嘘には二種類ある。過去に関する事実上の嘘と未来に関する権利上の嘘である。 単語

ウソニハニシュルイアルカコニカンスルジジツジョウノウソトミライニカンスルケンリジョウノウソデアル

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嘘には二種類ある。過去に関する事実上の嘘と未来に関する権利上の嘘である。とは、ジャン=ジャック・ルソーの『エミール』にある一節である。

概要

原文は

うそには二つの種類がある。過ぎ去ったことについての事実うそと、これからありうべきことについての当為のうそだ。  ―『エミール』岩波文庫,p149

 『エミール』は、ルソーの教育論について書かれた文章をまとめたものであり、彼はその中で、子供自然ないしは人間本性に沿った教育をすべきであり、それを大人の慣習が阻していると述べている。該当箇所は子供が不徳をなすこと、つくようになることの原理について書かれている。以下、引用部分についてのルソーの考えの要約。

 過ぎ去ったことについての事実:実際に起きたこと、自身が行ったことと反する事実を述べること。自身だけでは何も出来ない子供は、周りからされている場合は、をつく必要性がない。しかし、従をめられる場合、罰や叱責を受け、そこから逃れようとする場合、利を考えてをつく必要性が生まれる。よって、自然自由教育子供が同じ仲間と接するように教育を施すことで、をつくことはなくなる。

 これからありうべきことについての当為のうそ:守る意志のない約束をすること、自分の意識に反することを述べること。約束自体が社会的な契約行為であり、不自然なこと、よって自由でないことであり、子供にとって矛盾である。子供未来を見通すがないし、約束の意味自体理解が及ばない。子供はその場限りのことにしか関心が及ばない。法律子供責任ある体とは見なさない。子供をつくのは教師のせいである。教師子供無知で裏表がないことを望まない。教師子供に根拠のない規則や理由のない教訓を詰め込もうとする。子供約束をどうしてもさせたいならば、自発的に述べさせるようにするのがよい。その約束ははっきりと自身にとって利益があり、破ると悪があると分かるものが良い。教師がむやみやたらに約束を押し付けると、子供はやがて約束は形式的なことに過ぎず、破っても問題ないと考えるようになる。

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