珍兵器とは、「兵器」の中でも開発したはいいものの、「思ったような戦果を挙げられなかった」「そもそも全く役に立たなかった、」「あるいは十分使えるけど何かが常識から外れている」「時代を先取りしすぎた」兵器の事である。
概要
有史以来、人類は敵との戦いに勝利する為に様々な武器、兵器を開発してきた。
勿論その中には“傑作兵器”と呼ばれ兵士達に愛された兵器もあった。
逆に、“欠陥兵器”と呼ばれ兵士達に蔑まれた兵器もあった。
“傑作兵器”を作ろうと、執念が結実した結果「どうしてこうなった」と言わしめる兵器もあった。
この記事では、そんな各国の“珍兵器”達を紹介する。また、一部装備品も含まれる。
この際、ロマン砲も参照のこと。
※マークは計画のみ構想のみの兵器(試作すらなし)
イギリス
英国面の記事を参照。すべての元凶
ドイツ
ドイツの技術力は世界一!を斜め上の発想で異空間に吹き飛ばすことに定評があるドイツ。
溢れんばかりの技術力と極端な変人技術者がたくさんいるだけにとりあえず実際に作ってしまうのが恐ろしい。
- ハインケル He177 グライフ
ドイツ版アブロ・マンチェスター。やっていることも失敗もだいたいマンチェスターと同じ。用途的には戦略爆撃機なのに当時の流行り(というか急降下厨な国家元帥のワガママ)で急降下爆撃能力を持たされそうになって四苦八苦。
- ハインケル He162 ザラマンダー
第二次世界大戦中最速の単発ジェット戦闘機。国民車(フォルクスワーゲン)ならぬ国民戦闘機「フォルクスイェーガー」を目指して生産された。なのに熟練パイロットでも酷評する機体安定性。
- ハインケル レルヒェ ※
プロペラVTOL戦闘機。ドーナツ状に機体周囲を主翼が覆い、尾翼を下にして垂直に立った状態から離陸/着陸するテイルシッター型のWW2末期計画機。超過禁止速度が時速1,282kmと超音速というバケモノ。戦後アメリカやフランスで真似された。
- フォッケウルフ トリープフリューゲル ※
チップジェット(ローターの先端にジェットエンジンを付けて推進力で回転させる)式ローターで推進するテイルシッター型VTOL戦闘機というマジキチ。ある意味上記レルヒェを超える存在。映画「ルパン三世 カリオストロの城」で伯爵が似たような機構のオートジャイロを保有している(見た目は普通)。宮崎駿的に受けたのだろうか・・・
- メッサーシュミットMe163コメート
いまのところ唯一実戦運用されたロケット戦闘機。当時最速だったもののエンジンの性質上8分しか飛べず、行動半径の狭さから「基地の近く通らなきゃ怖くない」と相手にされなくなってしまった。またエンジン爆発の危険性に加え、漏れた過酸化水素混合燃料は人体を溶解させる危険性がある。
- バッヘム Ba349 ナッター
木造ロケット迎撃機。ベニヤなどで構成された機体にロケット弾を満載。飛翔後ロケットを斉射し、そのままパイロットは脱出するという単純さと2分という航続時間から「有人対空砲」とも評された。
- ブローム・ウント・フォス BvP202 ※
一本の直線翼を、機体との接合部分を軸に可動する可変斜め翼戦闘機。35°までの範囲で可変可能であり、通常の可変翼機同様幅広い速度域で性能を発揮する予定だった。しかしこの構造は1944年の当時はおろか現在でも革新的過ぎた。斜め翼というのがよくわからない人はNASAが1979年に開発したAD-1という試験機を検索するとよい。
- ゾンボルト So344 ※
機首に機体直径とほぼ同サイズの巨大ロケット弾を搭載したロケット迎撃機。ヴァルターロケットで飛翔。風洞実験が行われたが、完成には至らず。1945年初期には計画は中止。
- メッサーシュミット Me323 ギガント
大型の輸送用グライダーにエンジンを6発搭載して自力飛行できるようにした輸送機。皆大好きギガント。飛行性能は散々だが機体が布張りなのが功を奏し、機銃を当てても文字通り穴が空くだけでそのまま飛んでいられたという逸話あり。独特の外見から宮崎アニメの大型機(バカガラス、ギガント)のモデルともなる。
- ハインケル He111Z
Me321(上記ギガントの元ネタとなった大型輸送用グライダー)の牽引用に開発された機体。爆撃機He111を横に2機合体させた。あまりにも奇怪な見た目で連合軍兵士を『妖怪双子飛行機だ!!』とちびらせたとかなんとか。まぁ、その連合軍であるアメリカも似たような戦闘機F-82を作っちゃったんだが。
- ドルニエDo 31
戦後開発の紅茶に思いっきり毒された試作輸送機。個別記事参照。
- ブローム・ウント・フォス BV 40
ゲテモノヒコーキメーカーとして定評のあるB&Vのいつものビックリドッキリメカ。迎撃用戦闘グライダーというわけわからん代物。輸送用ならともかくガチの戦闘用って…
- ブローム・ウント・フォスBV 141
「視界が広い”単発"偵察機」を作れと命じられたリヒャルト・フォークト博士の生みだした非対称単発機。フォッケウルフが半ば要求無視で作った「双発」偵察機に敗北し量産されず。詳細は個別記事参照。
- フォッケウルフ Fw189
上記Bv 141の競合製品こそこいつ。双胴機の中央にBv 141のそれのようなガラス張りキャビンが付いている。Bv141程ではないが正直かなりキモイ外見。通称『空飛ぶ額縁』。ダメ押しで攻撃機的なこともできる仕様だったりする
- ヘンシェル Hs129
で、上記Fw189の攻撃機バージョンの競合製品となったのがこいつ。A-10神の遠い祖先…と思ったら装甲が分厚すぎてコクピットが割りを食って死ぬほど狭い、狭すぎるコクピットのお陰で操縦桿が完全に動かせない、コクピットにスペースがないからエンジン関係のメーターはエンジンナセルに直付されている(つまりコクピットの外)、挙句の果てにエンジンが非力という"空飛ぶ突っ込みどころ"。こんなのでもFw189の攻撃機バージョン(装甲化で性能が低下した)よりはマシな性能だったらしい。
- Hs129B-2/R4(Hs129B-3)
7.5cm対戦車砲を搭載した対地攻撃機。大砲を航空機に載っけてみた。上記のタイプよりもさらに機動性などをかなぐり捨てて火力に特化したロマンの塊。後記しているが、日本は防空用に四式重爆撃機に同じような魔改造を施している。
- ハウニブー ※
まさかのUFO型VTOL戦闘機。戦車砲などを搭載予定だったとか。実機は完成せず。ゲーム「鋼鉄の咆哮」に登場するが、あながち完全なフィクション戦闘機でないことが恐ろしい。
- リピッシュP.13a ※
リピッシュ博士ご自慢のラムジェットエンジン搭載の空飛ぶ合体三角定規。その姿は要検索。風洞模型による風洞実験ではマッハ2.6でもイケるとのこと。
- ゼンガー/Silbervogel ※
大気圏外を飛ぶ宇宙空間爆撃機。大気圏上部を水切り石のように跳ねながらアメリカを目指す、となっていたが耐熱をどうするつもりだったのだろうか。戦後、米ソで研究した結果「大陸間弾道ミサイルでよくね?」との結論が出てしまった。
- マウス
重量188t。重すぎて地面に沈み込んでしまうというギャグ漫画を地でやらかした超重戦車。個別記事参照。
- E-100
重量140t。マウスと同時進行で開発されていた超重戦車。マウスと違い完成せず。一応、戦後アメリカが頑張って完成を目指すも、実用性を見いだせず、ていうか飽きて一旦放置。英国紳士が後を継ぐものの、その後の記録がないことから英国紳士も匙を投げたのではと考えられている。
- ラーテ ※
予定重量1,000t! 当然計画倒れに終わった超超重戦車。個別記事参照。
- P1500モンスター ※
ラーテを超える超超超(ry 主砲は80cm列車砲を予定!
