ガンダムTR-6[ウーンドウォート]とは、ADVANCE OF Ζに登場するモビルスーツである。
デザインは藤岡建機。
コンペイトウ(旧ソロモン)技術局で開発が進められていたガンダムタイプのモビルスーツ。
TR計画の最終到達点であり、その構想とスペックは最終的に第2世代機の域を凌駕したものであったとされる。
TR-6は現存する宇宙世紀公式のMS内である種「最強」に近い存在なのかもしれない。そういえる程、ティターンズ開発陣はこの機体に賭けていた。
TR-6はドラムフレームによる高い拡張性を秘めており、この記事を見ても分かる通り多くの換装形態を持つ。 さらに「フルドドⅡ」をオプションとして装着し、フルドドⅡのドラムフレームを介して様々な拡張を施せるようになる。
第2世代MSの平均サイズと比較するとやや小型だが、豊富な構想とパーツの換装により50m、100mを超える弩級モビルスーツに変貌していく。 こうなるともはや素体の原型を留めず、一見してガンダムとすら判断出来ない。
ガンダムTR-1と同じく本機もバリエーションはかなり多いので、目次の利用をオススメする。
| ガンダムTR-6[ウーンドウォート] | ガンダムTR-6[ハイゼンスレイⅡ] |
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| ガンダムTR-6(侵攻・殲滅形態) | ガンダムTR-6(バリエーション) |
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| ガンダムTR-6(レジオン) | |
| GUNDAM TR-6[WONDWART] ガンダムTR-6[ウーンドウォート] |
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| 型番 | RX-124 |
| 全高 | - |
| 重量 | - |
| 搭乗者 | エリアルド・ハンター |
| 武器 |
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ガンダムTR-6のコアとなる小型可変MS。素体はサイズも相俟って小さい女の子のような印象を受ける。
物騒なスペックには似合わない設定画の可愛らしさから見惚れた人も多い。
TR-6は一つの機体であらゆる環境・状況下に対応する事をコンセプトに置いた。そのため、これまで運用用途がバラバラだったTRシリーズ全ての形態を一つの機体で扱う。整備性向上を目的とした機種でもあり、各ティターンズMSとパーツ規格が統一されている。
無茶苦茶だが、TR-3やTR-5に採用された可動式パーツ「ドラムフレーム」がその要求を可能としたのである。
肥大化した太股部分はジェネレーター内蔵式であり、サイズに不釣り合いな高出力を誇る。 装甲はフレームが剥き出しになるほど薄いが、先述の通り拡張性が高く、様々な専用プランが用意されている。
OSは「OVER THE MIND計画」(通称:3号計画)で開発された「強化人間人格型OS」を採用しており、ウーンドウォートにはマルチロック対応システムが備わっている。
モビルアーマー形態は戦闘機とは似つかない特異な形状。従来のTMSと違って空力特性に乏しく、宇宙戦用としての性質が強くなっている。
ウーンドウォート素体にフルドドⅡを2基装備した推力・武装の強化仕様。
フルドドⅡのドラムフレームと合わせて、通常では不可能な大型パーツの接続が可能。
巡航用大型ブースターを接続した侵攻用装備。
ガンダムTR-1[ヘイズル・ラー]第二形態/クルーザーモードにあたる装備。
5基のウェポンカーゴを装備した拠点防衛形態。
頭部ウェポンカーゴが冠を連想させる事から「クインリィ(女王)形態」とも呼ばれる。
コンテナには対艦大型ミサイルやマイクロミサイルを内装火器として搭載。高度な火器管制システムで大量の火器を制御しており、複数の目標を同時に捕捉・攻撃する。(マルチロックにはTR-6のOVER THE MIND計画OSが働く)
ウェポンカーゴは「OVER THE MIND計画OS」に対応した準サイコミュシステムが搭載されており、マルチロックシステムの他、オールドタイプでもオールレンジ攻撃が可能となる。
