実況パワフルプロ野球2014とは (ジッキョウパワフルプロヤキュウニセンジュウヨンとは) [単語記事]

実況パワフルプロ野球2014とは、パワプロシリーズの2014年版である。

概要

基本情報
実況パワフルプロ野球2014
ジャンル	野球・育成
対応機種	プレイステーション3、PS Vita
開発元	パワプロプロダクション
発売元	コナミ
発売日	2014年 10月23日
対象年齢	CERO:A
通信
PS3：オンライン対戦対応 PS Vita：オンライン対戦、アドホック通信対応
その他
PS Vita：メモリーカード必須
ゲームソフトテンプレート

2014年 10月23日にPS3とPS Vitaの2機種にて発売。パワプロ2010から販売が続いていたPSP版は、2014年 6月に本体が生産終了を迎えた影響もあってか、対象ハードから除外された。

前作では課金要素への依存度が高かったが、今作は課金制度が廃止となっているほか、シリーズ20周年記念を意識してか、基幹ハード移行後に廃止された要素の復活が目立つ。

まずはOB選手や、今回が初めてとなる、海外へ移籍した日本人選手の収録。
第一報の時点では工藤公康、小久保裕紀、松井秀喜、田中将大などOB・海外枠での出演選手は80名以上。
公式サイトでは12球団の監督・コーチを務めるOB選手も収録され、総勢167名となっている。
初期から使えるわけではなく、各モードのプレイで得られるOBポイントが100 ポイント貯まるごとに1人ずつ使用が解禁される。

そして、おそらく今作最大の目玉であろう、栄冠ナインの復活。PS2時代はサクセスの一種と扱われていたが、今作ではソフトのトップメニューから選択可能。
今回は、1941年まで過去の年代へ遡ってのプレイが可能となり、初期設定では監督・選手の顔設定やチアガールの衣装デザイン機能などが追加された。
また、ゲームに出演した選手が転生選手と称されて登場。年代と出身高校の所在地が一致すれば、プレイヤーの赴任先へ入学することもある。該当する選手がいない場合や、2014年以降の年代であっても、毎年誰かは転生で入学してくる。
試合でのBSOなどの表記は、NHKの野球中継を模した仕様になっている。

野球システムでは「ナイスピッチシステム」や「ゾーンとスランプ」というシステムが実装されている。
打撃面ではミートカーソルの移動範囲が狭くなり、特殊能力「悪球打ち」がないとボールゾーンが打てなくなった。
さらにパワポケシリーズの「フルダケ」システムが搭載され、簡単に打撃操作が可能となった。
また、選手名はフルネームで登録が可能となり、サクセスで自作の際には名前プレートの表記を本名と通称どちらかから選べるようになった。
能力値についても、エラー回避力が捕球力へと改称され、一部の特殊能力がA～Gの7段階制に細分化されるなどの見直しが行われた。
そのほか、ペナントやマイライフモードなどでも様々なシステムの変更と実装がなされている。

なおパワプロ2013からの引継ぎとして、選手データや応援曲の他、2013で入手したSR ランクのイベントキャラのレベル合計値に応じて特典が得られる。

ちなみに今作のS能力は90以上のため凄く頑張ればオールAならぬオールS選手を作ることも可能である。
またG判定も29以下から19以下になったので今作のGはよっぽど低い能力という証左である。

サクセス

本作は大学野球編。追加シナリオは配信されず、三本のシナリオで3年秋からオリジナル選手を育成していく。
しかも購入時点で3校とも選択可能。
前作の思い出の砂時計、グラウンドレベル、デッキ拡張枠は撤廃され、シナリオのプレイ人数を反映した「勢力変動ボーナス」という新たな要素が追加されている。
今回もイベントデッキシステムが採用され、新たにSR キラのレアリティが追加されている。
パワチャレやサクサクセスも引き続き登場するが、パワチャレに登録できる選手はオンライン時の大学野球編で育成した選手のみとなる。

2015年 10月22日のアップデート時にオンラインサービス提供が終了し、パワチャレ、ガチャ、自作選手のパスワードクラウド「保管箱」が使えなくなる。サービス終了までに全サクセスキャラを取得できていない場合、シナリオクリアごとにランダムで追加されるようフォロー策がとられた。