- クーゲルパンツァー
直訳すると球戦車。見た目もそのまんま。満州でソ連に鹵獲されたドイツ製兵器。終戦間際の混乱の為、詳細不明。とりあえず画像検索と個別記事参照。
- ミドガルドシュランゲ ※
大まじめに計画されていた地底戦車。計画のみ。固定武装は機関砲だけ。
- パリ砲
第一次世界大戦でその名の通りパリに向かってぶっ放した列車砲。機密保持処理のため詳細は不明だがその砲弾は人類史上初めて成層圏に到達した物体だったという。
- V3 ロンドン砲(V3 15センチ高圧ポンプ砲)
第二次世界大戦でその名の通りロンドンに砲火を降らせる事(ドーバー海峡越しに!)を目指して開発された多薬室砲。ムカデの足のように砲身側面に並んだ薬室を順次点火して弾体を加速させて高初速を実現する…予定だった。一応、試作と試射までは漕ぎ着けた。その後は...そりゃコンピューターも無い時代にそんな複雑なメカニズムじゃ… 現代ではマスドライバーとして注目を集めつつある砲システムである。
- 風力砲
空気の塊で敵機を撃ち落す、リアル「くうきほう」。試作どまりだが180m先の2.5cm厚の合板を破壊できた。
- 渦巻き砲
人工竜巻発生器。竜巻を作って敵機を落とすという発想はどこから出てきたのか。試作どまり。
- 音波砲
衝撃波で敵兵士を殺傷するための兵器。しかし射程が短く長時間照射しなければならなかった。試作どまり。
- 太陽砲
太陽光を反射鏡で集光し照射する兵器。「紫外線照射装置」に近い(?)本当にドイツは真面目に研究した様子。某世界一ィィィィの少佐が肩に担いでいたかは不明。流石に個人携行兵器ではないと思われる。試作どまり。
- Krummlauf 曲射銃身
Stg.44自動小銃などで使用する45度や90度に曲げた銃身。WW2時戦車乗員の自衛用として考案された。専用のプリズム照準器までわざわざ作った。ある意味早すぎたコーナーショット。
- H&K G11
薬莢を廃した未来志向のケースレス自動小銃。個別記事参照。
- ラインメタル製戦車砲用サイレンサー
あまりにも18禁過激な形状をした戦車砲試験用サイレンサー。なんだよネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲じゃねーか、完成度たけーなオイ。ちなみに用途は演習時に近隣への騒音を減らすためといういたってまともなもの。
- ミステル
Ju-88爆撃機の機首をそのまま爆薬に置き換え、操縦用戦闘機を上にドッキング。敵地上空で切り離し突入させる一種のミサイル。どこぞの桜花やキ167と違い突入機体自身は無人で当たれば強力のはずだが、敵地上空前で捕捉されると逃げ切れない。
- ゼロ距離発進
敵機来襲!! 早く迎撃機を出撃させろ! でも滑走路は爆撃でボッコボコ。さあどうする。 戦闘機にロケットくっつけて強引に離陸させればいいじゃん! …で、やってみた。 あれ? 離陸したのはいいけど着陸の時どうしよう…
- H44超大型戦艦 ※
満載排水量14万トンの「ぼくのかんがえたさいきょうのせんかん」。ドイツ海軍は海軍増強計画であるZ計画のもと各種新鋭艦船を設計開発することとなった。そのひとつがH級戦艦。ビスマルク級戦艦に準じたH39以来、H40<H41<H42<H43<H44と着々と進化し、最終的に戦艦大和の2倍近い排水量をもつ超戦艦が構想された。主砲は50.8cm砲を連装4基8門。速力は30ノット超という化け物。計画倒れだが、作れそうなのが怖い。
フランス
フランスはいつだってフランスだ。兵器も。
- カエサル 155mm自走榴弾砲
一言でいえば『先進国が本気で作ったテクニカル』。個別記事参照
- 潜水艦スルクフ
「シュルクーフ」とも。M級潜水艦を現実的にしたもの。そもそもが非現実的過ぎるのは内緒。20.3cm連装砲塔を装備した砲撃潜水艦。水上機も搭載していた。最後は商船との衝突事故で沈んでしまった。「終戦のローレライ」のイ507潜はドイツの手に渡ったコイツという設定。
- スパッドA2
フランスの誇る高性能戦闘機スパッドシリーズの嚆矢。プロペラ同調装置が実用化される前の戦闘機で操縦手と機銃手からなる複座機なのだが、プロペラの鼻先に機関銃座という名のゴンドラを据え付けたという震電やディファイアントがマトモに思える代物(ちなみにこの頃は密閉式風防なんて物は無いです)。操縦手も機関銃座の存在で視界が悪い上に万一機銃手がプロペラに巻き込まれた日には……。曰く「敵ではなく味方を恐怖に陥れた」。
- レドゥク
他に例のないラムジェット有人機。ノーズコーンにコックピットが内蔵されている。脱出できるのかコレ。最終型 022はミラージュIIIと次期迎撃機を争ったが敗北した。
- C450コレオプテール
レルヒェの精神を受け継ぎ、環型の翼がついたジェットエンジンの「先端」にコックピットをつけた、ただそれだけのテイルシッター型VTOL機。見た目はふとっちょのロケット、というかむしろ樽。流石にこれだけでは水平飛行の性能が悪過ぎて墜落し計画中止。
- ショーシャ軽機関銃
おフランスのお上品な軽機関銃。繊細に扱う自信がなければ、送り返したほうがよい。おフランス版L85。個別記事参照。
- SWAO 53
フランスの造船会社が提案したステルス艦のプラン。ぶっちゃけると船版Bv 141。フランスにステルス兵器を考えさせると妙な形になる例その1。
- フォーミダブル級フリゲート
シンガポール海軍が運用するフランス製ステルス艦。ブリッジの前方にピラミッド独特な形状のレドームが積んである。一部では海の向こうのデアリングよりもアレな外見との評も…フランスにステルス兵器を考えさせると妙な形になる例その2。
アメリカ
金と資源は無限にある。でもそれ以上にソ連恐怖症と全面核戦争恐怖症を拗らせすぎた結果がこれだよ!
