アルタイ(戦車) 単語


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アルタイセンシャ

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アルタイ(戦車)とは、トルコが韓国の協力を得て開発した戦車である。

前史

トルコという国は世界でも屈指の陸軍兵力を持つ大国で、1,000両近いM60と300両強のレオパルド1を持っている。しかしM60もレオパルド1も戦後第2世代戦車、いい加減陳腐化が目立ちだした。M60についてはイスラエルの協力で第3世代戦車相当に強化されたM60T(サブラの項目参照)へ魔改造を行なったが、問題はレオパルド1。開発元のドイツ本国では第3世代化への改造が研究されたがボツになり、この車両の更新が問題となったのである。

トルコは更新用車両としてM1やレオパルド2(最新型の2A6を希望したらしい)、T-90を検討したがどいつもこいつも「トルコ目線としては」[1]価格を吹っかけられたらしい。そこで自主開発を選択したのである。ちなみにトルコは自前の自動車メーカーも持つイスラム圏屈指の工業大国でもある。

だけど戦車開発なんて初めて。そこで外国の企業と組んでの開発をすることになった。手を上げたのはドイツと韓国現代ロテム社。ドイツは「技術移転? NO! 部品はうちで全部買えや」だったのに対し韓国は「技術移転? OKOK!」と言ったためトルコはパートナーとして韓国を選択。

こうして2007年、アルタイは開発を開始した。韓国への技術料含め5年間で実に日本円換算で1000億(!)という破格の予算が与えられた。初めての開発とはいえ日本の10式の2倍以上の予算なんですがorz

機体解説

  • 車体:基本はXK-2だけどほぼ新規設計。
  • サスペンション:韓国より技術移転された油気圧式サスペンション。姿勢制御できるかどうかは不明。
  • 主砲:120mm55口径、ドイツ・ラインメタル製滑空砲。
  • 装甲:韓国から技術移転された複合装甲。そんな装備で大丈夫か(XK-2の項目参照)?
  • エンジン:ドイツ直輸入、ユーロパワーパック(1500馬力)[2]。どこぞの国みたいに勝手にばらしてコピーなんてしません。
  • FCS[3]:自国製。実はレオパルド1を買ったときにFCSは新規開発して積んだ実績があった。
  • オプションとして深さ4.1mの川をもぐれる渡河キットあります(性能から多分韓国の技術移転)。
  • 乗員は4名。自動装填装置はなし。

最大の特徴として全く冒険をせずに手堅くまとめたということがあげられる。これだけ予算をぶっこんだら大抵冒険をするものだが、トルコは全く無茶をしなかった。できるところだけ国産と技術移転、できないところは輸入と収拾選択をきちんとしている。というか、兵器開発ってそもそもこうあるべきなんですけどね。兵器は確実に動くのが仕事なんですから。

値段は第3世代戦車としては破格の日本円換算で5億5千万。性能的にはM1より少々劣ると考えられるが相場の半値というのは大きく、まだ開発が終わってないのに2013年5月にサウジアラビアがお買い上げを決定。7月には開発完了を宣言し2015年から量産車がお目見えする模様。

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関連項目

  • 戦車 / 軍用車両の一覧
  • トルコ
  • XK-2

脚注

  1. *第3世代戦車というのは基本的にお値段日本円換算で大体10億というのが相場である。
  2. *本当はXK-2用の韓国製エンジンを積む予定だったが、いつまでたっても開発が終わらないので三行半を突きつけた。
  3. *火器管制装置。要は敵を狙ったり距離を測ったりする機械。
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