両肩にガンダムTR-6[アドバンスド・キハールⅡ]MA形態を計2機ジョイントしており、アドバンスド・キハールⅡはカーゴを装着したままMS形態に分離変形出来る。
宇宙世紀0083年、ジョン・コーウェン中将主導で行われた「ガンダム開発計画」にて、本形態とコンセプトを同じくするガンダムが開発。そしてデラーズ紛争において「星の屑」を阻止するべく投入されたとの噂があった。そのガンダムは公式記録から存在を抹消されたらしく、半ば都市伝説の様に語られている。
グリプス戦役時代の連邦軍内では、当時を知る士官が記憶に留めている様だが、真偽の程は不明。
ラーⅡ(フルドドⅡ)に、サイコガンダムの手足を装着した形態。ヘイズル・アウスラ「ギガンティック・アーム・ユニット形態」に位置する巨大MS形態。
新たに「脚」を接続しており、サイズは40m級に変移した。その姿から敵に与える心理的影響は大きいと思われる。
そもそも敵への心理的影響を検証する機体がTRシリーズの原点、ガンダムTR-1[ヘイズル]である。
そのヘイズルの検証試験データは「ガンダムヘッドがジオン兵に与える心理的影響」。検証試験は後に繋がる結果を残しており、違いはあれど、ヘイズルが見出した機体による心理的効果を活用した形態なのかもしれない。
拠点防衛形態にサイコガンダムの手足を接続した状態をフルアーマー・クインリィと呼ぶ。
背部の球状の装備、試作飛行システム「ダイダロスユニット」によりこの図体でも大気圏内の浮遊を可能とした。
ダイダロスユニットについては下記のガンダムTR-6[ダンディライアンⅡ侵攻・殲滅形態]を参照。
実はギガンティック・ユニットやウェポンカーゴの準サイコミュシステムは、ガンダムTR-6をサイコガンダムの代わりに強化人間に搭乗させるというプランの下、搭載された物である。
ガンダムTR-6[サイコ・インレ]同様、もはや当初のオールドタイプが扱うプランから逸脱し始めていたのだ。
アドバンスド・ウーンドウォート、もしくは高速戦闘形態・ガブスレイ形態とも呼ばれる。
ティターンズ製MSの中でもトータルバランスに優れる「ガブスレイ」を模した形態。脚部パーツを装着したため、ウーンドウォートから全長が伸び、各形態の中では全てが高水準でまとまっている。
旧名「アドバンスド・ウーンドウォートEX」。
支援用パーツ[フルドドⅡ]を1基装備したハイゼンスレイⅡの上位互換機、ラー仕様。
カテゴリーは「エリア・ドミナンス(Area Dominance=領域支配仕様)」に属し、地上・空中・宇宙全ての戦場を単機支配する絶対的な戦闘力を誇り、様々な作戦に対応出来る。
基本的にフルドドを装備した形態をラー、フルドドⅡ装備型の場合はラーⅡと呼ばれる。
実は名称もハイゼンスレイⅡ・ラーⅡが正しいのだが、スタッフがあまりこだわらないのか、もしくは名前の響きが悪かったのか、正式名称はラーとなっている。(一応設定画にはハイゼンスレイⅡラーⅡと書かれている。)
本機の投入が決定した段階で、既にグリプス戦役の大勢は決していた。さらにTRシリーズのテストパイロット小隊の隊長、ウェス・マーフィ大尉は現在のティターンズ司令部は実態がない状態と考えたようだ。
これ以上ガンダムを戦闘に投入しても戦場を混乱に導くだけと考えたマーフィは、本機の偽装撃破を命じる。 出撃はするが最終的に自爆か、機体を破壊されるよう動く。ただし、最終的にマーフィの考えに同意したアスワン艦長ベデルセンが命令を下した。ベデルセンはその後アスワンの轟沈で死亡したが、マーフィに命令書を持たせていた。
TR-6パイロットのエリアルド・ハンター中尉は本機で出撃。 途中で敵と遭遇したハンター中尉は、ガンダムのテストパイロットとして機体と運命を共にする事を選ぶ。
中尉はサラミス級一隻、ネモ六機を本機の破壊に利用するために戦闘を開始。 結果、一瞬でネモ三機とサラミス級一隻を撃破し、残存したネモ三機をも撤退させてしまう。(中尉も自機撃破を覚悟で挑んだため驚いていた)
はっきり言うとハンター中尉に特筆した操縦技術はない。そしてその事からも、TR-6のハイスペックが見て取れる。
その後、戦場で対峙したエゥーゴのガブリエル・ゾラとガンダムの破壊で合意し、リックディアス[シュトゥッツァー]メガ・バズーカ・ランチャー装備に搭乗し、ガブリエルと共に本機を破壊した。
