おもいでエマノン

おもいでエマノンとは、梶尾真治による短編小説、及びそれを原作とした漫画である。エマノンシリーズの一作目。

1979年にSF雑誌『SFアドベンチャー』に掲載された。掲載時のタイトルイラストは中村銀子が担当しており、梶尾真治によるとこのイラストでの本作のヒロイン「エマノン」が最もイメージに近いという。

発表当初は単発作品の予定だったが、『SFアドベンチャー』の編集者からの高評価を得たことから、「エマノン」が登場するシリーズ作品がその後も執筆されていくこととなった。

2006年には月刊漫画雑誌『COMICリュウ』創刊号から、鶴田謙二による本作の漫画版も連載開始された。鶴田は寡作かつ未完作品が多いことで知られるためそれを知るファンからは完結が危ぶまれていたが、2008年に無事に原作を描き切って連載を完結した。

あらすじ

SFと失恋に明け暮れていた頃のこと。僕はあのフーテン娘にあった。

失恋の痛みも癒え財布も底をついて帰路の途中だった。

九州までの17時間。僕の苦手な船旅の『ゆきずり共同体』も美しい女性が相手なら悪くはないと思ってしまったのだ。

登場人物

• 僕・・・学生運動の時代でもSF日和の日々を送る。惚れやすい性分でよく振られていた。作者梶尾真治の投影でもあるようで、本作の時代設定の1967年はちょうど梶尾がSFファンの大学生だった時期にあたる。
• エマノン・・・地球に生命が発生してから総てのことを記憶している。名前はノーネームの逆さ綴り。

関連動画

関連静画

関連項目

• SF
• 小説作品一覧
• 梶尾真治
• エマノン
• さんふらわあ　※作中のフェリーが、さんふらわあ号を意識したものとのこと^[1]

脚注

1. *ウェブマガジン「Anima Solaris」著者インタビュー2001年7月回より