フランツ・フォン・スッペ(1819~1895)とは、19世紀に活躍した作曲家である。
当時はまだハプスブルク家が統治していた、現在のクロアチアのスプリトにあたるスパーラで生まれる。なお、先祖はベルギー人であるようだ。1834年には初のコミック・オペラ『デア・アプフェル』を作り、翌1835年にはウィーンに移住する。
1841年に戯曲『幸せな青年時代』のために書いた歌曲が舞台用楽曲として大成功。以後、アン・デア・ウィーン劇場、カール劇場などの楽長を歴任していく一方で、数々の楽曲を発表していく。この中でも1846年の『詩人と農夫』、1860年の『寄宿学校』や1866年の『軽騎兵』などが知られる。フランツ・フォン・スッペはオペレッタ作曲家として人気となり、パリのジャック・オッフェンバックや同じウィーンにいたヨハン・シュトラウス2世と競合していった。
なお、フランツ・フォン・スッペは自身の成功を単なる偶然だと考えており、ドイツ音楽の知識不足から行ったガエターノ・ドニゼッティ風の楽曲にヨーデル調の歌を取り入れたことが功を奏したのではないか、とも述べている。しかし、1879年の『ボッカチオ』の成功など、紛れもなくウィーンの音楽界を代表する人物だったのである。
しかし、ただでさえオペラが上級者向けなことに加え、オペレッタはさらに露出が少なく、日本で一般的に知られているのはオペレッタ『軽騎兵』『詩人と農夫』の序曲のみな感もありはする。
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最終更新:2024/11/30(土) 10:00
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