新要素

イベントデッキシステムの新たな要素として「スキル」と呼ばれるものがある。
イベントキャラ一人につきスキルを最大6個まで習得させることができ、サクセス開始時にデッキにセットしたイベントキャラごとに一つだけランダムで選ばれる。
基本能力を上げるのに必要な経験点が減少したり、野手プレイ時、イベントキャラが投手だと野手の一部練習にボーナスが付くようになるなど多岐にわたる。育成中にプレイヤーが任意で発動させられる場合もある。

なおスキルは確実に発動するわけではないので注意。自己紹介時に発動するか判定があり、その後、右のスキル欄が光っている時のみ発動可能or発揮される。6枠あるスキルに空欄がある場合それが選ばれると結果としてスキル発揮無しになる。SR キラは各キャラ共他では取得できないユニークスキルを持つ。

前述のネットサービス無効化後は、ランダムで選ばれたスキルが、最高値のLv10で発動するように変更されている。

パワフル学園大学

いたってオーソドックスなシナリオ。固有選手は2013から続投の鶴屋と、兎角・丸亀の三名。
アルバイトで得た資金を元手にアイテムを入手することが可能。ただし2012とは違いその場で使用しかできない。
なお、アルバイトは1ヶ月ごとに選べるようになっており、勤務先によって獲得できる経験点も変わってくる。

下2つの大学と違い運要素がほとんどないため安定しやすく、イベントも少なめなので時間が短いのが利点。固有キャラは鶴屋がやや不安くらいで他の2名は高目の能力。

壱琉大学

かつてのあかつきや帝王のような実力主義のシナリオ。固有選手は雷轟・暮羽・風薙の三名。
格と呼ばれるランキングシステムが導入され、ランキングを1桁にしないとスタメンで試合に出ることができない。4年9月1週までに25位以上にならないとベンチに入れず強制的にゲームオーバーになってしまう。
格を上げる際にはチームメイトとの対決で勝たなければならず、その方法として、打球飛距離や千本ノックといった、能力値で結果が左右されるタイプと、実際に投打の操作を行う実戦対決がランダムで提示される。実戦が表示されなかった場合に備えて、ある程度は能力値の強化も必要である。
なおデッキ選手も対決に参加するため、1位を目指すにはランキング上位のデッキ選手との対決は避けられないので注意。

投手は球速で肩力が自動で上がり肩力も高めなので遠投、野手はアピールで初期能力Cを狙える走力のベース走だと勝ちやすい。もちろん腕に自信があるなら打席勝負も可。上の通りデッキに入れた選手との対決もあるのでデッキに入れるキャラの能力値は把握しておこう。数値が1つでも上なら勝ち、同じだと負け扱い。

なおランキング 1位でプロ入りすると打席勝負が発生しボーナス経験値とコツが得られる。勝てば更に増える。
また全体練習はコツを得る事も可能だが、参加するのは自分よりランクが下のキャラのみ。まんべんなくポイントを獲得できるので二刀流キャラも作りやすくオールAを一番作りやすい大学とも言えるが、運があれば下記の六面の方が楽とも。
ラブパワーは全体練習では発動できず、スペシャルトレーニングの効果も乗らないので注意（ただし、ラブパワー・ゾーンによる練習効果UPは考慮される）。固有キャラ3名が強いので試合が楽できるのも魅力。

六面大学

運要素を押し出したシナリオ。固有選手は蝶野・六鹿・辰猪の三名。
このシナリオの特徴は、「パワコロ」と呼ばれるサイコロを使って練習レベルを上げていく。専用コマンドでパワコロの出目を強化したり、「限界突破」を選んでサイコロ学長を倒すと最大12まで出目を強化できる。そのためこのシナリオでの練習レベルの最大値は12となっている。
パワコロは練習レベルだけではなくランダムイベントにも関わり、モブキャラとのパワコロに勝つと経験点や特殊能力のコツがもらえる場合がある。
また、ドラフト指名後のエピローグの後に矢部が現れ、「ジャンプアップチャンス」を持ちかけてくる。もちろんパワコロを使って、出目が2以上なら出目に応じた経験点が得られるが、逆に1を出すとゲームオーバーになってしまう。