アストルフォ(Fate/Apocrypha)とは (アストルフォとは) [単語記事]

この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。
ここから下は自己責任で突っ走ってください。

アストルフォとは、小説『Fate/Apocrypha』に登場するサーヴァントである。

CV：大久保瑠美

イラスト：近衛乙嗣

なお、記事ではこれ以降アストルフォと表記する。サーヴァントについてはサーヴァント(聖杯戦争)の記事を参照。

概要

フランスの武勲詩に描かれた騎士。イングランド王の息子にして、シャルルマーニュ十二勇士のひとり。
この世に並ぶ者のない美形ながら、恐るべきお調子者で、理性が蒸発しているとまで語られる。
冒険好きでどこにでも顔を出し、トラブルに巻き込まれ巻き起こす。
悪事を働くという発想がなく、やりたい放題でも最悪の事態には踏み込まないというお得な性格。
王女かと見紛う頭飾りは、傷心の盟友ローランの狂乱を静める為の不可抗力の友情の証なんだからね、とは本人の弁。ローラン爆発しろ。

コンマテ4でイラストが公開されたときの反響はとても大きかった模様。なにしろ設定画ではどうみても可愛い女の子。
（改めて言っておくが、概要の通りアストルフォは男である・・・はずだったのだが、３巻でのサーヴァントのステータス画面では性別の部分が塗りつぶされており、判断ができなくなった。）
武内崇氏によると、アストルフォはすごい美形だったという伝説があったので、中世的で性別の分からないようなキャラクターがいいんじゃないかという話をしていたらしい。
その時の初稿では綺麗な白騎士をイメージしたものだったが、セイバー・リリィと少し被っていたので修正をお願いしたところ、上がってきたのがこちらになりました。近衛さん良い仕事してますねぇ。

服装はというと、胸元に獅子のエンブレムが施された鎧に、ファーの付いたマントを上から羽織っている。
小手や鎧の一部、マントとブーツは白く色取られており、白騎士としての名残りが感じられる。
ピンク髪を三編みにし、黒いリボンの髪飾りを付け、太股をちらりと見せるガーターベルトがフェミニンな雰囲気を醸し出す。もう女の子でいいんじゃないのか…？
口元からちらりと見える八重歯もチャームポイント。

伝説

多くの創作者に愛され、豊富なエピソードを持つ騎士。
実力はローランやオリヴィエなど他の十二勇士に劣るが、触ったものを転倒させる魔法の槍、あらゆる魔法を打ち破る攻略法が記された攻略本、相手を吹き飛ばす角笛、身体の前半身が鷲で後半身が馬の幻獣・ヒポグリフなどを手に入れ、これらの道具を使った活躍を見せる。だが持ち前の気前の良さですべて最期の戦いの前に手放している。
『狂えるオルランド』では、失恋で失われたローランの理性を取り戻すため、月にまで探索行に赴いている（月には地上で失われたすべてのものがある）。ここで彼はローランの理性と自分の理性を取り戻して帰還。
だが時間が経つと、彼の理性はまた蒸発してしまった。

ロンスヴァルの戦いにて戦死。

Fate/Apocrypha小説版

"黒のサーヴァント"の一騎として登場。
クラスはライダーで、中に何か液状のものが入っていたガラス瓶を触媒に召喚された。
マスターはセレニケ・アイスコル・ユグドミレニア。黒魔術を生業とする女性魔術師。

好奇心旺盛な性格をしており、常に実体化することを好んでいる。
現界した後は、マスターの静止もそこそこに、着替えをして頻繁に城下街へと遊びに出かけている。
なお実体化を許してくれているマスターには感謝の念は抱いているものの、彼女の倒錯的な愛情表現にはやや辟易している模様。

理性が蒸発しているためなのか注意深く考えることはなく、基本的に即時即決。行動は早い。
思慮分別に欠けているという点で右に出るものがいない、とは本人の弁。
そのためか仲間のサーヴァントの真名をぽろっと言ってしまうなどのうっかり癖が多々見られる。
反面、助けを求める声は見捨てずに手を差し伸べ、強大な敵にも堂々と立ち向かう英雄たる精神の持ち主でもある。
自身を大きく上回る巨体にも立ち向かい、理性の蒸発したその勇気は「神すら恐れない」と言われるほど。

聖杯戦争が本格化する直前に、奇跡的な確率で自我に目覚めたユグドミレニアの魔力供給用ホムンクルスの少年が脱走する事件が起き、偶然それを見つけたアストルフォはホムンクルスの『願い』を聞き届けてこれを保護。
ユグドミレニアから彼を助けることを決意し、匿いつつ彼との絆を築いていく。

