Fate/Zeroとは、TYPE-MOONの作品『Fate/stay night』の十年前にあった第四次聖杯戦争をニトロプラス所属のシナリオライター虚淵玄が描いた作品である。カバーイラストや挿絵はFate本編と同じく武内崇。
概要
全4巻からなる小説作品。2006年冬のコミックマーケットにて第一巻が頒布され、2007年冬のコミックマーケットにて第四巻が頒布された。これ以降も設定資料集・ドラマCDなどが作られている。
もともとはFate/stay nightのファンディスク「Fate/hollow ataraxia」内で予定されていた企画であったが、発展・独立し全4巻の単行本がTYPE-MOON発行の同人誌としてまとめられた。hollow内ではその予告などが劇中劇・おまけとして存在している。
同人アイテムとして発行されたため一般の書店には流通せず、とらのあななどの同人ショップ、Amazon、あるいは虚淵玄の所属しているPCソフト開発会社「ニトロプラス」の通信販売などで取り扱われている。
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この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。
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(これ以降、特に断りなくFate本編という単語が出てきた場合、それはFate/stay nightあるいはFate/hollow ataraxiaを指す)
Fate/stay nightとの関連
Fate本編の10年前を描くというコンセプトのためFate本編で言及された過去の戦いに関する事柄をなぞる展開が多数存在している。例を挙げるならば「切嗣は人質を取ったり、ビルごと爆破したりした」と言峰綺礼が言及していたことや、セイバーのタコに関する苦戦の記憶、征服王イスカンダルの存在などはそれを覆していない。
その一方、セイバーが聖杯に求めている願いが若干違うなど、Fate本編に向けた多数の伏線が張り巡らされている。
物語は当然の事ながら多数の解決されない謎や、すっきりしないまま放置された事柄が残されたまま終わりを迎える。これらの解決はFate/stay nightに任されている。
ストーリー
手に入れたものの願いをかなえるという万能の魔法の釜、聖杯。
それをめぐって戦うは7人の魔術師(マスター)と7人の英霊(サーヴァント)。
奇跡を求めるのならば他の6組を倒すべし。戦いの末に聖杯は降臨する。
日本の地方都市「冬木」にて四度目の魔術師達の闘争が始まろうとしていた。
主な登場人物
- 衛宮切嗣(えみや きりつぐ)
- 魔術の家系に生まれながら近代兵器を多用した暗殺などで幾多の魔術師を屠り、「魔術師殺し」と呼ばれていた男。Fate本編では主人公 衛宮士郎の義理の父親であり、本編開始前に士郎に夢を託して他界している。
- 「正義の味方」になるという夢をかなえるための最後の希望となった聖杯を手に入れるため、聖杯戦争の考案者のひとつアインツベルン家の招きに応じ、マスターとなる。「固有時制御」
- アイリスフィール・フォン・アインツベルン
- 本作のヒロイン。切嗣の妻であり、Fate本編のヒロインの一人イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの母親。
- アインツベルン家が作り出したホムンクルスにして、聖杯の器の守り手でもある。聖杯戦争が始まると、娘のイリヤをアインツベルンの城に残して切嗣とともに冬木に入り、彼のサポートをすることとなる。
- セイバー
- 詳細はセイバー(Fate/Zero)の記事を参照。
- 切嗣によって召喚された剣の英霊。のちに第五次聖杯戦争にも召喚され、Fate本編のヒロインも勤める。
- 年端も行かない少女に見えるが、その正体はイングランドの伝説の英雄 騎士王アーサー。滅んでしまった自分の国を救うため聖杯を求め、切嗣の召喚に応じた。が、騎士ゆえに正々堂々とした戦いを好むセイバーと勝利のみを追い求めあらゆる手段を行使する切嗣との相性は最悪である。
- 言峰綺礼(ことみね きれい)
- 他人が美しいと感じるものを全く美しいと感じられない自分に苦悩している若き神父。Fate本編では非常にひねくれた性格となり、ルートによってはラスボスも勤めている。
- 聖杯戦争開始前にマスターの証である令呪が現れたことにより父親の紹介で聖杯戦争の考案者のひとつ遠坂家の現当主遠坂時臣に引き合わされ、彼のサポートをすることになる。召喚したサーヴァントはアサシン。
- 自分の苦悩の答えを幾多の非道を通してまで目的を達成してきた切嗣の中に求めており、異常な執着を見せる。
- 遠坂時臣(とおさか ときおみ)
- 聖杯戦争の考案者のひとつ、遠坂家の現当主。Fate本編では前回の聖杯戦争で死んだとされており、遠坂家は長女の凛が当主となっている。
- 聖杯戦争の監督役を務める言峰璃正とは長年の付き合いがあり、その信頼を持って璃正の息子・綺礼を弟子にするなど全面的なサポートを受けることになる。妻の葵(あおい)との間には二人の娘、凛と桜を授かるが桜はすでに間桐家に養子に出している。魔術師としても一人間としても優雅で完璧だが、娘同様肝心なところでうっかりする癖がある。
- アーチャー
- 詳細はアーチャー(Fate/Zero)の記事を参照。
- 時臣により召喚されたあらゆるサーヴァントにとって天敵足りえるサーヴァント。Fate本編でも登場し、その圧倒的な力を見せつけることになる。
- その真名は人類最古の英雄王ギルガメッシュ。英雄が持つ宝具の原典を全て貯蔵してある蔵を所有しており、無数の宝具を撃ちだすことで敵を殲滅する戦いを得意とする。今作では臣下として振舞う時臣に配慮して最低限の指示には従っているようだが・・・?
