6弦ベースとは、アコースティック・ベース及びエレクトリック・ベースの種類の1つである。
また、多弦ベースの種類の1つである。
アコースティック、エレクトリックを問わず、名にベースと付く弦楽器は一般的に4弦が基本である。しかしながら、より幅広い音域を演奏することや、演奏の難度を下げる(運指における横移動を縦移動に代える)ことを目的として、4弦よりも弦の本数の多い多弦ベースを使用することがある。
6弦ベースは一般的には4弦により低い音域を演奏する「低音弦」を加えた5弦ベースに、さらにより高い音域を演奏する「高音弦」 を追加したものである。チューニングは一般的に高音側から「CGDAEB」となる。
ローB弦を持つ5弦ベースの生まれた背景は、シンセサイザーなどの台頭に対抗するためや、単純にEよりも低い音を確保しつつ、通常チューニングでの演奏を可能にするためなど複数の要素があった。
それと同様にハイC弦を持つ6弦ベースは、より高い音を出す必要や、新たな可能性を模索するプレイヤー達が試行錯誤の末に生み出したものだと言われている。
なお、高い音が欲しいだけならフレットを増やす方が簡単なので、ハイC弦の用法としては運指の簡略化や細い弦ゆえの繊細な音を利用したベースソロ、コード弾きなどが多く見られる。
それゆえ一般的に6弦以上の多弦ベースを演奏するベーシストはテクニカルなプレーヤーやテクニカルな音楽ジャンル、音楽スタイルを志向するプレーヤーが多いとされている。
現在一般的になっている6弦ベースの始まりは、70年代にNYで活動していたセッションベーシストであるアンソニー・ジャクソンが様々な工房に製作を依頼し、ケン・スミスの工房が完成させたものが雛形となったといわれている。CGDAEBのチューニングもアンソニーの発案によるものである。
アンソニー自身はこの楽器を「コントラバス・ギター」と呼んでいる。ヴァイオリン属に音域別にチェロやコントラバスが存在するのと同様に、エレクトリックギターの発展形であるフレッテッド6弦エレクトリックベースにも専用の名前が必要だろうと考えての事だという。
当時アンソニー自身が理想としていた音は「レコードの回転数を下げた時のアコースティックギターの音」という現実には存在しなかった音で、これを再現しようとした事がこの楽器を作ろうと思ったきっかけだと語っている。
通常のギターより1オクターブ低い音程を持つギターの亜種。6本の弦、EBGDAEのチューニング(うちGDAEはベースと同じ音程)、30インチというスケールと、一般的なベースとギターの中間に位置する楽器である。そのためこの楽器をギターとして扱うかベースとして扱うかはメーカーや使用者によってまちまちである。
1956年にダンエレクトロが発表したエレクトリック仕様のものやフェンダーのBASS-VIが代表的モデルで、ビーチ・ボーイズやビートルズなどが楽曲に使用した事で一定の市民権を得た。
類似するアコースティックギター属の楽器も存在するが、非常に稀な存在である為引き合いに出される事は少ない。
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最終更新:2024/12/24(火) 00:00
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