十三不塔とは (シーサンプーターとは) [単語記事]

十三不塔（シーサンプーター）とは、麻雀のローカル役の一つであり、特殊な和了の形を持つ。
シーサンプトウと読む人もいる。

概要

正確には十三不「搭」なのだが、「塔」とされることが多い。徐々に採用されなくなって廃れていったことから、ローカル役というよりも古役と言ったほうが正しいかもしれない。一般には役満だが満貫とする場合も多い。

事前にポン、チー、カンのない第一ツモ時において刻子（コーツ）、槓子（カンツ）、順子（シュンツ）、及び搭子（ターツ）が一切出来ていない状態で対子が1つのみ存在すれば成立。なお、ロンは出来ないし、特殊な形であるため、天和、地和とは複合しない。

条件から分かるように、対子1つを除くと「同一牌があってはいけない」なおかつ「数牌であれば、その数牌の上下2つの数牌があってはいけない」という条件を満たす必要がある。その為、使える数牌は最大でも9種類までであり、最低でも4種類の字牌が存在しなければならないことになる。

この役の名前にある不搭とは搭子が無い、という意味合いであるが、搭子とは1枚有効牌が来ると順子となる組合せのことであり、や、などが挙げられる。これらはそれぞれ、、が来れば順子になるため、搭子ということになる。

また、ローカル役であるため、必ずしもそうだとは言えないが、対子の牌を用いて搭子になる手牌でも不成立とされるケースが多い。つまり、対子がと存在する場合にはの牌が含まれていると不成立ということになる。

和了の形の例は以下の通りである。

例1：　ツモ（待ち牌）
例2：　ツモ（待ち牌）

既にお気づきの方もいるかもしれないが、国士無双はある意味では十三不搭の形の特殊形といえる。もっとも国士無双はその形を目指して和了するのに対して、第一巡にしか成立しない十三不搭は手牌が物凄く悪い時に成立する救済役であり、立ち位置としては流し満貫の方が近いと言える。なお、国士無双も本来は十三不搭をヤオ九のみで成立させるというものであったが、時代の流れと共に、今の形になっていったとされている。

ちなみに十三不搭の状況は九種九牌で流局にも出来ることが多いといえば多いのだが、上の例は2つとも九種九牌でないことからも分かるように必ず同時成立する訳ではない。しかし、同時成立していた場合には和了の形かどうかが一見して分からないことが多い為、成立を見逃して九種九牌を宣言してしまったり、逆に不成立なのに十三不搭を宣言して錯和（チョンボ）してしまわないように注意。

最初期の十三不搭は雀頭が不要で、配牌の13枚に対子、刻子、槓子、順子、搭子が無ければ成立とされ、第１ツモの前に十三不搭を宣言して和了していた。ところが、この場合だと親は配牌が14枚のため不公平であるし、天和や地和、九種九牌との競合などの不都合もあったため、第1ツモを含めた14枚で判定し、雀頭が必要とされるようになり、今の形になった。そのため、当初は上の例2で示したような十三面待ちのみが認められていたが、その後それ以外の形も認められるようになった。

七星無靠

チーシンウーシーと読む。やや特殊な役で、

字牌7種類を1枚ずつ集める
数牌Aの1,4,7、数牌Bの2,5,8、数牌Cの3,6,9の中から7種類を1枚ずつ集める

この2つの条件を満たすと成立する役である。こちらは第1ツモ時に限られないし、ロンも可能である。1の条件は分かりやすいが2の条件がやや分かりづらいので解説すると、例えばを持っている場合は数牌Aというのは萬子ということになる。よってこの役を成立させるために使える萬子は残りはのみとなる。そして次に筒子であるが、既に数牌Aは萬子と確定しているため、は使えないし、当然も使えない。もし、筒子でのいずれかを持っていれば、索子はを使わなければならないし、を使うならば索子はを使うことになる。

以下に例を示す。

例1：　ロン（待ち）
例2：　ツモ（待ち）

例1の場合は字牌が7種類揃っており、2の条件を満たす残り1枚を待つ形である。この場合変則的な三面待ちとなる。一方で例2の場合は数牌が7種類揃っており、不足している字牌を待つ形である。この場合は国士無双と同様の特殊な単騎待ちの形になる。

なお、以下のような形は七星無靠にはならない。

……萬子と索子が両方2,5,8の組合せとなっている
……字牌が7種類揃っていない
……同じ牌が2枚ある

1の場合にはの代わりにのいずれか、或いはをツモって来る事が出来ればテンパイに移行出来る。2の場合にはかを持ってくればテンパイになる。3のケースではをツモってくればテンパイになる。

二十二面張

一般的な麻雀での待ち牌の最大は国士無双の十三面待ちと言われるが、十三不搭及び十三無靠が両方採用されている場合には最大で22面張という状況が起こりうる。例えば次のような配牌の場合

この場合十三不搭の条件を満たす為には、のいずれかをツモれば良い。そして、十三無靠の条件を満たす為にはのいずれかをツモれば良い。よって、合計で22種類の待ち牌が存在する。よって二十二面待ちとなる。

実演

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おっと間違えた　今度こそ・・・

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