ドッペルとは、『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』に登場するシステムの一つである。
魔法少女のソウルジェムが穢れきった時に発動させ、内在する魔女の力を解放し、その力を行使するものである。
以下、『マギアレコード』のネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
概要
ドッペル・ウィッチとは感情の写し。
この神浜市で魔法少女のソウルジェムが穢れに満たされる時、
彼女たちは自らの体の一部に呪いの姿を写し取りドッペルを出現させることが出来る。
そして、ため込んだ穢れのすべては主を蝕むことなくすべてドッペルへと変換され、
魔法少女が力尽きることはない。
ドッペルとは神浜市でのみ体現できる不可思議なちからである。
(『アニメジャパン2017』における展示ブースの説明文より)神浜市では、「ドッペル」という力を一部の魔法少女たちが発動します。
これは、ソウルジェムが濁りきった際に、内なる魔女の力を部分的に
発動・自由に行使する能力で、覚醒した魔法少女だけが備えることになります。
(『マギアレコード』公式サイトにおける説明文より)正式名称ドッペル・ウィッチ。それは感情の写し。
ソウルジェムが穢れに満たされ濁りきったとき、体の一部に呪いの姿を映し取り、
その一部のみを魔女化させ、自由に行使する能力。
ソウルジェムの穢れはドッペルウィッチに変換されることで取り除かれ、
結果的にグリーフシードを使わずにソウルジェムを浄化する。
それによって、魔法少女の魔女化を回避できる。
それだけ聞くといいことずくめだけど、ドッペルには強い依存性と副作用があるし、
その存在は、魔法少女の魔女化の真実と背中合わせ。
知識として広げることすら危険なのは本当よ。
(アニメ版第2期第2話より、八雲みたまによる説明)
物語の舞台となる神浜市。この街においてソウルジェムが穢れ濁りきった時に、身体の一部を変化させることで内在する魔女の力を解放・発動させ、攻撃力として行使するのがドッペルである。
ゲームシステム上においてはマギアの上位に位置づけられている超必殺技としての扱いである。このシステム上の扱いについては作品記事を参照。
物語上においてはマギウスの一人里見灯花の手によって開発され、神浜市に設けられた自動浄化システム(実際は異なる要素を含むが、その辺の核心に関しては環ういの記事を参照)によって運用が可能となっており、ドッペルを発現させることで攻撃手段などとして用いることができ、使用後はソウルジェムの穢れは解消される。
ちなみに第1部終了後はエンブリオ・イブの残した被膜が神浜市を覆った状態になっているため、以降もある時期を除いて神浜市においてはドッペルが使用できる。
これだけ聞けば良いことずくめに聞こえるが、メリットもあればデメリットもある。
まずはドッペルは魔女の力を行使する以上、「魔女は魔法少女の成れの果て」だという真実に向き合う必要がある。原作の『魔法少女まどか☆マギカ』でも語られているように、基本的に魔法少女はこの辺の事実関係を知らされないまま戦い、死ぬときにようやく気づく事が多い。仲間の死と魔女化によって気づかされても絶望したままである。この辺の向き合い方でかなり左右されることになる。
また、ドッペルを使うと体力を大幅に消耗する。ストレスによって穢れを蓄積させたことでソウルジェムは濁るので、それが満タンであると言うことは精神的に相当な負荷がかかっていることになる。それを一気に解放するのだから肉体的にもその影響は計り知れず、現に
- 何度も力を行使することで第1部終盤での柊ねむ(こちらは命を削りながらウワサを作り続けたというのもある)や、第2部で連続使用しすぎた三輪みつねのように下半身不随になるなど、身体に何らかの障害を及ぼす事がある。
- ドッペルを使っているときは一種のトランス状態となっているのだが、精神を保つことができ制御できるならともかく、そうでないとドッペルに乗っ取られた状態になる。アニメ版ではこの時の状況について、魔法少女の顔に白い仮面が被さった状態となる。