- ローリングボム ※
対独戦に投入されるはずだった直径3mの球体型爆弾 。パラシュートで投下されると、内蔵エンジンが始動し、周囲をひたすら転がりまくる。球体には磁気信管つきのトゲトゲが無数に生えていて、兵士が触れれば轢き潰し、戦車が触れれば爆発する。…が、敵味方を識別する方法が見つからなかったためお蔵入りに。英国武器をも上回る英国面に堕ちた兵器。
- マーチン AMモーラー
A-1スカイレーダーをも上回る艦上攻撃機。が、そこまでいらないことが発覚し、5年で退役。A-1が優秀過ぎた不遇の怪物機。
- ヴォート XF5U フライングパンケーキ
愛称がすべてを物語る試作艦上戦闘機。その形状ゆえ頑丈でスクラップするにも一苦労だったらしい。個別記事参照。
- コンベア XFY-1 ポゴ
レシプロ試作VTOL戦闘機。機首を真上にして着陸するという悪夢のメカニズム。当然着陸時には「下が見えねェ」 ドイツが計画したレルヒェを実際に作ってみた結果がこれだよ!
- ロッキード XFV-1サーモン
レシプロ・テイルシッターVTOL機第2弾。こちらは「仮の脚」をつけて水平飛行しただけで試験終了。垂直離着陸機でありながら垂直離陸ならず。
- ライアン X-13バーティジェット
垂直姿勢のVTOL機第3弾はジェット機。専用の垂直離陸プラットフォームにセミのように合体する。下が見やすいようコックピット角度の変更機能など意欲的な機能を持ちワシントンDCでもお披露目をしたものの空軍の要求は満たせなかった
- グラマン ナットクラッカー ※
ナットクラッカーとはくるみ割り人形の事。離着陸時に機首と主翼はそのままで機体の後ろ半分、エンジンと尾翼が90度下へ折れ曲がる艦載VTOL計画。見た目はどことなくガウォーク。だが、離着陸時エンジンが一発止まれば即墜落する危険をはらむほか、構造的にどう見ても危うく、計画は模型どまりに終わる。
- ウィリアムズ X-ジェット
いわゆるフライングプラットフォームの一種。ジェットエンジン化したことで小型化(60cmx60cmx1.2m) 、高速化(最高速度96km/h)、高高度化(実用到達高度3000m)を実現したものの、音がうるさい、足が短い(飛行時間30〜40分)、危険(ジェットエンジンを足でまたいでいるので、故障すると足が吹っ飛ぶ)と突っ込みどころ満載だったため不採用に。メタルギアソリッド3に登場しているのはコイツ。デザインは有人改札口を想像してもらえばだいたいあってる。
- ボーイング XF8B
戦闘雷撃機。ブラックバーン ファイアブランドと同じ。無論、いらない子扱いである。愛称すら無い。3機作ってキャンセルを食らったボーイング社の黒歴史
- ボーイング X-32
「これ設計したの絶対イギリス人だろ」と言いたくなる程奇妙な形状をした試作戦闘機。競合機であったX-35(後のF-35)とのコンペに敗れ不採用となる。こっちも愛称無し。一歩間違えばコイツが日本の空を守る事になっていたのか……
- ジェネラル・ダイナミクス F-111 アードバーク
世界初の実用可変翼機にして戦闘爆撃機。空軍と海軍で同じ機種使えば合理的、という皮算用だったが海軍型はマクナマラの黒歴史。用途的に「F(戦闘機)を間違って付けられた」などと揶揄されるが、戦闘爆撃機としてはF-15Eよりも優秀との声も。個別記事参照。
- ヒューズ H-4 ハーキュリーズ
翼端の大きさで言えば、世界で最も巨大な航空機。超大型飛行艇として1機がハワード・ヒューズの趣味で試験的に作られた。1947年初飛行。そこまでデカいのは要らないのでお蔵入りに。
- ノースアメリカン F-82 ツインムスタング
あの傑作戦闘機P-51ムスタングを2機合体させ、航続距離の延伸やレーダー搭載を画策した双子機。おまけに性能はほぼそのまま。だが、見た目的に珍妙極まりない。夜間戦闘機としても大活躍したが、たまに増槽型のレーダーユニットが高Gに耐え切れず外れたりしたらしい。
- YMC-130H
1979年のイラン革命に伴うイランアメリカ大使館人質事件の武力解決のために、空軍がやっつけで開発した。特殊部隊を乗せたC-130にやたらめったらロケットブースターをくっつけまくって、大使館近くのサッカー場に着陸、作戦完了後そのまま離陸するというプランだったが、制作した機体は試験時に見るも無残に大破。結局事件は1981年の親中東派のレーガン政権の成立により自然解決。
- AL-1
レーザー砲搭載ジャンボジェット。弾道ミサイルの迎撃を目的に開発された。主に外見。
- XM29 OICW
ぼくのかんがえたさいきょうのじゅう的なコンセプトで設計した結果、非常に高価でしかも重い兵器になりお流れ。ちなみに20mmグレネード弾は威力不足が発覚。
- XFV-12
超カッコイイVTOL機の予定。発想がまさに英国面。個別記事参照。
- マクダネル XF-85 ゴブリン
リアルたまごヒコーキ。護衛用に爆撃機から空中発進/回収できる寄生戦闘機・パラサイトファイターだが、飛行性能も飛行可能時間も非実用的。着陸脚はないので、ただでさえ難しい空中回収に失敗すると不時着するしかない
- FICON/Project Tom-tom
先のゴブリン失敗を鑑みて「既存の機体(F-84)を爆撃機(B-36)に合体させる」と言うコンセプトで進められた親子飛行機計画。 護衛はさっぱり諦めて、「子機で核攻撃・偵察」に目的が変更された。前者は爆弾倉から特製クレーン「ブランコ」を展開して分離収容、後者は翼端同士を特殊なヒンジで合体させる。とくに後者はちょっと油断すると翼がもげる。
- ボーイング YB-40
ドイツの昼間爆撃で大損害を出していたB-17に、これでもかと機銃を増設したハリネズミのごとき護衛機。肝心の護衛対象より重くなり速度が出ず、P-51などで護衛のめどが立つと元の爆撃機に戻された
- BQ-8/PB4Y-1 アフロディテ
