる。
  青葉春人や小山雅など個性的なキャラが数多く登場する。

戦国時代編

決定版で追加された、パワプロクンポケットのノリを本家に持ち込んだと言っても過言ではないかもしれないシナリオ。

その名の通り、プレイヤーはふとしたはずみで戦国時代に飛ばされ、野球で天下統一を目指す。
似顔絵付で登場する武将は、某戦国なんちゃらとかいうゲームをやっていれば一度は目にしたことがある名前ばかり。実際、開発スタッフの知識もそれくらいらしい。

このシナリオには時間と体力の概念が存在せず、月の満ち欠けで行動が左右される。
新月、三日月、半月の期間で練習を行い、
十三夜月の期間には、「計略」コマンドで味方の士気高揚や選手・アイテムなどの探索を行い、
満月の夜に試合をして勢力を広げ、以下新月期間に戻る　というのが基本ルーティン。

負けたら終わりのトーナメント方式を採用しているため、展開次第では予期していなかった段階で育成を中断させられるということもありえる。1勝すれば選手登録は可能なため、逆にマイライフ素材用として、あえて能力抑えめで終わらせることも可能。
天下統一を達成すると、ペリー率いる黒船軍との特別試合が行われるが、ここで敗戦しても統一クリア扱いである。
黒船軍には、実況パワフルメジャーリーグのサクセスで相方となるヤーベンもさりげなく参加。
また、練習メニューは、12同様にどの守備位置でも筋力、敏捷、技術、変化球、精神の5種を選べる。

戦国編に限り、自軍敵軍どちらかが得点圏へランナーを置くごとに自力操作に切り替えられる「おいしいとこ取り」というプレイができる。

サクサクセス

アクション操作が苦手な人、短時間で選手を量産したい人に向けて、今作から追加された新機能。

パワフル甲子園のマネージャー育成モードを改編したようなすごろく風のゲーム。
従来のサクセスと違い、ゴールに着く前に体力が残ってさえいればいいため、強力な選手作成を狙って遠回りするも、一点特化型の選手をめざしてゴールへ突き進むも、プレイヤーの嗜好次第である。

パワファーム

こちらも今回追加された新機能。上記2編で作成した選手を持ち寄ってオーダーを組み、CPUチームに勝てば育成に役立つアイテムを入手可能となる。今作では、パワファームに登録していない選手は継承素材として登場しないことにも注意が必要である。

関連動画

関連商品

関連項目

• 実況パワフルプロ野球
• 小山雅
• 嵐丸士朗