――この日、運命が動き出した。

ステータス

真名：アストルフォ
クラス：ライダー
出典：シャルルマーニュ伝説
地域：イングランド
属性：混沌・善　　カテゴリ：地
性別：男秘密
身長体重：164cm・56kg
スリーサイズ：B71/W59/H73
イメージカラー:ローズピンク
特技:火事場の馬鹿力
好きなもの:この世全て
苦手なもの:潤んだ瞳で訴えかける系の生物
天敵:なし
武装：剣・馬上槍・チェインメイル・角笛
パラメータ

筋力：D 耐久：D 敏捷：B 魔力：C 幸運：A+ 宝具：C

保有スキル

対魔力：A	A以下の魔術はすべてキャンセル。事実上、現代の魔術師ではアストルフォに傷をつけられない。宝具である「本」によってランクが大きく向上しており、通常はDランクである。
騎乗：A+	騎乗の才能。獣であるならば幻獣・神獣のものまで乗りこなせる。ただし、竜種は該当しない。
理性蒸発:D	理性が蒸発しており、あらゆる秘密を堪えることができない。味方側の真名や弱点をうっかり喋る、大切なものを忘れるなど最早呪いの類。このスキルは「直感」も兼ねており、戦闘時は自身にとって最適な展開をある程度感じ取ることが可能。
怪力:C-	筋力を1ランクアップさせることが可能。ただし、このスキルが発動している場合は1ターンごとにダメージを負う。
単独行動:B	マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。ランクBならば、マスターを失っても二日間現界可能。

伝承においてもアストルフォ自身の強さはさほどでもないためか、パラメータは比較的低め。
しかし持ち前の運の良さで数々の冒険をこなしてきたためか、幸運はA+と中々高い。

保有スキルは3巻にて判明。
歴代のライダーにならぶ「騎乗：A+」に、宝具により最高峰ランクの「対魔力：A」などは中々優秀。
「理性蒸発」や「怪力」にはデメリットが付いているが、使い方次第では十分有用といえるだろう。

どうでもいいのだが、小説版3巻にあるアストルフォのステータス画面は混沌の一言。
落書き＆似顔絵を描きたい放題好き放題やっている。いいぞもっとやれ。あとなんで性別覧隠した。

宝具

恐慌呼起こせし魔笛（ラ・ブラック・ルナ）: ランク：C / 種別：対軍宝具 / レンジ：1～50 / 最大捕捉：100人; 竜の咆哮や神馬の嘶きにも似た魔音を発する角笛。; レンジ内に存在するものに、爆音の衝撃を叩きつけ混乱させる。サーヴァント相手でも一瞬の隙が生まれる。; 対象のHPがダメージ以下だった場合、塵になって四散する。竜牙兵程度の雑魚なら一掃可能。; 善の魔女・ロジェスティラがアストルフォに与え、ハルピュイアの大群を追い払うのに使用された。; 通常時は腰に下げられるサイズだが、使用時はアストルフォを囲うほどの大きさになる。
触れれば転倒！（トラップ・オブ・アルガリア）: ランク：D / 種別：対人宝具 / レンジ：2～4 / 最大捕捉：1人; カタイの王子アルガリアから奪った馬上槍。金の穂先を持つ。殺傷能力こそ低いものの、傷をつけただけで相手の足を霊体化、または転倒させることが可能。この転倒から復帰するためにはLUC判定が必要なため、失敗すればバットステータス「転倒」が残り続ける。ただし、1ターンごとにLUCの上方修正があるため、成功はしやすくなる。伝説ではブラダマンテに譲渡している。
魔術万能攻略書（ルナ・ブレイクマニュアル）: ランク：C / 種別：対人（自身）宝具 / レンジ：- / 最大捕捉：1人; さる魔女から譲り受けた、全ての魔術を打ち破る手段が記載されている書物。; 所有しているだけで、自動的にAランク以下の魔術をキャンセルすることが可能。固有結界か、それに極めて近い大魔術となるとその限りではないが、その場合も真名を開放して、書を読み解くことで打破する可能性をつかめる。; ・・・が、アストルフォはその真名を完全に忘却している。; 魔術万能攻略書も適当につけた名前。落書きでステータス欄を隠蔽できる。
破却宣言（キャッサー・デ・ロジェスティラ）: アストルフォが思い出した魔術万能攻略書の真名。おい一文字も掠っちゃいないじゃないか。
一時的に理性が戻る新月の晩にのみ真名を思い出し使用できる。
舞い散る紙片が使用者を包み込み、通常時を遥かに超える対魔術防御能力を与える。通常時はキャンセルできない固有結界かそれに極めて近い大魔術すら打破する可能性を掴めるという。
ちなみに名に冠されているロジェスティラとはこの書を授けた魔女であるアストルフォの師の名。
この世ならざる幻馬（ヒポグリフ）: ランク：B+ / 種別：対軍宝具 / レンジ：2～50 / 最大捕捉：100人; 上半身が鷲、下半身が馬という本来「有り得ない」存在の幻獣。グリフォンが雌馬と番うことで生まれるレア幻獣。神代の獣であるグリフォンよりランクは劣るものの、その突進による粉砕攻撃はAランクの物理攻撃に匹敵する。; その真価は「あり得ない存在」ということを利用した次元跳躍による回避能力にある。異次元へ消滅→現実の存在である乗り手が現実世界へ引っ張り上げるを繰り返すことで回避しながら移動が可能。伝説では最期の戦いの前に野生に返している。

