あにいもうととは、室生犀星の小説である。これまでに度々映画化及びドラマ化されている。
概要
詩人にして小説家である室生犀星が1934年(昭和9年)に発表した作品で、仲のよい兄と妹が、妹の妊娠をきっかけに喧嘩が絶えなくなるというお話である。
1935年に第1回文芸懇話会賞受賞。翌年にはさっそく映画化されている。
その後2度に渡って映画化され、1976年の作品は草刈正雄と秋吉久美子の共演でキネマ旬報ベストテンの第6位を獲得した。
ドラマ化はこれまで計6回に及び、1972年の東芝日曜劇場版は山田洋次脚本・主演は渥美清と倍賞千恵子という「男はつらいよ」のコンビであった。
2018年6月25日には山田洋次脚本・石井ふく子プロデュース・大泉洋と宮崎あおいの主演でドラマ特別企画『あにいもうと』としてTBSで放送される。
家族を描いてきた名監督山田洋次と、ホームドラマの傑作を世に送り出してきた名プロデューサー石井ふく子が送り出す作品の出来栄えが楽しみである。
大工の兄と大型トラックの運転手の妹の物語を、軽めのストーリーに馴染んだ世代がどう受け止めるのかも見ものであるが、そもそもテレビはあまり見ないかもしれない。
度々映像化されているのは名作の証でもあるので、ドラマをきっかけに原作を読む人がいれば製作者や役者たちは嬉しいだろう。
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