ショウナンパンドラ(Shonan Pandora、湘南魔瓶)は、2011年生まれの日本の競走馬で、現在は繁殖牝馬。
生産は社台コーポレーション白老ファーム、馬主は「ショウナン」の冠名でお馴染み国本哲秀オーナー。
馬名は「冠名+神から全ての贈り物を与えられた女(ギリシャ語)」(JRA競走馬情報による)
主な勝ち鞍
2014年:秋華賞(GI)
2015年:ジャパンカップ(GI)、オールカマー(GII)
概要
父ディープインパクト、母キューティゴールド、母父*フレンチデピュティという血統。
父は説明不要のGI7勝馬だが、キューティゴールドが交配された2010年4月はまだ産駒のデビュー前であった。
母は現役時代未勝利だが、その母がゴールデンサッシュなので、ステイゴールドやレクレドールの妹にしてサッカーボーイの姪という割と良い牝系の出身馬。母父も既に*クロフネやピンクカメオを出して評判を集めていた。
2~3歳
浜中俊騎手を鞍上に迎えた2歳12月の新馬戦では2着だったが、年明けの未勝利戦を出遅れながら抜け出して初勝利。その後はエルフィンSに1番人気で出走したがシャイニーガールに逃げ切られて2着に敗れ、続くフラワーカップも5着、川須栄彦騎手に乗り替わったオークスへの最終便・スイートピーSも5着と連敗。春のクラシックには出走すら叶わなかった。
気を取り直して自己条件に戻り、クレイグ・ウィリアムズ騎手が騎乗した初戦は2着に落としたが、休養を挟んだ8月に岩田康誠騎手騎乗で500万下を勝ち上がる。その勢いのまま中山競馬場改修により新潟で行われた秋華賞トライアル・紫苑S(当時はOP特別)に挑戦。不良馬場を泥まみれになりながらゴールまで突き進み、最後はレーヴデトワールの追い上げにクビ差屈したが2着に入って、秋華賞への優先出走権を獲得した。
秋華賞では早くから有力視され続けたその素質が買われ、オークス馬ヌーヴォレコルト、2歳女王レッドリヴェールに次ぐ3番人気となった。久々に浜中騎手が鞍上に戻った(岩田騎手はヌーヴォレコルト騎乗)このレースでは中団からロスなくインを立ち回ったのが奏功して、鋭く追い込んだヌーヴォレコルトをクビ差抑えて戴冠。管理する高野厩舎ともども重賞初制覇をGIで飾った。
その後はエリザベス女王杯に出走したが、4歳馬ラキシスの6着に敗退。3歳シーズンはこれが最後の出走となった。
4歳以降
4月の大阪杯から始動したが、ここでは不良馬場に泣いてラキシスの9着に敗戦。続けて出走したヴィクトリアマイルでも追い込み不発でストレイトガールの9着に敗れた。
続けて出走した宝塚記念では、浜中騎手がデニムアンドルビーに騎乗するため、池添謙一騎手に乗り替わった。「グランプリ男」の異名を取る池添騎手の騎乗ながら、終わったと見られたのか単勝99.2倍で16頭中11番人気と結構な低評価だったが、蓋を開けると最内枠からロスなく立ち回り、勝ったラブリーデイからクビ+1馬身1/4差の3着に健闘した。
秋初戦はオールカマーを選択。抜け出したヌーヴォレコルトを上がり最速の末脚で差し切り、牝馬としてはメジロドーベル以来18年ぶりの優勝馬となった。しかし天皇賞・秋では15番枠という外枠に泣かされ、今回も上がり最速の末脚で追い込んだが4着止まりだった。
続けて出走したジャパンカップではまたも15番枠となった。しかし今度は中団から追走し、最後の直線で脚を伸ばすと、馬体がぶつかり合うほど密集した馬群を根性で抜け出し、ラブリーデイを内から交わしたラストインパクトを更に外からクビ差で差し切ってゴールしGI2勝目を達成。15着まで0.6秒のうちに並ぶ激戦であった。
「競馬の神様に『上手く乗れるのか?』と試されている気がした」という鞍上の池添騎手はゴール後派手なガッツポーズこそしなかったが、右の拳をグッと握りしめた。
その後は有馬記念へ向かう予定だったが、最終追い切り後に息遣いに違和感が見られたため大事を取って回避。それでも秋の活躍が評価されて最優秀4歳以上牝馬に選出された。
翌年も同じく大阪杯→ヴィクトリアマイルのローテを取ったが、いずれも3着に惜敗。その後は宝塚記念に出走予定だったが、レース2週前に骨折が判明し休養入りとなり、そのまま11月に引退が決まった。引退後はノーザンファームで繁殖入りしている。
血統表
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
*ウインドインハーヘア 1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | |
Lady Rebecca | |||
Burghclere | Busted | ||
Highclere | |||
キューティゴールド 2004 栗毛 FNo.1-t |
*フレンチデピュティ 1992 栗毛 |
Deputy Minister | Vice Regent |
Mint Copy | |||
Mitterand | Hold Your Peace | ||
Laredo Lass | |||
ゴールデンサッシュ 1988 栗毛 |
*ディクタス | Sanctus | |
Doronic | |||
ダイナサッシュ | *ノーザンテースト | ||
*ロイヤルサッシュ | |||
競走馬の4代血統表 |
クロス:Northern Dancer 5×5×5(9.38%)
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関連項目
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