SCP-1548(Von Pincier)とは (キライキライボシとは) [単語記事]

SCP Foundation > SCPの関連項目一覧 > SCPオブジェクト > SCPオブジェクト一覧 > SCP-1548(Von Pincier)

次ハ諸君ラノチッポケナ世界ダ。

SCP-1548(記録用:The Hateful Star / きらいきらい星) - SCP財団より,2022/08/31閲覧

この記事は、シェアード・ワールド『SCP Foundation』にかつて存在していたオブジェクト(SCiP)、SCP-1548『The Hateful Star (きらいきらい星)』を取り上げる。

本記事は現在削除されており、現在このナンバーを付番されているのは『星、忌み嫌われるもの』である。また、作者のVon Pinc ier氏は別のシェアード・ワールド『RPC Authority』に同じタイトルのオブジェクト、RPC-548 (The Hateful Star) を投稿している。

概要

基本情報
SCP-1548
OC	~~Euclid~~ Keter
収容場所	N/A
著者	Von Pinc ier
作成日	2012年 3月19日
削除日	2018年 6月26日
タグ	地球外未収容知識通信
リンク	~~SCP-1548~~ (削除済)
SCPテンプレート

SCP-1548は財団が定めたかに星雲のパルサー PSR B0531+21の呼称 (アイテム番号) 1942年には多くの科学機関に発見されていたが、異常性質までは知られていなかった。これが判明したのは天文学者としてとある機関に勤めていた財団エージェントが1968年に電波望遠鏡で観測を開始したときであった。

このパルサーは、太陽系に接近しつつあったのだ。そしてロシア語のモールス信号でパルスを送信し続けている。最初に解読された3つのメッセージは「我ハ目覚メタ」「全テガ分カル」「マダ足リヌ」というものである。基本的には90hzのパルス信号を送っているが、より早い伝送速度で送っているケースも存在する。

続く10年のうちに、SCP-1548はおよそ0.85c（2.55×10⁸m/s）まで加速していることが観測された。この期間に、パルサーの送ってくる内容はどんどん敵対的かつ理路整然としたものになっていった。例えば、『逃サヌ』や『死アルノミ』といった具合である。1978年には未知の理由により見た目上の最高速度に到達しており、観測者を具体的に理解してその観測者個人を罵倒するようになっていった。逆に望遠鏡を覗き込んでいない場合は人類に対する一般的な脅迫を行っている。このパルサーがどうやって、信号が受信されるタイムラグの分だけ観測者のことを予知しているのかについてはわかっていない (かに星雲は6000光年はかかる距離であり、そこから近づいてきていたとしても数千年レベルの予知を行っているということになる) 。

ある日療養中のO5に対してSCP-1548は「すべてのSCP保安施設の位置とO5の情報が手のうちにある」とメッセージを送った後、30hzから1khzのパルスを発し、8時間で1ギガバイト以上の情報を送りつけてきた。それを聴いたO5は、このSCP-1548のオブジェクトクラスをEuclidからKeterに再分類した。曰く、

ここへたどり着くまで5700年かかるかどうかなど関係ない。あいつは知り過ぎている。 -O5-█

SCP-1548(記録用:The Hateful Star / きらいきらい星) - SCP財団より,2022/08/31閲覧

2003年には巨大な太陽面爆発が起き、その後SCP-1548は記事冒頭のようなメッセージを送信し続けている。

余談

タイトルの『The Hateful Star』を邦訳では『きらいきらい星』と訳している。言わずもがな、『Twinkle, twinkle, little star (きらきら星)』からの連想であり、かなりセンスが高い訳出といえよう。

本オブジェクトは2018年 6月26日にVon Pinc ier氏本人によって削除された。

Time to head to greener pa st ures.

See you, space cowboy... - SCP Foundationより,2022/08/31閲覧

Von Pinc ier氏は同年のSCP FoundationのPride Logoへの反発として産まれたRPC Authorityに、その設立者たるCFO par ator氏に賛同しサイトスタッフとして加わったのだった。そしてその際に作品をすべて削除し、うち評価が非常に高かったSCP-1548をRPC-548としてリメイクしたのであった。

もともと批評も受けずに投稿され、練り上げていない段階で高評価を得たオブジェクトであったSCP-1548に関して、Von Pinc ier氏自身はRPC-548としてのリメイク時には「SCP-1548のあるべき姿」と語っている。SCP 世界観内でイメージが固まってしまったゆえに改稿できなかったSCP-1548には思うところはあったようだ。

しかしSCP Foundation側も、トランスジェンダーフラッグを使用したSCP ロゴをつけた新SCP-1548、RPC Authorityとの決裂のきっかけを作ってきたdj ka ktus氏によるSCP -4548、更にはSCP-1548-EXなどSCP-1548を (というよりVon Pinc ier氏を) 意識したようなトーンのオブジェクトを産み出してきた。