5弦ベースとは、エレクトリック・ベース及びアコースティック・ベースの種類の1つである。
また、最も多く流通している多弦ベースの一種でもある。
エレクトリック、アコースティックを問わず、一般にベースと呼ばれる弦楽器は4弦が基本である。
しかしながら、より幅広い音域を演奏することや、演奏の難度を下げる(運指における横移動を縦移動に代える)ことを目的として、4弦よりも弦の本数の多いものを使用することがある。これら4弦よりも弦の本数が多いベースを総称して多弦ベースと呼ぶ。
5弦ベースは一般的には4弦に、より低い音域を演奏する「低音弦」を追加したものであり、基本チューニングは低音側から「B-E-A-D-G」となる。
起源には諸説あるが、コントラバスの場合、少なくとも中世ごろから存在していた。通常のコントラバスに弦を追加するというスタンスは当時から変わらないが、追加された弦のチューニングは演奏する曲目やアンサンブルの編成によって適宜変更されるのが一般的であった模様。
エレクトリックベースにおける起源もやはり諸説あるが、エレクトリックベースのパイオニアであるFender社が「Fender Bass V」という楽器を1965年に発売している。これは現在の、より広い音域を求めるための多弦化ではなく、ポジション移動を簡易化するのが主な目的であった。そのため追加弦は後述のハイCであり、ボディ形状(ムスタングと共用)の関係からか最高音はプレシジョンベースなどと変わらないE♭であった。さらに劣悪極まる操作性や演奏性は全く評価されず、生産数わずか200本程度で生産終了となってしまう。
現在の5弦ベースに連なる源流は1970年代にさかのぼると言われている。
70年代当時はシンセサイザーの台頭によりベースの専売特許であった低音域が浸食される事態が頻繁に発生し、ベーシスト達はより低い音程のベースを必要としていた。彼らは必要に応じてチューニングを下げるなどして凌いでいたものの、窮状にあえぐベーシスト達のニーズに応えようとアレンビックやケン・スミスといった当時新進気鋭のビルダー達が製作を開始し、それらを名プレイヤー達がこぞってレコーディングに使用した事によって5弦ベースは徐々に一般に広まっていったと言われている。
先述のBass V同様、4弦により高い音域を演奏する「高音弦」 を追加したものも存在し、その場合のチューニングは低音側から「E-A-D-G-C」となる。最高音が増えるというより、細い弦を使用する事により通常のベースでは音が濁りがちなコードを美しく響かせたり、ベースソロのプレイ等に使用される事が多い。
この仕様の場合一般的なローB(Low-B)仕様と区別するためハイC(Hi-C)仕様と呼ぶ事が多い。
さらにこれらの特徴を併せ持つ、4弦ベースに低音、高音の各弦を追加した6弦ベースも存在し、現在では一定の市民権を得ている。
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最終更新:2024/11/22(金) 04:00
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