カールじいさんの空飛ぶ家

カールじいさんの空飛ぶ家（原題: Up）とは、ピクサー・アニメーション・スタジオが製作した2009年公開の長編アニメーションである。

概要

カールじいさんの空飛ぶ家
基本情報
監督	ピート・ドクター ボブ・ピーターソン
脚本	ボブ・ピーターソン
音楽	マイケル・ジアッキーノ
製作	ピクサー・アニメーション・スタジオ ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
配給	ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公開	2009年5月29日(米国) 2009年12月5日(日本)
上映時間	96分
映画テンプレート

『モンスターズ・インク』の監督が贈る、カンヌ国際映画祭でアニメーション映画史上初のオープニング上映作品となった、ピクサーの記念すべき長編10作目。

妻との思い出がつまった家でひっそりと暮らしている老人が、家の周辺の再開発を巡るいざこざで生活が壊されそうになり、亡き妻といつか一緒に行こうと約束していた南米の秘境まで、家に大量の風船をつけて旅に出る、人生のすばらしさを教えてくれるハートウォーミング・アドベンチャー。

舞台のモデルはベネズエラにある山で、制作陣一同が実際に現地に赴き体当たりの取材をした甲斐もあって、山頂が平らになっているテプイという特徴的な地形がよく再現されている。

2023年に公開された『マイ・エレメント』にて、カールがデートに出かける『カールじいさんのデート』が同時上映された。

あらすじ

人気冒険家に憧れていたカール・フレドリクセンは、同じように冒険に恋い焦がれていたお転婆な少女エリーと出会い、やがて結婚する。

幸せな結婚生活を送るが、2人の間に子供はできず、代わりにと昔たてた計画を実行するための貯金を始めるがそれもなかなか貯まらない。

やがてエリーは逝き、カールは一人、エリーそのものとなった家でひっそりと暮らしていたが、ある日、家の近くで工事をしていた車にポストを破壊され激昂し、思わず作業員の頭を叩いてしまう。

これが傷害事件に発展したことで家を取り上げられ、強制的に老人ホームに入居させられてしまうことが決定。

朝になり老人ホームの迎えが来るが、一大決心をしたカールは家に大量の風船を付け改造を施し、それを飛行船代わりにして奥さんが夢見ていた南アメリカの秘境まで飛び立っていく。

何も知らずに玄関に隠れていたボーイスカウトの少年も連れて。

主なキャラクター

カール・フレドリクセン　日本語吹替：飯塚昭三、松元環季（子供時代）
四角い頭に四角い黒ぶち眼鏡をかけた白髪のおじいさん。齢は78歳。性格は無口で偏屈。補聴器を付けておりテニスボール付きの杖を突くなどあちこちにガタが来ているがパワーはそこそこある模様。原語版で声を担当したエドワード・アズナー、日本語版で声を担当した飯塚昭三共に、シリーズの短編で完結作品とされている「カールじいさんのデート」を収録後に逝去したため、両者にとっての遺作がカール役となっている。

ラッセル・キム　日本語吹替：立川大樹
偶然にもカールの旅に同行することとなった自然探検隊54団12班の隊員。『ギャングース』に出てきそうな丸々と太った少年で、「お年寄りのお手伝いバッジ」を手に入れて上級隊員に昇級するため何か手伝えることはないかとカールのもとを尋ねてきた。落ち着きがないが能力は高い。両親は忙しくあまり家にいないようだ。

チャールズ・F・マンツ　日本語吹替：大木民夫
命知らずの人気冒険家。カールとエリーの好奇心を掻き立てた人物。愛犬家。発表した「パラダイスの滝の怪物」と呼ばれる怪鳥の骨が科学界から偽物だと判断され、協会員の資格を奪われるなど失墜。名声を取り戻すため生きたまま怪鳥を捕まえるまでは帰らないことを誓い消息を絶つ。製作陣曰く「カールの写し鏡のような存在」。

ダグ　日本語吹替：松本保典
カールに一目で懐いた、特殊な首輪のおかげで人と話ができる犬。アルファから厄介払いとして個別で任務を任されていた。DVDやブルーレイにはカール達と出会うまでを描いた短編が特典として収録されている。

ケヴィン
マンツが探し求めるカラフルで巨大な怪鳥。メス。チョコをくれたラッセルに懐く。羽は退化していて飛べない。

アルファ　日本語吹替：大塚芳忠
ベータとガンマという部下を引き連れている、耳がぴんと立った凛々しい猟犬。首輪をぶつけたせいで声が変なことになっている。

エリー　日本語吹替：松元環季
今は亡きカールの奥さん。カールに新しい旅に出てほしいと願っていた。

関連動画

関連項目

• 風船おじさん
• アニメ映画の一覧
• ディズニー関連の記事一覧