爆弾満載のB-17を離陸させた後搭乗員は脱出、母機からラジコン操縦して強固な敵施設に突入させるアメリカ流ミステル。だが、脱出前に機体が爆発・墜落・被撃墜と当時の技術では散々たる結果に終わった
- コンベア F2Y シーダート
某国の水上戦闘機に嫉妬した?超音速水上ジェット戦闘機。加速することで水上スキーにより機体が浮き上がる。空母の大型化でぶっちゃけいらなくなったため開発中止。
- FP-45 リベレーター
レジスタンス支援用に作られたプレス加工の「単発」拳銃。これを使って不意打ちで枢軸兵を倒して武器を奪え!というコンセプトで開発され各地に支援物資としてバラまかれた。万が一ジャムったり外した場合は付属の棒を押し込んで排きょうするしかない。というか戦闘中は無理。あまりに安っぽいため日本製・自決用に勘違いされたこともあるとか。
- M388 デイビー・クロケット
核バズーカ。個別記事参照。「セオドア・ブリュースター・テイラー」も併せて参照するとよい。
- TV-1 ※
原子力エンジンで動く戦車。遮蔽と装甲と重量バランスを色々考えてみたが、「燃料切れより先に乗員が被曝でまいる」という計算になった。自重しろアメリカ。
- デラックナー HZ-1エアロサイクル
所謂フライングプラットフォームのひとつとして開発された。しかしコイツは乗り手の足元をプロペラが回る極悪設計。何故こんな設計がまかり通った。
- コリンズ エアロダイン
Me163コメートの設計で悪名高いリピッシュ博士が亡命後アメリカで開発したVTOL機。スティパ・カプロニをも超えるキング・オブ・樽。主翼をとっ払い、胴体のみで揚力を得るという全翼機ならぬ全胴機。
- エアロスペース B-377SGスーパーグッピー
B-29を魔改造したC-97から発展したアポロ計画遂行の為に開発された大型輸送機。サターンロケットの大型部品を運ぶ為とは言え、英国紳士でも驚かんばかりのデザイン。動けるデブ。佐貫亦男曰く世界で最も醜い極限を示した機体。あのスリムなB-29も改造しまくればこうなるのか・・・
- ユナイテッド・ステーツ航空母艦
満載排水量83,350トンという戦艦大和より重いデカイ空母。1948年起工。当時は核爆弾の小型化が困難で核爆弾を搭載する艦載機は必然的に大型化する。なら空母もアメリカンサイズにすればおk。ということで計画スタート!だがしかし、こんなトンデモ艦に予算やらイニシアティブを握られるおそれを抱いたアメリカ空軍が激怒。たちまち内輪もめに発展し、国防長官が引責辞任し、のちに鬱病を患い自殺してしまう。陸軍と空軍のバッシングの嵐から次期国防長官は建造をキャンセル。煽りを食らって海軍長官がまた1名辞任。「米空軍が撃沈した最大の航空母艦」とまで言われた。
- ウースター級軽巡洋艦
基準排水量14,000トン。最大18,000トンの軽巡洋艦。帝国海軍の高雄型重巡洋艦よりデカイ。でも主砲サイズ的に軽巡洋艦。いいね? 太平洋戦争で圧倒的な砲撃能力を軽巡洋艦に持たせるべく満を持して設計開発するも、完成する頃には戦争が終わっていた。おまけに、艦砲ドクトリンがミサイルドクトリンに変わちゃったので、時代に取り残され2隻で打ち止め。その2隻も10年弱で引退。
- ロングビーチ原子力ミサイル巡洋艦
艦橋がキモい圧倒的存在感を放つミサイル巡洋艦。戦後初の新規設計の巡洋艦で世界初の原子力水上戦闘艦。1961年就役。対空対艦対潜すべてのミサイル発射基を保有(90年代にはトマホークミサイル発射機も装備)。VLSとかいう便利なシロモノは無いので発射機盛りだくさんである。フェーズドアレイレーダーを装備していたがうまく動作せず最終的に撤去された。同型艦なし。
- MRE
いろいろ有名なアメリカ軍最大の敵…もといレーション。初期型は「Mr.E(ミステリー)」「(当時は深刻な飢饉に苦しめられていた)エチオピア人すら嫌がる食べ物でMRE」「食べ物のような何かでMRE」「食えるから安心しろという意味のMRE」「敵も嫌がる食べ物だからMRE」「ゲ○で作った食い物という意味のMRE」「すぐウ○○にできます、つまりMRE」などとの評判、テスト時にはカロリー換算で約40%が廃棄される、公式で「2週間以上食べ続けるな」となっているなどの様々な伝説を持つ。初期型のこの"破壊力"の原因は「とりあえずは保存ができて、栄養をとれれば十分だよね」という考えで開発されたためと言われている。って、それどこのイギリス料理?
- スターウォーズ計画 ※
名前からして嫌な予感しかしない[1]宇宙ステーションにレールガンやレーザー砲を搭載し、主にソ連の弾道ミサイルなどを迎撃する計画。レーガン大統領の趣味でStrategic Defense Initiative(戦略防衛構想)として計画され、ちょっと試作されたらしい。コストやら実現性やらで、殆ど計画のみで終了!ところが、対するソ連はこれに対応するかのような兵器をまじめに計画どころか、打ち上げまでしている。(後記)
-
オカマ爆弾(ゲイ爆弾) ※
どういう爆弾なんですかねぇ...(震え声)。ライト・パターソン空軍基地・空軍研究所が研究した非殺傷兵器のひとつで、催淫剤(媚薬)を撒き散らし、敵部隊内に強烈な同性愛行動を無理やり惹起させるというマジキチ爆弾。普通の爆弾より非人道的だろ、コレ。幸いにも(?)計画は放棄。しかし、開発段階では750万ドルの予算を要求したらしい。
- オナラ爆弾 ※
同研究所が計画した非殺傷兵器のひとつ。強烈な口臭や放屁臭に似た臭気ガスを敵部隊に散布。「誰だよ!屁をこいたのは!?お、俺じゃないぞ!」と兵士たちを疑心暗鬼に陥らせ士気を砕く。社会的に殺傷する爆弾。
-
「私を刺して」「私を襲って」兵器 ※
同研究所(ry 名前くらいちゃんとしようぜ・・・。原語そのままが兵器名。戦闘地域に蜂の巣を無数に設置。敵部隊の侵攻に合わせ蜂の巣にフェロモンを噴霧させ蜂に襲わせる。トムとジェリーかよ・・・。今日も地球は平和です。一応、蜂の巣を相手に投げつける戦法はアステカ文明あたりであったらしい。スペインの遠征軍に使用。
