今野敏 単語

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今野敏(こんの びん)とは、日本小説家

代表作に『隠蔽捜査シリーズドラマハンチョウシリーズ原作である「安積班」シリーズ、『ST 警視庁科学特捜班』シリーズらの警察小説、『孤拳伝』シリーズらの格闘小説などがある。 

概要

1955年北海道三笠生まれ。上智大学在学中の1978年に「怪物にやってくる」で問題小説新人賞を受賞しデビュー。初単行本は1982年の『ジャズ水滸伝』(現在は『奏者水滸伝 阿羅漢集結』として講談社文庫に)。1985年頃から、ノベルスブームの中、年6~8冊ペースで精的に作品を発表するようになる。その後ノベルスだけでは先がないとハードカバー標に切り替え、1994年、初めての四六判単行本となる『蓬莱』を刊行、本人はこれを第二のデビューと見なしている。

空手三段・棒術準五段を持ち自ら空手道場「今野塾」を宰しているほか、射撃ダイビングガンプラ製作まで幅広い趣味を持つ(ガンプラ写真は本人のサイトに掲載されている)。作品のジャンルも格闘小説警察小説としながらSFや伝奇など多オタク趣味にも強く、ガンプラ製作を描いた『慎治』やゲーム製作会社を舞台にした『蓬莱』などの作品もあり、『機動戦士Zガンダム』の公式外伝ADVANCE OF Z ティターンズの旗のもとに』も書いている。

長くノベルス舞台として娯楽小説を発表し続けていたため文学賞の類とは全く縁のない作家だったが、2006年に刊行した警察小説隠蔽捜査』が吉川英治文学新人賞を受賞。デビュー28年での「新人賞」受賞については選考委員の間でも問題になったらしいが、高橋いわく

今野さんを新人と見做してよいものかという議論もあったが、補作品に上げられてきた以上、それは選考委員の判断する問題ではない。

ということで受賞が決まった。ちなみにこの時の選考委員は浅田次郎伊集院静、高橋大沢在昌宮部みゆきで、大沢在昌が同じ78年デビュー、ほかの4人は全員今野よりキャリアが短かった

2008年には続編となる『果断 隠蔽捜査2』が山本周五郎賞日本推理作家協会賞長編部門を受賞、「このミステリーがすごい!」でも4位にランクイン。『隠蔽捜査』の文庫版が出たこともあって、佐々木譲とともに“警察小説の新たな旗手”として大ブレイクデビュー30年にして全の書店に「今野敏コーナー」が作られる事態になり、絶版となっていた過去の作品が続々と復刊された。それまで00年代警察小説を牽引していた横山秀夫の作品発表が途切れたこともあり、佐々木譲とともに警察小説のツートップとしてベストセラ街道を驀進するという、ちょっと前までは考えられなかった事態になる。

余談だが、山本周五郎賞受賞の際の選考委員は浅田次郎北村薫小池真理子、重松清、篠田節子の5人で、やはり小説家としてのキャリア全員今野より短かった(小池真理子はエッセイの著作が78年からあるが、小説は85年から)。日本推理作家協会賞でも、小説家今野よりキャリアの長い選考委員は山田正紀だけであったという。

以降、人気作家としての地位を確立した現在でも作品発表のペースは衰えておらず、現在も年に4~7作品ぐらいのペースで新刊を送り出している。
2017年には『隠蔽捜査シリーズが第2回吉川英治文庫賞を受賞。2019年には単著が200冊を突破。2023年、第27回日本ミステリー文学大賞を贈られた。

出世作となった『隠蔽捜査』は1巻と2巻が単発ドラマ化、舞台化、また5巻までが連続ドラマ化された。「安積班シリーズは『ハンチョウ南署安積班〜』のタイトルドラマ化され、シリーズ6まで続く人気シリーズとなった。『ST 警視庁科学特捜班』シリーズドラマ化され、今野作品では初の映画化となった。他に『任侠学園』が映画化されている。

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