生野区通り魔事件とは、2013年に大阪市生野区で発生した無差別通り魔事件である。
2013年5月22日、大阪市生野区新今里の住宅街で、付近の住民である男女2名が文化包丁(刃渡り約12センチ)を持った男に相次いで腹や腰を刺される事件が発生した。被害者は病院に運ばれともに重傷だったが、意識はあり、幸いにも命に別状はなかった。
女性を刺した殺人未遂容疑の現行犯で逮捕されたのは、近くに住む無職で韓国籍の康桂善(田仲桂善)容疑者(31)。容疑者は「自分が刺した」と容疑を認めており、「包丁で人を殺そうと思い、家から持ち出した」「生粋の日本人なら何人も殺そうと思った」と供述しているほか、曖昧な言動がみられたり、「透明人間が自分の中に入ってきた」などの意味不明な供述を繰り返したりしているという。弁護人の選定にあたっては、「日本人(の弁護人)は嫌だ」と主張していた。また、容疑者は3年前から精神疾患を患い、入退院を繰り返していた。
6月12日、大阪府警生野署捜査本部は、男性を刺した殺人未遂容疑で容疑者を再逮捕した。大阪地検では、事件当時の容疑者の精神状態を調べるため、近く鑑定留置を請求する方針としている。
容疑者は早朝、自宅マンションの1階で新聞を配っていた新聞配達員の男性(61)を待ち構え襲撃。エレベータ前で刺し、逃げ出した男性を追って屋外へ出た。その後、150メートルほど離れた商店街のコンビニ前で、清掃員の女性(63)に「生粋の日本人か」と2度訪ね、「そうです」と答えると、容疑者は襲いかかった。
容疑者はその間にすれ違った住人らに対しても、日本人であるかを確認した。近隣に住む男性(59)が「そうやで」と返答すると容疑者はポリ袋の中から包丁を取りだしたが、男性はオートロック付きのマンションの中に逃げ込んだためけがはなかった。男性によると「男は正気ではなかった」と話していたという。また、容疑者は別の高齢男性にも同様の質問をし、否定されると「日本人だったら誰でもやったるんや」と叫んだという。
午前5時20分頃、刺された男性からの110番通報で大阪府警生野署員が駆けつけたところ、容疑者がコンビニ前で清掃員の女性を刺したところが発見されたため取り押さえられ、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。
現場は、近鉄今里駅から約200メートルにある、個人商店や診療所が建ち並ぶ一角。容疑者と被害者は面識がなかったという。
近くの大阪市立東中川小学校では、現場を通る通学路の一部を変更し、集団登校に切り替えた。
読売新聞の取材によれば、現場近くのマンションに住む男性(39)は「女性の『助けて下さい』『刺された』という叫び声で事件に気がついた。窓から見たら、女性が倒れていて、血だまりもできていた。犯人の男は、刃物を持って歩いていたが、落ち着いた様子に見えた」と驚いていた。同じく取材を受けた別の男性(61)は「普段は静かな通りで、こんな早朝に通り魔事件が起こるなんて…」と青ざめた様子で話した。
また、スポーツ報知の取材に応じた近くに住む日本人女性(20代)は、「ここは韓国籍の人が多いが、地域に根付いている人もたくさんいる。事件で差別や偏見が助長されるのは嫌だ」と語った。
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最終更新:2025/12/09(火) 06:00
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