- なお、2007年イグノーベル平和賞を同研究所が受賞している。
- キッチンシンク爆弾/便器爆弾/バスタブ爆弾 ※(バスタブ爆弾のみ)
「A-1スカイレイダーに搭載できないものなんて、台所くらいさ…」と言われたため、「何なら本当に台所積んでやらぁ!」となってキッチンシンクに爆薬をしこたま詰め込み信管も取り付け、A-1のパイロンに搭載して敵地に投下。
その後「じゃあ積めないのはトイレだけだな」となったため、洋式便器に爆薬と信管を積めて(ry。
さらに今度は「じゃあ積めないのは風呂だけだな」と言われたのでバスタブに(ry…となる前にバレて怒られたため中止。
- Project Pigeon(プロジェクト鳩)/Project Orcon ※
平和の象徴、ハトを誘導爆弾やミサイルに搭載し操縦させる計画。実施した場合、当然命中とともにハトはお亡くなりになる。行動心理学の大家スキナー博士により推進された。ハトにテレビモニタ上の光点をつつくように教育、ミサイルに搭載する。モニタにシーカーからの情報を投影、標的を示すモニタ上光点に対しつつかれる位置からミサイルの制御をおこなう。他の現実的計画の妨げになるとして中止命令が下った。
ロシア
ソ連以来の不思議兵器の数々。広大なシベリアでいったい何をするつもりなのだろうか。
- ツポレフ Tu-95&Tu-114
世界最速のプロペラ機。プロペラ機では不可能と言われた900km/hの壁を易々と突破し950km/hの最高速を誇る(その速度帯だとターボファンの方が効率いいけどね!)。
- アントノフ An-225 ムリーヤ
240ものギネス記録を持つ世界最大の輸送機。ソ連版シャトル輸送という本来の任務はソ連崩壊で消滅したが、現在も重量物資輸送で活躍中。
- ミル Mi-32 ※
Mi-12ホーマーやMi-26ヘイローすら上回る巨大輸送ヘリ。構想のみで終わった。見た目は一言で言えば「ローターのついたトライアングル。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」にちょっち登場する。完全SF兵器でないことに驚きである。
- エクラノプラン
地面効果と呼ばれる現象を利用したジェットエンジンのついたカヌーとでも言うべき航空機。輸送型と対艦攻撃型が存在した。現在でも開発継続中らしい。上記Mi-32と同じく「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」に登場する。庵野秀明的に受けたのだろうか・・・
- ベリエフ VVA14
エクラノプラン兼航空機の特異形状を持つ対潜水陸両用航空機。さらに欲張って垂直離着陸「も」できる予定だった …そこまでする必要があったのかは不明。こちらの方はメタルギアソリッド3に登場する。小島秀夫的に受けたのだろうか・・・
- ツポレフ TB-3 Zveno-SPB
TB-3爆撃機の左右上下にI15/I16戦闘機をドッキングさせ、敵地で分離・爆撃を行う親子飛行機。まるで曲芸だがアメリカの似た何かと違い実戦参加経験がある。ただ、流石に空中回収は実戦では行わなかった模様。
- カリーニン K-7
試作大型爆撃機。旅客機としての利用も考えられ、なんと乗客を主翼内に設けた居住ブロックに乗せるという設計。無茶な設計が祟ったのか不具合や事故が多発し、開発中止。ちなみに設計者で設計局局長のカリーニン氏は後に大粛清で処刑された(この機体のせいではない…多分)。
- ミコヤン MiG-9
ジェット戦闘機。空気取り入れ口の中に機銃を取り付けている。その御蔭で機銃を撃つとエンジンが煙を吸い込み最悪の場合エンストをしてしまう。さあ正直に答えるんだ。この機体はイギリス人の助言で作ったと。
- ツポレフ Tu-128
ジェット迎撃戦闘機。全長30m(B-29と同サイズ)という世界最大の戦闘機。あまりのデカさに西側からは当初爆撃機と誤認されていた。当時は高性能対空レーダーの小型化が進んでいなかったという事情でこれほどまでに肥大化したが、全天候の上スタンドアローンで迎撃戦闘を行える稀有な迎撃機であった。
- ミコヤン MiG-25
函館空港に乱入したことで有名なマッハ3.2の高速戦闘機、とだけ書けば謎の超兵器と思えそうだが…機体はマッハ3領域での断熱圧縮に耐えるために鉄製で重い。レーダーの電子回路には真空管を用いている。とどめにR-15ターボジェットエンジン、こいつがかなりのクセモノ。フルパワー運転をするとエンジン自体が燃料を吸い込む力が燃料ポンプの供給能力を超えてしまう、つまりフルパワー運転時にはエンジンそのものが燃料ポンプとなってしまい制御不能になる。またフルパワー運転を続けるとエンジン自体が自己崩壊をする危険性も孕んでいる。
- 円形砲艦ノヴゴロド
ロシアのフィッシャー第一海軍卿ことポポフ中将の主導で1874年に完成した、円形の砲艦。浮かぶパンケーキ。海に比べると浅めのドナウ河での使用を前提に開発されたが、河の中でこんなものを操縦しようとした結果はお察しください。
- ガングート級戦艦
ロシア版扶桑型戦艦。それに関しては後述の扶桑型を参照。2番艦はあのルーデルの部隊により大破させられた。なんと、1950年代までソ連は同艦を運用し続けた。
- 地雷犬
「戦車の下に餌がある」ことを教え込んだイヌに爆弾を仕掛けた恐怖の動物兵器。教育に自国戦車を使ったせいで味方に突っ込んだり、火炎放射にビビって味方陣地に逃げ帰ったりと味方にも大損害を加え使用中止。
- オブイェークト279試作重戦車
来るべき核戦場での運用を考慮し、爆風でひっくり返らないことを重視して作られた車体形状と道なき道を走破する2本X2列の履帯をもつ。複雑さとコスト増から採用は見送り。
- T-28中戦車/T-35重戦車
英国面に文字通り堕ちた多砲塔戦車。紅茶の薫りが素敵なA1E1インディペンデント重戦車をリスペクト。結果は・・・個別記事参照。見た目は、うん、カッコイイ。
- アントノフ A-40
