プロデューサー(英:producer)とは、プロデュースする人のことである。(プロデュース=制作)製作者。生産者。
概要
日本では以下の意味などでプロデューサーという単語が使われる。
- 日本におけるテレビ・ラジオ番組や映画、音楽、広告、ゲームなど、様々な作品の制作全体を統括する人物や職務のこと。
- ゲーム「THE IDOLM@STER」(アイドルマスター)の主人公。「プロデューサー(アイドルマスター)」を参照。
- 2.にちなみ、主にアイドルマスターやVOCALOIDなどのジャンルにおいて、ニコニコ動画の投稿作品で作者名が「プロデューサー名」としてつけられることがある。本項で解説。
- 1.の項から転じて、番組プロデューサー名義でテレビ出演する裏方スタッフのこと。日本テレビのバラエティー番組「電波少年」シリーズのプロデューサーである土屋敏男(通称Tプロデューサー、番組末期は昇進に伴いT部長となる)や「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の菅賢治、フジテレビの「めちゃ2イケてるッ!」の中嶋優一・明松功(かがりP)などが特にテレビ画面への露出の大きいプロデューサーとして有名であるが、その嚆矢は「オレたちひょうきん族」の「ひょうきん懺悔室」で神父役として出演していた横澤彪(故人)であると言われている。
- 週刊トロ・ステーションの影の権力者。口調も偉そう。プロデューサーさん(週トロ)を参照。
日本の放送業界におけるプロデューサー
日本ではテレビ・ラジオ番組における最高責任者である。企画会議への出席、予算管理、タレントのブッキングやスポンサーとの交渉、スケジュールの手配、制作現場への立ち会い監督、懺悔室の神父、出演者を拉致する、ロケ現場で大飯を喰らう、谷桃子の遊び相手、世界中の部族に会いにいくはずが全身ナス色に染め上げられる仕事などに携わり、番組全体を総合的に演出する裏方を指す。
各ディレクターが演出する番組全体の進行管理や編集チェック、最終決定権なども受け持つ。内容・テイスト・出演者・カラーなどについても全決定権を持つなど、 プロデューサーが持つ権限は相当大きい。また、プロデューサーが客観的・俯瞰的な視点から世に送り出して問題ない内容かどうかをチェックする役割を担っていることで、ディレクターは番組を面白く作り上げることに注力出来ると言うことが出来る。
テレビ番組ではプロデューサーの上に人材統括などを担当する番組総責任者としてチーフプロデューサー(CP、制作とも言う。テレビ朝日は「ゼネラルプロデューサー」、NHKは「制作統括」と呼ぶのが一般的。TBSでは2021年10月から「制作プロデューサー」に表記を変更。またフジテレビでは概ね2010年代以降、部長級の管理職が番組制作の総責任者となる場合に統括職(「企画統括」または「制作統括」)という肩書でスタッフロールに表記されている。)が据えられていたり、プロデューサーを補佐するアシスタントプロデューサー(AP=ポジション的にはディレクターとほぼ同格)、さらには制作会社毎にサブのプロデューサー(TBSでは2021年10月以降「担当プロデューサー」と表記)が数人就いている場合も多く見られる。
また、バラエティ番組を中心にチーフディレクターを兼務するプロデューサーも多く見られ(スタッフロールでは一般的に「演出・プロデューサー」のように表記される)、監督とプロデューサーを完全に分業化しているアニメと大きく異なる点のひとつである(一般的にアニメ番組のプロデューサーの多くが制作・マネジメント畑を歩んできており、アニメの演出に携わったことのない者である反面、一般のテレビ番組のプロデューサーは大半が演出畑を歩んで来た者であり、ディレクターの経験を多く積んできた者で占められている、という違いがあることも理由の一つであると言える)。「総監督」という肩書の場合、テレビアニメやドラマ、映画では一貫して最も地位の高いディレクターを指す言葉であるのに対し、情報・バラエティ番組系のテレビではどちらかと言うと製作総指揮者に近いニュアンスで使われる。
そして最高幹部クラス(エグゼクティブプロデューサー級)にもなると、何かと「炎上」が騒がれるご時世ゆえか、プロデューサーと言っても実際にやることは番組チェック、それもクレーム対策のためのアラ探しだけになってしまうらしい。「ガキの使い」の名物スタッフのガースーこと菅賢治はこれが嫌で、制作現場に戻りたいという気持ちが抑えられなくなったため、定年目前で日本テレビを退社しフリーのプロデューサーとなる道を選んだ、と語っている。同様に元・テレビ東京の佐久間宣行プロデューサーも、40代半ばを迎えて管理職への昇格の話がよく出てくるようになったが、制作現場を離れるのが嫌でプロデューサー・ディレクター(・ラジオパーソナリティ)で居続けたいという理由で、退社の道を選んだと語っている。
ニコニコ動画におけるプロデューサー
「ボカロP」について、単独記事に新たにまとめました。そちらもご覧ください。
ニコニコ動画では動画製作者、及び動画投稿者(通称:うp主)の名前、動画タグに「(名前)P」と表記される。
アイドルマスターではプレイヤーの名前が「(名前)P」と表示されるため(当初は画面加工の少ないコミュ動画やノーマルPVが多かった)同じ動画投稿者の動画の集約、及び他の投稿者の動画との区別のためタグへの表記が自然発生した。
VOCALOIDやUTAU等の歌唱合成ソフトを用いた楽曲や、MikuMikuDanceを用いた動画の投稿者に対しても形を変えて持ち込まれている。VOCALOID系動画投稿者では最初に「(名前)P」 が命名されたのはワンカップP(2007年9月頃)であると言われる。ただし、この呼び方が一般化するまでには数ヶ月かかったため、黎明期から活躍している 動画投稿者ではP名が付いていなかったり、あるいは後に付いてもあまり使用されないといった場合が比較的多い(例:OSTER project、ika、kz、 ryo)。
一般社会におけるプロデューサーとは「製作総指揮者」であるが、アイドルマスターにおける「プロデューサー」は必ずしもそうではなく、マネージャー の様だったり飼い主やポケモントレーナーの様だったりさまざまである。
また、プロデューサー名がついていない動画には動画視聴者から勝手に名前をつけられる場合もある。投稿者コメント欄に書いた文章や動画の内容からつけられることもあれば、複数の動画をアップロードしている人に対しては動画に共通することからつくこともある。
なお、「~P」という呼称は「~部長」等と同様役職名に分類されるため、敬称との組み合わせは基本的に世間での役職名と敬称の組み合わせ方に準ずる。通常の会話では「~P」でも呼び捨てとはみなされず(Pを抜くと呼び捨てになる)、「~Pさん」「~P氏」のように敬称と組み合わせると逆に不自然とみなされる場合がある。メールの文面などで「~様」とする場面では「~P様」と付けるのが自然。
※J-WIDの検索サイトでは「オワタP」ではなく「製作者 feat. VOCALOID名」が正式名称。
アイドルマスターのPについては、「The iDOL M@STER ニコニコ動画まとめWiki」に、 VOCALOIDのPについては、「ニコニコ動画VOCALOID関連作品「○○P」リスト Wiki*
」に、詳しくまとめられている。
関連項目
- 監督、ディレクター
- アイドルマスター
- アイドルマスターのプロデューサーの一覧
- アイマスPネタ
- VOCALOID
- ボカロP
- VOCALOIDのプロデューサーの一覧
- UTAUのプロデューサーの一覧
- MikuMikuDanceのプロデューサーの一覧
- プロデューサーさん(週トロ)
- 16
- 0pt