伝説においても、様々な宝を用いて大冒険を繰り広げたアストルフォだけはある品揃え。
単純な破壊力に優れた『この世ならざる幻馬』を除くと、どれも相手サーヴァントには致命傷を与えるほどではない。

しかし雑魚散らしに最適な広範囲攻撃の角笛に、サーヴァントの下半身を強制的に霊体化させてしまう馬上槍、魔術殺しの書物など、補助的役割としては優秀な宝具をいくつも持ちあわせている。

Fate/Apocrypha企画版

イラスト：近衛乙嗣 / 設定制作：近衛乙嗣・星空めてお（TYPE-MOON）

コンマテ4に掲載された企画段階のアストルフォ。明かされている部分の設定については基本的に後の東出祐一郎作の小説版に踏襲されたが、唯一公開されていた宝具である角笛の効力は変更されている。

真名：アストルフォ
クラス：ライダー
出典：シャルルマーニュ伝説
地域：イングランド
属性：混沌・善
性別：男
身長：160cm台
体重：50kg台
武装：剣、チェインメイル、角笛
パラメータ

筋力：D 耐久：D 敏捷：B 魔力：C 幸運：A+ 宝具：C
宝具：恐慌呼起こせし魔笛（ラ・ブラック・ルナ）
原典通り、音色を聞いたものを恐怖で逃げ出させる効果を持つ。魔術に抵抗出来る英霊ならば音色を聞いても留まることもできるが、魔術師が耐えることは難しい。通常は腰にぶら下げるサイズで使用時には大きくなる設定は小説版にも引き継がれた。使用時のイラストも描かれているがあざと…ｹﾞﾌﾝｹﾞﾌﾝ

Fate/Grand Order

2016年3月のホワイトデーピックアップ(カルデアボーイズコレクション)にて実装された恒常星４ライダー。その前の2015年クリスマスにてちらっと登場していた。

スキル

保有スキル
怪力:C-	自身の攻撃力をアップ(1T)
触れれば転倒！:D	敵単体に確率でスタン状態を付与(1T)
理性蒸発:D→D+	毎ターン確率でスターを獲得▲(5T・5→10個) +自身のスター発生率を確率でアップ▲(5T) +自身のクリティカル威力を確率でアップ▲(5T) +自身のNPを増やす▲(30→50％)
クラススキル
対魔力:A	自身の弱体耐性をアップ
騎乗:A+	自身のQuickカードの性能をアップ
単独行動:A	自身のクリティカル威力をアップ

宝具
この世ならざる幻馬（ヒポグリフ）
カード種別：Quick
敵全体に強力な防御力無視攻撃▲＋自身に回避状態を付与(3回)＋スターを獲得▲(10→30個)〈OCで効果UP〉
性能
カード構成はQ３A１B１。性別に対する特攻効果は男女の区別なく発動しない(黒髭の紳士的な愛を除く、が女風呂へ侵入不可など色々複雑)。
スキル３の理性蒸発は少々厄介なスキル。それぞれのバフ発生確率は65％だが発生したかどうかは確認できない。強化シナリオが追加され継続ターンが5ターンに増えNPチャージ効果が追加。レベルマックスまで育てれば周回で役立つ。頼れるフォ。

セイバーVer

設定やマンガで分かるFGOにて示唆されていたセイバークラスのアストルフォ。

言うなれば「僕は君の剣！」である。

パラメータ

筋力：C+ 耐久：C 敏捷：A 魔力：B 幸運：A++ 宝具：B

スキル

保有スキル
破却宣言:C	自身に毎ターンNP獲得状態を付与(3T) +自身の弱体状態を解除
恐慌呼び起こせし魔笛:C	敵全体に恐怖状態を付与(3T) +自身に回避状態を付与(3T・3回)
威風堂々たる凱旋:EX	自身の攻撃力をアップ(3T) +自身のクリティカル威力をアップ(3T) +自身のバスターカードのスター集中度をアップ(3T)
クラススキル
対魔力:A	自身の弱体耐性をアップ
騎乗:A	自身のQuickカードの性能をアップ

宝具
僥倖の拘引綱（ヴルカーノ・カリゴランテ）
ランク：B / 種別：対人宝具
カード種別：Quick
自身のQuickカード性能をアップ(3T)〈OCで効果アップ〉＋敵単体に超強力な攻撃＆敵単体に宝具封印状態を付与(1T)
性能
イベント「ナイチンゲールのクリスマスキャロル」にて実装された限定星５セイバー。カード構成はQ２A２B１。