- そして冒頭のみたまの説明にもあったように、アニメ版では強い依存性と濫用による副作用を持つとされている。事実、第2期第4話では濫用しすぎたせいで秋野かえでのドッペルが暴走し、本人の人格が乗っ取られドッペルと融合する「ドッペル症」を発症している。また第3話では環いろはが眠っている状態でドッペルが偽りの記憶や理想の空間を作り出して夢を見させていることも分かっている。
といった事が起きている。
もちろん神浜市でのみ行使可能なのでそれ以外の地域では使えないし、これによって魔女化のリスクは否定できない(『たると☆マギカ』コラボイベは「夢の中のフランス」という表現なのでその辺はスルーで)。また、ドッペルによっては巨大なものもあるため、屋内で使おうものなら家屋を破壊しかねないことも重要である。
一方でキュゥべえにとってもドッペルというシステムはエネルギー回収という点では旨味がない。と言うのも、インキュベーターが必要とするのは魔法少女が魔女化したときに発生する爆発的な感情エネルギー。ところがドッペルの発現によって回復してしまうと、希望と絶望の相転移による感情の振り幅が少なく、発生するエネルギーもそれに応じて少なくなってしまう。彼らに取ってみれば魔女化よりも回収効率が悪すぎる、というわけである。
ちなみに、ドッペルと魔女の名称には基本的に対応関係にある。例えば鹿目まどかの魔女化形態Kriemhild Gretchenの場合、「救済の魔女、その性質は慈悲」が「慈悲のドッペル、その姿は救済」と、魔女の性質がドッペルの名称に、ドッペルの姿が魔女の名称になっている。これは原作出自の6人、本作品で魔女・ドッペルの姿が共に登場する環うい・安名メル・黒江・瀬奈みこと、そのいずれもがそうであるため、確定的なものとなっている。
ただし、季節イベントなどでの派生形では姿が変わっている場合が多く、特に暁美ほむらは此岸の魔女Homulillyは共通しているものの、作中でメインとなるメガほむは「閉鎖回路のドッペル」、原作時間軸のクーほむは「業因のドッペル」と時間逆行で周回を重ねたことに応じて名称(性質)が変わっている。巴マミにいたっては真名がCandeloroで共通しているものの、通常版では「ご招待のドッペル(おめかしの魔女)」、ホーリーマミでは「礼拝のドッペル(光輪の魔女)」、水着ver.では「常夏のドッペル(陽気の魔女)」とドッペルの名称(性質)・魔女の名称(姿)いずれもが変化している(実際の姿も変わっている)。また、ピュエラ・ヒストリアに登場したガンヒルトは真名はBlotではあるものの、「離間のドッペル、その姿は破船」「破船の魔女、その性質は迷夢」と姿は同じでも性質が異なっている。
ドッペル一覧
マギアレコードのメインキャラのドッペルについては各キャラの記事に、うい・みこと及び原作組の魔女化形態を元にしたドッペルについては各魔女の記事に詳細を記しているのでそれぞれを参照。またマギア☆レポートを含んだ派生形態についても大元の後にまとめて記載している。
補記:超マギア一覧
様々な要素が絡んでドッペルが使えないキャラも存在しており、その場合は「超マギア」(公式呼称:f4samuraiファンフェスティバル3より。俗称として第2マギアなどがある)として相当する力を使うことが出来る。
マギア名称 | 魔法少女 | 備考 |
---|---|---|
みんな、いつまでも私と一緒だよ | アルティメットまどか | アルティメットまどかあるいはそれに由来する力であるため。 |
フェアウェル・グリーフ | いろは・やちよ 決戦.ver | |
アルティメットスタンプ | 究極まどか先輩 | |
桜の物語は全てを呑み込む | 万年桜のウワサ | ウワサその物またはそれに由来する力であるため。 |
海のお友だち大全集! | 万年桜のウワサ 水着ver. | |
shutdown -r -t 21 | ウワサのさな | |
みかづき荘の一員として | 小さなキュゥべえ | 本人ではなくチームみかづき荘による総攻撃。 |
