日立造船とは、大阪市住之江区南港北1丁目7番89号に本社を構える重工業メーカーである。
2024年10月をもって企業名称を「カナデビア」(Kanadevia Corporation)に変更する。
概要
エネルギー関連や水道施設、防波堤、トンネル掘削機、架橋等を製造している重工業メーカーのひとつ。
「Hitz」のブランド名を名乗っている。Hitachi zosenの略。
1881年にイギリス人の実業家によって「大阪鉄工所」として創業したのが始まり。
創業当初は大阪府大阪市此花区に工場を構えており、そこで船舶や架橋等の大型鉄製品を製造していた。
1936年に日立製作所グループ傘下入りを果たし、1943年に「日立造船」と社名を変更するが…
日立グループ離脱
1946年、GHQ連合国軍最高司令官総司令部の命令により財閥解体が始まる。日立グループも解体対象となり、その影響により日立造船は日立グループから離脱する。
造船業撤退
2002年、創業当初からずっと携わっていた造船業から完全撤退。事業をJFEグループ傘下だった「日本鋼管」(現JFEエンジニアリング)と合弁で設立した「ユニバーサル造船」へ譲渡した。その後ユニバーサル造船は石川島播磨重工グループ傘下の「IHIマリンユナイテッド」と合併し、現在は「ジャパンマリンユナイテッド」として存在している。
企業名称変更
先程挙げたとおり、現在は日立グループでもないし、造船も行っていない。
であるにもかかわらず、企業名称は約20年もの間日立造船のままだった。まさしく矛盾塊そのものだろう[1]。
長年に渡り事業と企業名称の乖離が内外から指摘された為、企業名称の変更を遂に決断。そして、2023年9月27日の公式プレスリリースにて、2024年10月をもって企業名称を変更することを発表した。
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https://twitter.com/nikkei/status/1706966627307368824
新企業名称の「カナデビア」は日本語の「奏でる」(Kanaderu)と、ラテン語で「道」を意味する「Via」を組み合わせたものである。
関連動画
関連項目
脚注
- *とはいえ「日立」に関しては資本関係がないだけで、未だに春光グループ(通称「日産・日立グループ」。戦前の日産コンツェルンの流れを汲む企業間の寄合)の会員同士であるため、現在でも「ある種の身内」のようなものと言えなくもない(そもそも日立グループから独立したあとも「日立」の名を使い続けた企業は割と存在している)。
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