グライダー式空挺戦車。米英は大型グライダー内に空挺戦車を積み込んだが、ソ連は戦車自体に翼を取り付けグライダー化させた。ところが、曳航できる実用的な輸送機が存在せず、没に。
- Progrev-T
ジェットエンジンの噴射で地雷を吹き飛ばす試作戦車。苗穂工場が大喜びしそうだ
- コンクリート製戦車
『コンクリートで戦車作ったら安上がりなんじゃね?』とT-34の車体をコンクリートで作った。
- ZIL-29061
履帯の代わりにアルキメデススクリューで不整地を走行する車両。ぶっちゃけ見た目は2連ドリルの地底戦車。でも地底には潜れません。かのMGS3・シャゴホッドの元ネタのひとつ。
- プロイェークト717 ※
強襲揚陸原子力潜水艦。装甲車20輌&搭乗兵員、貨物換算1200tの搭載を計画。国を囲む海の大半が凍ってるソ連/ロシアならではの発想。建造寸前までいったが予算等の問題で中止。同様に資源採掘・輸送用の原潜も構想されたことがある。フィクション上なら「フルメタル・パニック」に同コンセプトの潜水艦が登場するが、それくらいトンデモ兵器だったのだ。
- アルマーズ
宇宙ステーションもとい有人偵察衛星。これだけならアメリカにも同様の計画MOLがあったが、自衛用に機関砲を装備しており発射試験も行った。だがぶっちゃけ無人のほうが効率的なので3回やって中止。
- 武装ソユーズ「ズヴェズダ」 ※
ズヴィズダーではない(やろうとすることは近い感じもするが...)上記アルマーズとセットで計画された。西側軍事衛星破壊用。アポロ宇宙船が妨害した時のために無反動砲を装備。長期戦を考慮してプルトニウム電池と居住ユニットを装備。計画中止なるも、乗り込む飛行士も決定していた。おい、スターウォーズかスタートレックかよ・・・
- ポリウス
西側の軍事衛星を撃墜するレーザーキラー衛星。ソ連の対スターウォーズ計画対策がコレ。冷戦末期にエネルギアロケット初号機で打ち上げられたが、そのことを打ち上げ後に知らされた当時のゴルバチョフ書記長は激怒。軌道投入失敗ということにして海中に没せられた。一説では核弾頭を満載していたという話も…
日本
懐事情が厳しいと、妙なスーパー兵器に頼りたくなるものです。だからってやり過ぎでしょうが。
- 九六式艦上攻撃機
和製ソードフィッシュ。流石にそんなに延々使いはしなかった。延々使うのは紳士の国のやることである。
- 景雲
日本にもいたアブロ・マンチェスターの兄弟。
- キ109
四式重爆撃機を魔改造したキ印飛行機その1。射程が短く高高度を飛ぶB-29に当てられない対空砲を改造して搭載、「B-29の防御機銃の射程外から攻撃する」というコンセプトで作られた防空戦闘機。余談だが大砲を搭載した航空機はアメリカやドイツでも開発されていた。
- キ167
四式重爆撃機を魔改造したキ印飛行機その2。前方3kmを吹き飛ばすと豪語する桜弾を搭載した特攻機。要するに機体そのものが桜弾。
- 桜花
有人操縦ミサイル。マジキチ。ある意味世界一簡素な誘導ミサイルであろう。
- イ号一型乙無線誘導弾
帝国陸軍謹製の空対艦誘導弾。桜花があまりにもアレだったので、誘導方式を無人である無線式に変更。なんだ、傑作兵器じゃないか!ところがこの誘導弾、何故か無線装置が故障し営業中の女風呂に猛進し、命中してしまった、ついたアダ名が「エロ爆弾」。さらに無線誘導のため最終的に目標から4kmまで接近する必要があるのでやはり被害が出るのではとの懸念もあった。とはいえ物自体は真っ当そのものといえる。
- 酸素魚雷・自動空戦フラップ
イギリスもアメリカも諦めた物を実用化。酸素魚雷はドイツに技術貸与したももの、「ウチら通商破壊が主目的だし…」と遠慮された。まぁドイツはドイツで音響or有線誘導魚雷なんて代物を作っちゃうのだが。
- 重雷装艦
軽巡の甲板上に酸素魚雷を大量に搭載するというマジキチ大胆な発想で生み出された軍艦。艦隊決戦専用として計画されたが、空母機動部隊の登場によって艦隊決戦そのものが廃れ存在意義を失ってしまった。
- 扶桑型戦艦
竣工時にはいくつかの不具合を持っていた。不具合を直したり、第一次大戦の戦訓に対応したり、軍縮条約の影響で性能向上を図ったりした結果、ドックの肥やしになっていた超弩級戦艦。最初は普通に砲撃したら艦橋構造物が傷んだ。艦橋が違法建築。
-
伊勢型戦艦
まさかの航空戦艦。この艦種の誕生の経緯はミッドウェー海戦以来の空母喪失にある。どっかのリアルチート国家なら空母に改装出来た[2]が、日本には全面改装する時間も国力も無かったのである。水上機で航空攻撃、その後艦砲で攻撃・・・したかったが、艦載機配備が間に合わず、航空甲板スペースをもって輸送戦艦として大活躍したという数奇な艦。
- 12cm28連装噴進砲
伊勢型戦艦などが搭載した対空ロケット。相手を驚かすのが目的。ビックリドッキリメカ。
- 五十万トン戦艦 ※
名前の通り、排水量50万トンの戦艦。金田秀太郎中佐は「軍艦をいっぱい作るより、でっかい軍艦一隻あったほうがいい」とこの戦艦を計画。全長600~1000m 全幅91~100m。41cm砲200門搭載。マクロス(1400m)よりは小さいがマクロス・クォーター(400m)よりは大きい。それくらいのレベル。
- 重巡洋艦「最上」
戦闘で後甲板を大破したので、修理・・・ではなく航空甲板を設置し、航空巡洋艦に魔改造。艦載機が超進化した時代なら輝けそうだったが・・・。
- あきつ丸
世界で唯一の陸軍が建造した空母。実際は強襲揚陸艦に近い。様々な理由から陸軍が建造した。個別記事参照。
- 三式潜航輸送艇
こちらも世界で唯一の陸軍が建造した潜水艦。あくまで任務は輸送。個別記事参照。
- 特三号戦車クロ
グライダー式空挺戦車。九八式軽戦車に翼を生やして空挺戦車化しようとした。滑空中の操縦が困難で、制空権がないと撃墜されそうだったので、開発は頓挫した。和製A-40。
- 特二式内火艇カミ
海軍が作った戦車。個別記事参照。
- 特四式内火艇カツ
海軍製の水陸両用装軌車。魚雷を装備し対艦攻撃が可能。ただし、キャタピラとエンジンがクセモノ過ぎて実用的とはいえなかった。潜水艦で輸送し環礁を走破して侵入、敵艦隊を奇襲するビックリドッキリ作戦”竜巻作戦”が真面目に検討されていた。
- タイヤ爆弾
関東軍が独自に開発した兵器。爆薬を搭載したタイヤから圧搾空気を吹き出して、満州の荒野をひたすら転がりまくる。ロマン。英国といいアメリカといい日本といい、考えることは皆一緒のようで…
- 怪力線
まさかのマイクロ波兵器。「く号兵器」として研究され、試作もされた。その際、有効射程:数mだったらしい。ちなみに実験の標的はウサギや芋。サンプルは後で開発者がおいしくいただきました(実話)。
- 風船爆弾
上空の気流に乗せて飛ばし、アメリカ本土への直接攻撃を行うことを目的とした兵器。戦後、山火事を起こしピクニックに来た一家が死傷したのが唯一の戦果。
- 62式機関銃
戦後日本初の国産機関銃。言うこと聞かん銃。無い方がマシんガン。
- 野外炊具1号
珍兵器と呼ぶには微妙だが、ある意味食にこだわる日本ならではの逸品。高性能野外炊事マシーンっぷりは(嘘か本当かは知らないが)海外との共同演習時に友軍に拝借される程だとか。
- 球形飛行体
「あんなものを浮かべて喜ぶか、変態どもが!」 個別記事参照。防衛省技術研究本部も参照。
インド
ガンジス河とともに悠久の時間が(兵器にも)流れる国、インド。
- アージュン
インド初の国産(?)戦車。 完成に時間かかった割にその性能はお察し。
- HF-24 マルート
インド初の国産戦闘機。かのクルト・タンクの設計。
設計は優秀だったのにイギリス製エンジンの非力さで性能不足。
- テジャス
インドの国産戦闘機。1985年に開発が始まったが2014年現在、未だに完成していない。
スペイン
無敵艦隊に最高の祝福を。でも無理は禁物です。
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ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・サンティシマ・トリニダー
18世紀の戦列艦。140門もの大砲を備えたいわば帆船版「大和」。だが、デカ過ぎて、まともに動けずフルボッコにされた。木造帆船のくせに全長63m、排水量(重さ)が4,950トン、一説には6,500トンとヘタしたら鋼鉄製の装甲巡洋艦より重い。
- スペインのガレオン船
18世紀以前の主力戦闘艦であるガレオン船だが、スペインは武装は無論、船楼などに意味不明なほどに絢爛豪華な装飾を施し、装飾品の盛り込み過ぎで転覆し沈没させたことがある。トップヘビーとかいう問題ではない。
- メロカ
スペイン製CIWS。12門の銃身を持つ(回転式ではない)。現代に蘇ったポンポン砲。
イタリア
ヘタれてはいないけれど、やっぱりイタリアはイタリアです。
- オトマティック自走対空砲
オートメララ社の誇る76mm艦載砲「コンパクト」を自走対空砲に搭載。最強の対空兵器の誕生!かとおもいきや・・・。個別記事参照。
- OTO M35型手榴弾
肝心な時には不発率が高いくせに、不発のままほったらかしにしてると不意に暴発することから敵味方双方に「赤い悪魔」と恐れられた。
- スティパ・カプロニ
レシプロ実験機。米艦上戦闘機やコレオプテールなんか目じゃないレベルで樽。中空の胴体の中にプロペラとエンジンを納めた特異な形状でエンジンナセルに羽根の生えたような見た目だが、その設計と飛行特性はジェットエンジン開発に多大な影響を及ぼした。
北朝鮮
謎の国、北朝鮮。存在が珍。
- ソホ級フリゲート
世にも奇妙な双胴(!?)船体を持つフリゲート。双胴船構造の艦船はそこそこあるのだが、北朝鮮人民海軍最大の戦闘艦で唯一ヘリコプター運用が可能。普通のヘリコプター搭載艦は作らないのが北の国クオリティ(?)資料が少なく謎が多い。
- An-2
アントノフ社製の複葉レシプロ軽輸送機。機体そのものは旧式ながら質実剛健といった趣の普通の航空機なのだが、連中はどうもコイツにHY-2「シルクワーム」対艦ミサイルを搭載して対艦攻撃に使うつもりらしい。ただ、そのまま同ミサイルを運用することは不可能なので、何らかの工夫を凝らす可能性が高い。ソードフィッシュもびっくり。韓国側はかなり脅威とみなしている模様。
- N-78 飛雲 ※
ポリスチレン製ステルス偵察機。 雲に似せて作られたが、三度目の飛行試験中、本物の雲の中に紛れたまま二度と戻ってこなかった…。お国柄上、全く情報を開示しないので実際に同兵器は存在するかは怪しい。存在自体が珍とはよくいったものである。
韓国
やりたいことはわかりますが、もうちょっと自重しましょう。
- K1A1
韓国の国産戦車。本来の設計思想を逸脱し、武装やら装備を盛りすぎて滅茶苦茶である。障害物を乗り越えられないので、この戦車を運用するにはまず、戦場のバリアフリー化が急務となる。個別記事参照。
- XK-2
K-1戦車の無理ありすぎな設計を改め、新規開発!ところが、作るのと同じくらい直すのが必要だった。東のアージュン。個別記事参照。
- 世宗大王級駆逐艦
世界最大のイージス艦。詰め込みすぎの余り肥大化し、実用能力が疑問視されている。個別記事参照。
- 独島級揚陸艦
揚陸指揮艦とヘリ空母の能力を併せ持つハイブリッドキャリアー。レーダーのゴースト現象や搭載CIWSの射界に自艦の甲板が入るといった初歩的な設計ミスが目立つ。個別記事参照。
イラン
イスラムの牙城。ペルシアの誇り。反米精神は兵器には不要!
- サエゲ
イランの国産戦闘機…らしい。どう見ても垂直尾翼をひとつ増やしたF-5にしか見えないがイラン側はF/A-18を上回る性能だと言う。濃紺に黄色のラインというイカしたデモンストレーションカラーだが、ぶっちゃけ米海軍アクロバットチーム「ブルーエンジェルス」のパクリ。わざわざロゴの位置や筆記体まで真似る気合の入れ様。あんたら反米じゃなかったの…?
- グラマン F-14A トムキャット
パーレビ王朝時代に購入した機体。アメリカ海軍以外の唯一の採用例。なんとF-15との選定の際には王自らが模擬飛行を行ったとか。革命・反米路線後には部品の供給がストップしたため、エンジンはSu-27系列にも搭載されるAL-31、AIM-54フェニックス空対空ミサイルの代わりにホーク空対地ミサイルを改造し搭載という見事な魔改造で凌いでいる。(ボムキャットの比ではない)なお、イランとアメリカ合衆国における武力衝突ではF-14VSF-14という夢のマッチング事態がちょっと想定されたらしい。
- フート
360km/hの速度を誇る(と主張する)超高速ロケット魚雷。ロシアのVA-111シクヴァルにクリソツと言われるが、本人らはオリジナルと主張。
- メスバー1
イランの誇る防空システム。一般的に防空システムとは飛翔速度や精度、射程を考慮して対空ミサイルを用いるのが普通であり最も効率的なのだがコイツは何と対空砲からなる防空システム。ロシア製ZSU-23-2 23mm二連装対空機関砲を4門でシルカ!お前をうわまわる8連装だーっ!対空砲とレーダーユニットの一組で運用される。巡航ミサイル迎撃にも対応しているらしいが果たして。スティンガーより射程の短い防空システムって…
イスラエル
-Living dog is better than dead lion- 生ける狗は、死せる獅子に優れり(兵器もまた然り)
- メルカバ
イスラエルの誇る主力戦車。乗員の生存性を至上とし、フロントエンジン配置・兵員室の存在など一風変わった設計思想。その弊害が度々指摘されるものの、頻繁なアップデートによりその戦闘力は世界有数。個別記事参照。
- M51 スーパーシャーマン
M4シャーマンの究極進化体。なんとM4A1後期型をベースに105mmライフル砲を搭載!。火力だけは2世代MBT相当という
シャーマン・ファイアフライを彷彿させる魔改造戦車。
- チランAPC
鹵獲改造したT-55戦車チランの兵員輸送車型。砲塔と弾薬庫をとっぱらって椅子を取っ付けただけの簡素な物でなんとぽっかり空いたターレットリングには蓋さえされておらず雨ざらしの状態。榴弾降ってきたらどうすんじゃい。流石にヤバいと思ったのか後にアチザリット兵員輸送車が作られた。
- ナグマホン
イスラエルの精神が形となったような兵員輸送車。改良型センチュリオン「ショット」をベースに全周をガチガチに装甲した塔型の巨大な戦闘室から乗員は安全に機銃掃射を行える。理に適った設計思想だが問題はその拷問具じみた異様な外見。
- サール5級コルベット
イスラエル海軍のミサイルコルベット。コルベットというよりはミサイル艇の延長線上にある艦で、85m程の小型船体に対艦ミサイル、対空ミサイル、CIWS、魚雷発射管、あまつさえヘリコプターまで搭載する韓国海軍もビックリな重武装。
- スカンク
悪臭を用いた非致死性兵器。放水という形で発射され、酷い腐敗臭が5年間もこびり付くという。天然由来の成分で人体にも環境にも優しい。
- ガリル
イスラエルの国産小銃。配備当初マガジンの出っ張りで瓶の王冠をこじ開けて壊してしまう兵士が続出し、わざわざ銃自体に栓抜き機構を取り付けた設計者の心遣いよ。
スウェーデン
-För Sverige i tiden- スウェーデンのために、時代と共に (兵器も共に)
- Strv.103(Stridsvagn 103)
「Sタンク」の愛称が有名なスウェーデン陸軍のかつてのMBT(97年まで)。見た目的に駆逐戦車、自走砲、突撃砲みたいだが戦車である。だがどう見ても戦車に見えない。イスラエルのメルカバとよく似たコンセプト。ただし、無砲塔なので走行中に射撃出来ないので引退が早まった。一番の問題は主砲発射後の排莢である。技術的な問題ではないが...食事中にこの戦車の排莢シーンはNGである。
アルゼンチン
アルゼンチン・タンゴの情熱的兵器たち
- TAM
アルゼンチンのMBT。といってもちょっとユニークな兵器なのだ。なんと母体がドイツの歩兵戦闘車「マルダー」 。いわゆる純戦車の運用は厳しかった様子。Sタンクとはやや異なるが戦車に限りなく近い歩兵戦闘車。でも、戦車。装甲は紙。近代化改修しようにも経済破綻してしまってそれどころではない。個別記事参照。
共同開発
三人寄れば文殊の知恵? 船頭多くして船山に登る?
- エアバス A300-600STベルーガ
ヨーロッパ版スーパーグッピー。かつてエアバス社は旅客機製造の際、大型部品輸送に皮肉にもライバル社ボーイング製C-47改スーパーグッピーの貸与を受けていたという事情から自社開発された機体。ヨーロッパ人の意地なのかスーパーグッピーに(あくまで)比べその名の通り優美なデザイン。
過去の珍兵器
有史以来、人類は敵との戦いに勝利する為に様々な武器、兵器を開発してきた。その概要の通り、まだ簡易コンピュータどころか飛行機もエンジンも無いような時代にも「珍兵器」は産声を上げている。
- レオナルド・ダ・ヴィンチの戦車、ヘリコプター(イタリア・15世紀後半)
説明不要の天才。芸術家なのだが科学や工学にも明るく、近代兵器の礎のような戦車、ヘリコプターの原案を考えた。もっとも、その原案どおりに作れば即実用的な兵器が完成するわけではない。そのまま真似てギャグ漫画化した飛行機も多い。円形戦車は有名。数世紀もの時代を先取りした偉人とその珍兵器たち。
- 神火飛鴉 (中国・14世紀~17世紀)
「しんかひあ」「シェンフォフェイヤー」。明王朝が作った攻城兵器。鳥の形の飛行焼夷兵器。火薬で推進し城壁を超え、敵陣地に突入し火事をおこす。鳥の形なのは発見されても怪しまれないため。だが、火薬で火を噴きながら突っ込む飛行物体を鳥と思いこむほうが難しい気も。まぁ、これには文化的背景など諸説ある。
- ウルバン砲(オスマン帝国・15世紀)
ウルバンの巨砲とも。ロマン砲で有名。口径75cm以上(史料により異なる)、自重19トンという大砲。1453年にコンスタンティノープル攻略に使用された。1日7発撃てるが撃ち過ぎると砲身が割れるので注意。牛30頭で牽引する。
- モンス・メグ(スコットランド王国・15世紀)
最古の英国面に堕ちた兵器かもしれないが、時代的にまだ英国が出来ていないので本記事で説明。口径51cm、自重7トンの巨砲。史料不足だが、艦載砲化したらしくその場合、史上最大の口径を有する艦砲となる。使えたかは不明。ちなみに、スコットランド・エディンバラ城にて発砲した際、城下の商店街に着弾し魚市場が破壊された。飛び散った魚が教会の尖塔に乗っかったらしい。
- 火車・火矢連射機(中国/モンゴルなど・13世紀以降)
中国は火薬の発明以来これを火薬兵器「火槍」として実用化。ただし、これは精度や着発性が低く、その欠点を克服するためカチューシャロケットのように多連装ロケット化した。それを火車や火矢連射機と呼称したらしい。ゲームで登場するとチート級につよい。
- オルガン砲(イタリアなど・中世後期以降)
リボドゥカン、リボーとも。銃火器をオルガンのように束ねて一斉発射できる兵器。圧倒的制圧力。だがしかし、再装填が致命的に遅い。こっちも載せるだけ載せた大オルガン砲とかいうのも存在したらしい。
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関連コミュニティ

関連項目
- 軍事
- 軍用車両の一覧/軍用艦艇の一覧/軍用機の一覧
- 英国面
- ロマン砲
- 無茶しやがって
- 顧客が本当に必要だったもの
- ぼくのかんがえた
脚注
- *ちなみに映画「スターウォーズ」の監督ジョージ・ルーカスはこれに反応しレーガン(Reagan)をもじった、ガンレイ(Gunray)という悪役キャラクターをエピソード1以降登場させたらしい。ユーモア(?)にも金をかけまくるアメリカであった。
- *アメリカは戦後、アイオワ級戦艦を逆に航空戦艦というか強襲揚陸戦艦にする近代化改修計画が存在したがお蔵入り。危うく(?)珍兵器入りである。