「学校を守りたい」とは、守りたかった一人の教師が必死の思いで口にした言葉である。
事件は2016年に起きた。埼玉県にある中学校でプールの授業が行われる際に、「女子更衣室に録画状態のスマートフォンが入っている段ボール箱が置いてある」ことに女子生徒が気付いたのだ。
その女子生徒は女性教諭にこのスマートフォンについて報告し、女性教諭は対応を相談するために他の教諭たちを呼び集めた。
だがその集められた教諭たちの中の一人、保健体育担当で生徒指導主任でもあった男性教諭(当時52歳)は、体育教官室から体育用具の修理に使うハンマーを持ち出してきた。そしてそのハンマーで、生徒らや教諭たちの不安と懸念の種となっているそのスマートフォンを破壊しようとしたのである。
これには他の教諭らも仰天し、「まだ管理職に報告していないから」などと言って彼の制止を試みた。
「俺に任せろ」
「学校を守りたい」
等と声をあげつつ制止を振り切り、そのままハンマーでスマートフォンを破壊したのであった。
学校は警察にこの事件について通報。学校に到着した警察官は、「スマートフォンは壊れているけれど中に入っているSIMカードを照会すれば持ち主はわかる」ことをこの男性教諭に告げた。
すると観念した男性教諭は盗撮目的でスマートフォンを仕掛けたことを認めたという。彼は「盗撮目的で女子更衣室に侵入した」として建造物侵入容疑であえなくお縄となった。
彼が本当に守りたかったのは学校ではなく、自らの社会的立場だったのだ。
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最終更新:2025/12/15(月) 08:00
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