ラ・ポルトゥ・ドゥ・パラディ | タルト ver.Final | 完全なるイレギュラー |
エクロジオン | イザボー 魔女ver. | 既に魔女化済み |
星5の力をお見せします! | いろはちゃん | ドッペル解放薬を飲んで巨大化 |
ティロフィナーレ・サルヴェッツァ | ホーリーマミ アニメver. | 基本的にアニメ版での演出に変更されているため、この3人はドッペルではなくアニメで見せた攻撃が超マギアとして実装されている。 |
レナ&いろは/イグニッション | 水波レナ アニメver. | |
ウワサの回転雷獣休止砲 | ウワサの鶴乃 アニメver. | |
眩龍乱舞 | 佐倉杏子 ドッペルver. | 杏子がドッペルと一体化しその力を行使している。 |
事象改竄 | 悪魔ほむら | 今の私は“魔”なるもの。ドッペルじゃないのは当然のことでしょう? |
それならボスキャラをやるわよ | 悪魔ほむらちゃん | |
集結の百環 | 無限大いろはちゃん | 百人いろはちゃん大行進。まあマギレポだしね |
妖怪アルちゃんズ夜行 | 佐鳥かごめ 百鬼夜行ver. | 妖怪と化したアルちゃんたちが百鬼夜行で敵めがけて大行進。 |
ルクス☆プロフェティア | 鹿目まどか scene0 ver. | 「魔法少女まどか☆マギカ scene0」は原作同様見滝原市で物語が終始するため、scene0 ver.およびまばゆはドッペルではなく超マギアになっている。 |
約束を重ねた軌跡 | 暁美ほむら scene0 ver. | |
神託大炎 | 佐倉杏子 scene0 ver. | |
フトゥリズモ・コンチェルタンテ | 美樹さやか scene0 ver. | |
プレヴェヌート・スフィラータ | 巴マミ scene0 ver. | |
ブリリアントファイナルカット | 愛生まばゆ | |
ギラ盛りオーロラストリーム | 梨花・れん クリスマス.ver | ペアユニットはかなりの割合で超マギアになっている事が多い。 ただし宅配鶴フェリといろ黒は2人とも、巫女いろういはういのみがドッペルを出した上で、いずれも本人達が直接攻撃している。 |
秋野かえでの「水散爆裂打球」 | レナ・かえで 水着.ver | |
ドリーミー・コンビネーション | やちよ・みふゆ 始まりver. | |
強火ドッペル爆走炎舞 | 鶴乃・フェリシア 宅配ver. | |
創造と破壊の聖夜へ | 灯花・ねむ 聖夜ver. | |
ネーヴェ・コンテント | いろは・うい 巫女ver. | |
絶対魅了マーメイドカレント | ももこ・みたま 人魚ver. | |
マギア・マギカ | まどか・いろは | |
グレートアリナ先輩Goなのっ!! | かりん・アリナ ハロウィンver. | |
レガーロ・アンジェリコ | 那由他・みかげ クリスマスver. | |
ダイナミック・ケーキセレモニー | まさら・こころ 花嫁ver. | |
血盟の狂乱 | 結菜・樹里 ヴァンパイアver. | |
デスティーノ・ウチェロ | いろは・黒江 | |
アクセラレイター | 高町なのは | 『魔法少女リリカルなのは』由来であり、まどマギ系と魔法少女のシステムが異なる。 |
ホーネットジャベリン | フェイト・T・ハラオウン | |
ウロボロス | 八神はやて | |
Mission of My Heart | 錦木千束 | 『リコリス・リコイル』由来であり、リコリスという特殊性ゆえか、流石にドッペルを出させるわけにはいかなかった模様。 |
Judgement of My Mind | 井ノ上たきな |
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関連項目
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兄弟記事
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