佐久辰彦とは、『とある魔術の禁書目録』に登場するキャラクターである。
初出は15巻。学園都市の裏に潜む小組織『ブロック』のリーダー。熊のような大男で、非常に冷徹かつ横暴な性格。山手に扮した『グループ』の構成員、海原光貴の策士によって疑いを掛けられた下部組織の青年に対して、言い分を聞かず問答無用で眉間に引き金を引いたり、それに巻き込まれて再起不能になった『ブロック』の構成員である鉄網に興味を示さず、挙句『装置』扱いするなど、仕掛けた海原自身も同情してしまうほどの非道ぶりである。また、人質を必要以上に酷使しようとするなど、まさに15巻を象徴する"暗部"に徹した人間ともいえる。
短気的な性格で、山手に扮した海原が裏切ったとき、「山手ェェえええええッ!!」と激昂し、「山手の野郎……絶対にぶち殺してやる!!」と某ネコ型ロボット同様の発言をしたどころか、人質を必要以上に使うことに反対した『ブロック』の構成員である手塩恵未に対して「足ぃ引っ張るならテメェからぶち殺すぞ手塩!!」と、味方にも容赦がない。このように三下テンプレ通りの人物であるが、学園都市が打ち上げた気象衛星『ひこぼしII号』を巡る一件で、戦略戦の結果、『グループ』を出し抜くなど策士な面も伺える。
これらの行動理念の裏には「アレイスター=クロウリーの殺害」という大義名分が存在する。手塩同様、アレイスターに恨みがあるのは確かであるが、それが一体何なのかは語られていない。『0930事件』でアレイスターの支配から逃れられる方法や、支配を逃れた「新天地」の存在を認知しているようだが…?
主な活動経歴は、学園都市独立記念日(10月9日)に、同じ学園都市の裏に潜む小組織『スクール』が反旗を翻したことによって、『ブロック』は事前から決めていた計画を早める必要になった。佐久は第5学区・ウィルス保管センターや第23学区・衛星管制センターなどの主要機関にクラッキングを仕掛けた。しかし、それらは全て建前に過ぎず、真の狙いは『ひこぼしII号』の監視能力を奪うことであった。まんまと引っ掛かった『グループ』により、学園都市の防衛機能は大幅に低下。その隙に、外部から呼び寄せた5000人の傭兵を学園都市に招きいれようとしたが、海原の活躍でその数は1/50に減員している。今度は、『窓のないビルの案内人』である結標淡希を交渉の場に着かせる為、傭兵達を率いて結標の仲間が収容されている第10学区・少年院を襲撃する。結標と対峙したとき、彼は人質の価値が最高に跳ね上がっているこの状況を最大限に利用しようとするが、手塩の反感を買い気絶させられてしまう。口から泡を吹くほど容赦のないやられ方であった。
また、口絵カラーで各組織のリーダー格が描かれている中、手塩にその座を奪われてしまった悲しい人。挿絵にすら登場せず、口絵・挿絵共に描かれていないリーダーは彼一人だけである。本編でも仲間である手塩によって情けないやられ方をしているし、手塩は佐久に何か恨みでもあるのだろうか…。まあ、『アイテム』の誰かと違って「佐 久」にならなかっただけマシだといえる。
だが、前述通り性格は濃く、大量の新キャラが登場し散っていった15巻において、存在感は残せたのではないだろうか。
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最終更新:2024/05/12(日) 00:00
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