ハンター中尉は嫌疑をかけられたが後に上記の真実と参考人を以て嫌疑は取り払われ、物語は幕を閉じる。
巡航用大型ブースターを接続した、ガンダムTR-1[ヘイズル・ラー]第二形態/クルーザーモードにあたる装備。
ただしこちらはハイゼンスレイⅡ仕様といった違いはあるが。
TR-4[ダンディライアン]の大気圏突入モジュールを装備したMA形態。
コア・ユニットとしてウーンドウォートを内蔵し、素体に装備したフルドドⅡにダンディライアンのパーツを装着。
大気圏内外の高速戦闘において高い機動性を持つ。 伸縮自在な大型クローは攻撃の他に、接地時の足やAMBAC肢としても機能している。
巨大ユニット「ダンディライアンⅡ」を装着し、換装を行ったMS形態。
カテゴリは「侵攻・殲滅兵器システム(invasion and destroy weapon system)」。敵地に侵攻し、強大な火力を用いて目標を殲滅・破壊する。単機で戦況を覆し得る殲滅・侵攻兵器というカテゴリがTR-6本来の姿。
またダンディライアンⅡは、TR-6の最終形態[インレ]を構成する下部ユニットに使用される。サイズは目測でウーンドウォート4~5機分。ウーンドウォートのサイズが不明だが、少なくとも50m級かそれに準ずるサイズだと思われる。
TR-5[ファイバー]の運用データを基に開発された長距離侵攻・高火力ユニット。
「侵攻・殲滅兵器システム(invasion and destroy weapon system)」にカテゴライズされる。
ガンダムTR-6[キハールⅡ]を搭載可能であり、戦場まで運び戦闘ユニットとして展開する。キハールⅡだけでなくヘイズルやキハールなど、他のモビルスーツも搭載出来る。
弾道軌道による超音速侵攻で敵地に切り込み、圧倒的な火力とキハールⅡの空間制圧力を以て制圧する。
TR-6最終形態[インレ]の上部ユニットとなる機体。
ガンダムTR-6の最終到達点にして決戦仕様。
ファイバーⅡとダンディライアンⅡの2機の侵攻・殲滅形態が合体した形態。
全長(全高)は「100m」を超え、グリプス戦役時における機動兵器の中では破格のサイズであった。
合体後、2機のコアユニットはそれぞれ役割を与えられ、インレの下半身・ダンディライアンⅡ側が機体操舵、上半身ファイバーⅡ側が火器管制を担当する。
その性質上、コアユニットのガンダムを2機分用意しなくてはならない。さらに設定通りだとキハールⅡユニットにガンダムが6機取られるため、艦載機も含めるならば8機分も必要である。
またインレ運用母艦「アスワン改」の設定画を見る限りでは、インレは小数生産も視野に入れられている。 地球圏の守護者として開発されていたTR-6は、最終的に狂気を孕んだ構想となっていた。
公式設定ではインレがグリプス戦役に投入されていれば、エゥーゴの勝利すら覆っていたものとされている。
ダンディライアンⅡとファイバーⅡの機能と武装を全て扱える。またファイバーⅡとダンディライアンⅡの「ダイダロスユニット」で大気圏内の飛行も可能である。
拡張性も高く、EWACレドーム案や、後述の外惑星進出案、核弾頭ミサイル案、サイコミュシステム案など、狂ったような専用プランも確認されている。
決戦兵器[インレ]にサイコミュシステムや追加武装を施した究極兵器構想。
追加武装・・・プラズマリーダー、BC兵器、核弾頭ミサイル、リフレクタービット、ビット、巡航ミサイル、モビルビット(シールド・ブースター)×4。
ティターンズの狂気ここに極まれり、といった感じの機体である。
インレの頭部ユニットをサイコミュ搭載型に換装し、複雑な火器管制をサイコミュを介した思考制御で行う。 そのため搭乗者は自ずとニュータイプか強化人間に限られ、当初のオールドタイプが扱うというコンセプトに反する。
一方で機体は禍々しい姿へと変貌しており、一般的な「ガンダム」からも大きく逸脱している。
可変試験機、TR-3[キハール]のデータをフィードバックした[キハールⅡ]ユニットを装着した形態。
本機は決戦兵器・ガンダムTR-6[インレ]の護衛随伴機として開発された。
頭部カバー・メインカメラをキハールと同型の物に換装。頭部アンテナは回転式であり、通常は正面に向く。
MS形態の脚部は足裏の表面積が小さいウーンドウォート素体から換装しておらず、歩行には適さない。そのため、地上ではホバー走行で移動を行う。
インレの設定画から読み取ると、キハールⅡは6機製造される事になっている。
カラーリングは群青色を基調にしたタイプと、陸戦カラータイプ(アッシマーと同色)がある。 インレ艦載機は後者を見掛けるが、逆に前者を載せた設定画が全く無い。
早期警戒用センサーレドームを装着した電子戦仕様。
レドームユニットはブースターポッドを外して装着されており、キハールⅡの索敵能力を飛躍的に向上させた。
なおEWAC装備時は、基本的にMS形態に変形せず中間形態までで留める。
両肩にウェポンカーゴを装着した形態。MA形態でTR-6の「拠点防衛形態」の両腕部を形成する特殊機。
ウェポンカーゴの重量増加に対応するため、かかと部分にパーツを装着し接地を安定させた。 パーツは接地板とハイゼンスレイⅡと同じ部品を接合した物。 「履かせる」といった表現の方が伝わりやすいかもしれない。
ウーンドウォートの頭部オプション「ハイメガ粒子砲」を標準装備しており、火力も高い形態である。
ウーンドウォートにギャプランの両腕+ムーバブル・シールド・バインダーと、ヘイズルの脚を接続した形態。
パーツ評価試験用の機体故に特化した性能はないが、不足のない戦闘能力を発揮できる。
ウーンドウォートにTR-5[アドバンスド・フライルー]のパーツとヘイズルの脚を装着した形態。
フルドドⅡ、スラスター、ウェポンカーゴを追加し、火力と機動性の向上を図った。
両腕と中央のフロントアーマーに開放バレル式ビームキャノンを3基装備。
ビーム・キャノンはいずれも長射程を誇り、遠距離からの一方的な射撃が可能である。
この形態は射撃形態とも呼ばれるが、腕が使えないため、格闘戦時は専用の形態に変形する。
ダブルシールド保持タイプのブーストポッドを装備した形態。
ブーストポッドのシールド保持ラッチにコンポジット・シールド・ブースター2枚をジョイントする。 ライフルモード時にバレルを前方にスライドさせて高出力ビーム・キャノンを放つ。
TR-6にハイザックの腕とマラサイの脚を取り付けた形態。
ウーンドウォートからデチューンされており、(高性能のウーンドウォートと比較して)ロースペックだが、それ故に一般パイロットでも扱いやすくなっている。 ハイザックやマラサイに慣れたパイロット向き。
AOZ第3作目『A.O.Z Re-Boot ガンダム・インレ -くろうさぎのみた夢-』に登場。
アリシア・ザビを総帥とする火星ジオン残党軍ジオン・アライブ、「レジオン」で捕獲運用されているウーンドウォート。機体各部を黒色に統一。
数機が生産。キハールⅡやリハイゼ等のベースとなっており、元のウーンドウォート同様豊富な換装形態を持つ。オプションパーツの色はレジオンのシンボル色の“赤”に統一している。
TR-6を開発ベースにしたレジオンの現時点での展望は、究極形態TR-6[インレ]の完成である。
捕獲したウーンドウォートをベースに、入手したキハールⅡユニットのデータで製造したオプション形態。
アリシア護衛部隊で強化人間クローン「アリス親衛隊」の少女たちが搭乗。サブ・フライト・システムの役割を兼ね、モビルスーツを載せて航行することも出来る。アリシア出撃時にはアリシア機の護衛随伴機として、彼女をサポートする。
型式番号:ARX-121R
レジオン総帥のアリシア・ザビ専用機。第2世代機のウーンドウォートと違い第4世代機相当のMS。
ハイゼンスレイⅡの改修仕様であり、ジェネレーター直結式メガ粒子砲やサイコミュを備えている。また、装甲形状の変更に加え、赤を基調としたカラーリングに改められた事で一見してガンダムタイプとは認識しづらい。
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季ノ木氏によるTR-6の3Dモデリングシリーズ。順次公開中。
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最終更新:2025/12/07(日) 06:00
最終更新:2025/12/07(日) 06:00
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