ドラゴンクエストVII

『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』とは、エニックス（現スクウェア・エニックス）から発売されたRPGである。略称はドラクエ７、DQ7。

概要

ドラゴンクエストシリーズの第7作目。
発売は予定より1年近く延期されたが、プレイステーションで初のドラクエということで期待が高まり、売上はシリーズ最高の410万本を記録した。

プレイステーションへ移ったことでグラフィックが大幅に美麗化、ストーリーのボリュームも増大した。
また、プログラム担当の山名学がかなり頑張ったらしく、次の次を先読みでロードする等の技術を駆使し、CD-ROM媒体にしてロムカセット並という驚異のロード時間の短さを誇る。その代わり初期出荷版ではマップ切り替わりなどでフリーズする可能性が浮上したが。ローズバトラーの心返せ。

ストーリーは中盤までは主に町ごとに独立したストーリーがあり、1つ1つ解決してまわるといった進行形式になっている。単純に町を脅かす魔物を倒しに行くだけのものもあれば、魔物と人、人と人の関係について考えさせられるような深いストーリー、必ずしもハッピーエンドで終わらないストーリーもあり、個々のストーリーの質は歴代のシリーズの中でも非常に評価が高い。

しかしボリュームがありすぎてストーリー全体がとても長く、クリアに時間が掛かる。RPGに慣れていない状態での初プレイだと100時間以上かかってしまうことも。寄り道せずに直行しつづけても24時間を切れるかどうかというボリュームである(極限攻略研究会のRTAでも21時32分20秒)。
また、中盤までの1つ1つの町を回っていく部分に際して「石版」と言うアイテムを所定の数だけ集めて簡単なパズルを完成させないと次の町へいけないようになっているシステムだが、この石版の隠し場所が一部非常に分かりづらく、人によってはしばらく味気の無い石版探しを強いられたりする。
今作より視点の回転と言う要素が加わったため、今までのドラクエに慣れていた人は「視点を回転させ建物の影に隠れている部分を見る」と言う概念が中々身に付かず、石版の見つけづらさに拍車をかけている。あんなところに扉あるなんて分かんねぇよ普通…

また、仲間キャラクターであり序盤から重要人物として描かれるキーファが、物語の中盤で別れたきり二度と登場しなくなると言う点も少なからず影響し、全体的な評価としては残念ながら低いケースが多く、中古屋で安価で売られている事が少なくない。

仲間キャラクターは今回は人間のみ。モンスターは仲間にならず、Ⅲ以来となる馬車の登場しない作品となった。
パーティの最大人数は相変わらず4人なので、終盤は特定の場所にて仲間を入れ替える。馬車のように旅先の任意の場所で戦闘メンバーを交代できず、IIIのルイーダの酒場とほぼ同じ形であるため、どうしても「ずっと戦闘に使われず育たない1人」が出てしまう人が多い。

転職システム

今作もダーマ神殿が登場。システムはDQ6と同様、熟練度式の転職システムを採用している。
人間の職業も勇者以外に「上級職を前提に持つ上級職」が登場した他、モンスター職が大幅に増え、モンスター上級職まで存在する。
特定の職業を連続して経験する事で覚えられる「職歴特技」も登場。

基本職		上級職
戦士	剣技を覚える。	バトルマスター	戦士と武闘家を極めるとなれる。
武闘家	格闘技を覚える。	魔法戦士	戦士と魔法使いを極めるとなれる。
魔法使い	攻撃呪文を覚える。	パラディン	武闘家と僧侶を極めるとなれる。
僧侶	回復呪文を覚える。	賢者	魔法使いと僧侶を極めるとなれる。
踊り子	踊りを覚える。	スーパースター	踊り子と吟遊詩人と笑わせ師を極めるとなれる。
吟遊詩人	歌を覚える。	海賊	船乗りと盗賊を極めるとなれる。
笑わせ師	遊びを覚える。	魔物ハンター	盗賊と羊飼いを極めるとなれる。
船乗り	水流系の攻撃のダメージを軽くする。	ゴッドハンド	バトルマスターとパラディンを極めるとなれる。
盗賊	探索に役に立つ技を覚える。	天地雷鳴士	賢者とスーパースターを極めるとなれる。
羊飼い	仲間を援護する技を覚える。	勇者	上級職3つを極めるか勇者の心を使うとなれる。

 

登場人物

• 主人公
  フィッシュベル村に住む少年。地元で一番の腕を持つ漁師・ボルカノの息子として育ち、漁船にも乗せてもらっているが、まだまだ見習い。キーファと親友であり、しばしば村を抜け出して探検に行く。手に謎の痣があるようだが･･･？
  オールマイティなステータスだが、特にHPや力が高い戦士よりのバランス。成長はやや遅い。スクリーンショットや小説での名称は「アルス」。
• マリベル
  フィッシュベル村の一番の有力者であり網元のアミットの娘。主人公とは幼馴染。
  かなりのおてんばで、漁船に勝手にもぐりこんだり、村を抜け出したキーファと主人公の後を単独でつけたりする。根は優しく、悲惨な出来事に遭遇すると沈痛な面持ちが伺える。
  MPや賢さに優れ力・HPが低い、典型的な魔法使いタイプ。
• キーファ・グラン
  フィッシュベル村のある島・エスタード島を統括するグランエスタード王国の王子。
  活発で気さくな少年（主人公よりは年上）で、王子と言う身分を鼻にかける事も無い。しばしば親友の主人公と一緒に城を抜け出し冒険に出かける。その事がきっかけで世界が動いて行く。
  いくつかの特技は覚えるものの、MPを持たない純粋な戦士タイプ。
• ガボ
  とある村の伝説にある、白い狼。紆余曲折を経て人間の姿になり、それ以降主人公達と行動を共にする。
  MPや賢さは低いが、力・HPよりも素早さに優れるタイプ。装備出来る武器防具は少なく無いが、剣や槍などの「人間の使う武器」は一部装備すると逆に攻撃力が下がってしまう。
• メルビン
  伝説の中にある、神と共に魔王と戦ったといわれる勇者。ある理由により石に封じられ、復活の時を待っている。
  勇者と言ってもかなりの高齢であり、どちらかと言うとMPや賢さの方が高いバランスになっている。自身もベホイミやザオラルなどの呪文を覚えるため、僧侶タイプである。
• アイラ
  神を復活させる使命を帯びた一族・ユバール族の踊り手で、美しい女性。
  踊り手だけあって仲間になった時点で踊り子の職業をマスター済み（ただしカンは忘れている）だが、本人はどちらかと言うと剣の扱いに興味があるようで、戦士の職業に就いている（Lv3）。また、ステータスもMPよりHPや力に優れる戦士タイプである。

関連動画

タグはドラクエ７が使われることが殆どである。　→タグ「ドラクエ７」で検索

関連商品

関連項目

• ドラゴンクエスト
• ドラゴンクエスト関連用語の一覧
• ヘルクラウダー