ジャック・イベール(1890~1962)とは、20世紀前半から半ばころまで活躍したフランスの作曲家である。
概要
パリ市民で10代後半にはピアノ教師や伴奏者として生計を立てつつも、作曲活動に邁進した。1910年にパリ音楽院に入学し、ポール・デュカスに師事した他、ダリウス・ミヨーやアルテュール・オネゲルとは同窓であった。一方サイレント映画の伴奏も弾き、後に数々の映画音楽を作曲するのに役立つ経験となったのである。
1920年代になるとパリでいくつかの作品が演奏されて成功をおさめ、さらにはオペラ座でバレエやオペラが上演されていき、より一層高い評価を得ていったのだ。1919年にカンタータ『詩人と妖精』でローマ賞を受賞していた彼は、1937年には受賞者たちが研鑽を積むローマのフランス・アカデミーの学長になった。晩年にはオペラ=コミック座の監督まで勤めていった。
イベールはフランス音楽の伝統である軽快さ、簡潔さ、鮮明さを受け継ごうとして新古典主義の系譜に属し、優れた室内楽、歌曲によって高い評価を得ている。最も評価が高いのはフルート協奏曲とオーケストラのための『ディヴェルティスマン』である一方、バレエ、オペラ、ラジオや映画のための曲が作曲の大部分を占めている。
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