プリンセスブライド(Princess Bride)とは、字句通りに訳せば「姫の花嫁」という意味である。
ここでは同名の小説・映画について解説する。同名の曲についてはPrincessBride!を参照のこと。
概要
元々はW・ゴールドマンによる長編小説であり、内容はメタフィクションに満ち溢れている。
物語は2部に分けられるが、1部目は実は「ゴールドマンが子供の頃に読んだ長編小説「プリンセス・ブライド」が、大人になって読み返すと冗長で長ったらしい記述ばっかりであったことを知り、愛読書の面白さを広めるために筆を取る」というストーリーになっており、いわば長いまえがきである。
2部ではそのゴールドマンによって改編された「プリンセス・ブライド」を、端々に書かれた「いかに私がその冗長で長ったらしい記述を省略したか」という付記を読みながら内容を追うという筋書きになっている。
だが実はこの「プリンセス・ブライド」なる長編小説は現実に存在せず、この小説もまた(冗長で長ったらしい記述を含めて)ゴールドマン自身による創作である。
その内容も「中世のとある国を舞台に、腹黒王子に求婚を迫られる美しい娘と、彼女の恋人で死んだと思われていた青年との恋の物語を描いた、ハートフル・ファンタジー・コメディ」という冗長で長ったらしい説明とは裏腹に、えらく剣呑なストーリーが展開される。中世ヒロイックファンタジーでおなじみの海賊や巨人が敵として現れるのはまだいい方で、その後に伝統的な怪物と危険な魔術と陰湿な罠が圧倒的な物量で迫りくるのである。
映画版「プリンセス・ブライド・ストーリー」
冗長で長ったらしい小説を冗長で長ったらしく解説した冗長で長ったらしい小説を基に作られたのが映画版である。
こちらはメタフィクション的な要素はだいぶ薄まり、おじいさんが息子に荒唐無稽なファンタジー小説を読み聞かせる、という場面から物語がスタートする。
しかし冗長で長ったらしいストーリーはまったく息をひそめ、旧来の中世ファンタジー的世界をきちんと表現した映像に、驚異的ご都合主義でありながら破綻していないコメディタッチのストーリー、ロマンス・冒険活劇・ファンタジー・童話・胡散臭さ・おじいさんのヨタ話っぷりを余すところなくSFXで表現した表現技法などが話題を呼び、トロント国際映画祭で栄誉ある最高賞を授かるほどの破天荒な作品になっている。
日本国内でも邦訳された映画をして「隠れた名作」との声が高い。
- 2
- 0pt
- ページ番号: 4195497
- リビジョン番号: 1097314
- 編集内容についての説明/コメント: