SCP-752とは、シェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクト(SCiP)である。
SCP-752 | |
基本情報 | |
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OC | Keter |
収容場所 | エリア752-1から-4 |
著者 | Alias Pseudonym |
作成日 | 2010年5月12日 |
タグ | k-クラスシナリオ 人間型 地下 生命 知性 都市 |
リンク | SCP-752 |
SCPテンプレート |
とある山脈の北に位置する、10000人の人口を持つ地下都市。地熱発電による電力供給により、外界と同様の昼夜が人工的に再現されており、未知の金属による防御壁で都市全体が囲まれている。これにより、音波探知を含む全ての既知の信号と放射線を遮蔽している。本当はこれについて調べたいのだが、収容違反に繋がりかねないという理由でこれを制限している。
このなかに住む住民 (SCP-752-1)は、人間に似た姿をしている。しかし、この社会的行動は、人類及び社会的哺乳類との類似性を持たず、むしろアリや他の社会的昆虫に近い。いかなる利己心も持たず、大きな利益を促進する願望のみに動機づけされている。この発展速度は外部刺激がない場合停滞しがちになるが。
この地下都市は、数百年前にエウダイモンなる科学者と哲学者のグループが築き、そこにSCP-752-1が理想社会を作る試みとして設計され、この都市に導入された。最初は100人が、人工太陽と寺院と、家畜化のために導入した動物及び植物数種とともに、この都市に導入された。エウダイモンとは「良い」「善」を意味する語で、アリストテレスが『ニコマコス倫理学』で書き記したもの。エウダイモンはこのSCP-752-1をホモ・エウダイモニアと呼び、都市そのものをエウダイモニアと呼称する。エウダイモニアは最高善・幸福という意味だが、俗欲の幸福ではなく、良き守護者に護られている状態というかなり観念的な幸福である。このエウダイモニアの周囲には4つの観察エリアがあり、それぞれにアルファ (エリア-752-1)、ベータ(エリア-752-2)、ガンマ(エリア-752-3)、デルタ(エリア-752-4)が観察のために居住していたようだ。
ホモ・エウダイモニアは争いがなく、常に協力し合う。畜産業・農業も協力し行う。技術も推測より早く発達していったようだ。しかしやがてその協力が、常軌を逸したところにいきつく。彼らは、食人をタブーとしない。また、障害を持つ、あるいは衰弱した個体が自殺、もしくは仕事の進度を理由に殺害される。能力主義カースト制度を築き上げ、自発的に死ぬまで働いている。本来150歳まで生きられるはずのエウダイモニア人が、45歳程度で死んでいる。彼らは、どんどん人口増加していく。技術力もどんどん高くなる。これをやがて、ベータ、ガンマ、デルタは危険視し始める。未知の建築物と、高層のシェルターが建てられ始めた。ガンマはエウダイモニアに介入しようとして、ホモ・エウダイモニアに虐殺された。ベータとデルタはアルファにクーデターを企て、成功したがアルファの数人は逃げ果せた。アルファ-1は新生児室の中を探られたくないと願い逃亡している。デルタ-1は防護壁の向こうに世界があることを、ホモ・エウダイモニアが学ぶことがなからんことを祈り、手記を止め、可能な限り地下都市を封鎖した。
財団はこのエウダイモニアに無人機を飛ばし、新生児室を確認した。そこでは自発的な[データ削除済]が示唆されている。報告書ではデータ削除済となっているが、効率を求めるホモ・エウダイモニアのことだ、常にセックスし続けるだけが目的の個体群による子供工場となっている可能性は高い。なお無人機はやがてロストし、エウダイモニアではこの無人機由来の技術がその後拡散している。彼らが都市の外に世界があると知ったら、SK-クラス:支配シフトシナリオ待ったなしであろう。しかし――個の幸せをここまで排除した社会を作り上げたいと思ったアルファの理由は何なのだろうか?
SCP-752
ヒトならざる者の理想郷
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最終更新:2024/05/27(月) 13:00
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