- Fate本編でもあったように作中、セイバーを気に入り自分のものにしようとしている。
- 間桐雁夜(まとう かりや)
- 間桐家に養子に出され、魔術鍛錬という名の虐待を受け続ける桜を救おうと聖杯戦争に参加する。召喚したサーヴァントはバーサーカー。Fate本編の登場人物 間桐慎二の叔父に当たる。
- 間桐家の当主、臓硯に聖杯を獲得したら桜を解放するという約束を取り付け聖杯戦争に参加する。しかし、それ以前は魔術を嫌い一般人として生活していたため、人並みの魔術を身につけるために激しい苦痛を伴う魔術で生み出された虫を体内に入れ、無理矢理魔術師になるが副作用で余命幾許も無い。
- 時臣の妻、葵とは幼馴染であり、かつては恋心を抱いていたもののそれを口にすることはないまま葵は時臣と結婚してしまった。そのため、複雑な心境を抱えている。
- バーサーカー
- 雁夜の召喚したサーヴァント。その姿は黒の全身鎧を着込んだ騎士。
- 手につかんだもの全てを自分の宝具とすることができる能力を持ち、Fate本編のアーチャーとは別の意味でギルガメッシュの天敵。
- 宝具によって常に黒い霧で覆われており、そのステータスは隠されている。セイバーになにやら執着があるようだが・・・?
- ウェイバー・ベルベット
- 魔術師の総本山のひとつであるロンドンの時計塔にてくすぶっていた魔術師。家柄も浅く、彼本人もけっして優秀な魔術師ではなかったが、自分を馬鹿にした教官たちを見返すために聖杯戦争への参加を決意する。召喚したサーヴァントはライダー。背が低いのを気にしている。
- Fate本編には登場しないが、関連作品にて設定のみ登場している人物と同一人物であるらしい。
- ライダー
- 詳細はライダー(Fate/Zero)の記事を参照。
- ウェイバーによって召喚されたサーヴァント。真名は征服王イスカンダル。Fate本編でもセイバーが言及している。
- 傍若無人な巨漢であり、マスターであるウェイバー(や他のサーヴァント)を幾度となく振り回す。夢はでっかく世界征服。だが、それは自分の力で為してこそのものであると考えており、聖杯に願う望みはこの世への復活、すなわち新たな肉体の獲得のみである。
- 現代の戦略シミュレーションゲームに興味津々。ぱんつはいてない。
- ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
- ウェイバーの講師である時計塔の天才魔術師。降霊科の講師だが、召喚術、錬金術にも通じており、ロード=エルメロイの異名を持つ。魔術師としての経歴に「武功」という箔を付ける為、聖杯戦争に参加する。
- 名門の出身であり、魔術師として他者をしのぐ事を何よりの優越と信ずる男。それ故に、予想外の事態に弱い、プライドが高く自分の非を認められないという難点がある。許婚のソラウ・ヌァザレ・ソフィアリには一目惚れしていることもあって頭が上がらない。
- イスカンダルを召還するつもりだったが、その触媒が間違ってヴェイパーに送り届けられそのまま強奪されたため、予備の触媒でランサーを召還する。
- ランサー
- 詳細はランサー(Fate/Zero)の記事を参照。
- ケイネスによって召喚されたサーヴァント。真名はディルムッド・オディナ。名誉を重んじ、忠誠を捧げた主のために戦うことを何よりの喜びとする根っからの騎士。長短2本の槍を持つ、二刀ならぬ二槍の使い手。類稀なる美丈夫で、頬にあるほくろには異性を魅了する魔力(呪い)があり、それが生前の命取りとなった。
- 生前、騎士として忠誠を貫けなかったことを悔やみ、此度の聖杯戦争でマスターに聖杯をもたらす事を望む。だが、上記の魅了のためマスターの婚約者ソラウを魅了してしまう、ケイネスにはそれに関して激しく嫉妬されるだけではなくそもそも騎士道そのものを信じていない、とまたしても苦難が待ち受けていた。
- 雨生龍之介
- 当時、冬木市を騒がしていた連続殺人鬼で「死」を知るために殺人を行うシリアルキラー。行き当たりばったりの犯行の割に証拠隠滅は完璧と言う明らかに才能の使い方を間違えている男。
- 殺害方法にマンネリを覚えた頃、実家で見つけた古書の記述通りに儀式殺人を行い、偶然キャスターを召喚する。
- キャスターの殺人感に敬服し、契約…というよりは師と仰ぐ。『この世の書き手』たる神を信じ、「神は人間賛歌も絶望も等しく愛しており、故に礼賛も冒涜も信仰として受け止め、そんな世界を永遠と創り続けているのだから、この世界は神の愛に満ちている」という独自の哲学を持つ。
- キャスター
- 龍之介が遊び混じりで行った儀式により、はからずも呼び寄せてしまったサーヴァント。 真名は英仏百年戦争のフランス軍の元帥、ジル・ド・レェ。セイバーを生前共に戦ったジャンヌ・ダルクと思い込んでいる…どう見てもFate本編発売前の俺たちです。本当にありがとうございます。
- 宝具能力に特化した召喚魔術師(サモナー)とも言うべき存在で、宝具から次々と怪物を召還する。その怪物はことごとくクトゥルフ神話系統だが、著者がクトゥルー大好きな虚淵玄なのでしょうがない。龍之介には殺人に対する異常な美学や行動様式に敬服され「青髭」や「旦那」と慕われる一方、キャスター自身も独特の世界観を持つ龍之介に対し敬意を評している。マスター共々正式な魔術師ではないため、自分たちの存在を一般に隠そうともせず、児童の誘拐・殺人などの凶行を繰り返した結果、聖杯戦争の監督側から各マスターに討伐の対象とさせられた。
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関連項目
- Fate/stay night
- TYPE-MOON
- ニトロプラス
- 公式サイト
- サーヴァント(聖杯戦争)