かつて、あの重々しき詩に送られた艦船たち。
故国を守る誇りを厚い装甲に包んだ艦隊の、ここは来世。
無数の提督たちのギラつく欲望に晒されて大洋に引き出される鎮守の府(くら)の艦娘。
修理要員無き艦娘たちが、ただ己の生存を賭けて激突する。
誰もが心の内に願望を潜ませながら、いつか誰かがするであろうと手つかずだったコラボレーション。
装甲騎兵ボトムズと艦隊これくしょん。
異質、いや真逆と言っても過言ではない外装を纏いながら、それでも同じく戦争を描いた二つの作品。
しかし、静画という水面下では密やかな饗宴が繰り広げられながらも、「艦隊これくしょん」のサービスインより1年余月、アニメ化決定より半年を経てなお、その帆柱が動画の水平線に上る事はなかった。
だが、炎は突如として奔る。
第13回MMD杯。
企まずして仕掛けられた【theme:海】は、燻り続けたMMD動画製作者の心火を燎原の如く滾らせた。
どこまでも続く大洋に、肩を落とした艦娘の甲板が続く。
穢れた提督の視線が容赦なく降り注ぎ、装甲までも溶かさんとする。
息を詰め、水平線だけを見つめ、ただ只管にアイアンボトム・サウンドを踏みしめる敗残の艦隊。
あの男をさえも巻き込んで、洋上の炎は夜戦の中で更なる輝きを放つ。
生み出され続ける動画の中で、最低野郎と成り果てた提督たちは一体何を思うのか。
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最終更新:2024/04/20(土) 09:00
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