※この記事は情報がかなり古いです。2003年以降の情報について加筆をお願いします。
長崎満事件とは、痴漢冤罪を勝ち取った男性が今度は盗撮でタイホされた事件である。
日本共産党員であり、全国印刷出版産業労働組合総連合会(全印総連)幹部である長崎満氏が、痴漢の容疑を受け数年間に及ぶ裁判闘争の末、ついに冤罪を勝ち取るに至った。
長崎氏は党のバックアップの元、「痴漢えん罪被害者ネットワーク」を立ち上げ、その代表として同じえん罪被害に苦しむ男性たちの救済に乗り出した。彼はメディアを通じ痴漢冤罪の苦しみと警察権力の不当な弾圧を訴え、事実、数件の痴漢裁判において被告男性の「無実」獲得に成功した。彼は間違いなく免田栄氏らと共に当時の冤罪ヒーローのひとりであった。
だが、長崎氏の選挙出馬も噂されていた2003年7月、痴漢冤罪被害を訴求するビラ配布闘争からの帰宅途中の長崎氏、あろうことか地下鉄の車内で向かいに座っていた女性のスカート内部を携帯電話で盗撮したったのであった。彼の行為に気がついた男性に取り押さえられた長崎氏、得物の携帯電話から画像を削除、その場で叩き壊し証拠隠滅を図るも後の祭り、練馬署に連行され取調べで「酒に酔っていて憶えていない」などと、10万回くらい聞いたような陳腐な供述をする情けない最期を迎える。
えん罪被害者ネットワークに期待を寄せていた多くの「加害者」たちの落胆、彼を擁立しようと様々な準備に追われていた党の混乱は想像に難くない。長崎氏をフォローしようと奮闘した多くの共産党員、長崎氏を恃んだ多くの冤罪被害者が長崎氏のために立場を失ってしまった。
長崎氏が共産党幹部であったことなどから現在でも事件を公安警察の陰謀と見るムキがあるがそれらのウェブサイトの主張はいまひとつ説得力に欠けるものであるし、当の共産党が彼のフォローにあまり乗り気でない所を鑑みるとやはりやっていたのだろう、この人は。
痴漢と訴えられた男性を即座に変態視することは危険思想だが犯人の主張を元に冤罪を信じると裏切られる事もあり得るワケで、慎重に事実関係を確認することが警察のみならずメディアにも視聴者にも求められる事を矜恃させる事件であるが、主題がそちらに移ると本当に救済されるべき痴漢被害に苦しむ女性、同様に冤罪被害に苦しむ男性といった本来の主人公が置き去りにされて議論が進行するといった危険性も孕む。
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最終更新:2025/12/08(月) 20:00
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