C・トリコイデスとは、不完全菌の一種。 ただし、現在はこの学名は使われていない(シノニムに落とされている)。現行の学名はC・バンティアナである。
概要
旧学名
【学名】Cladosporium trichoides
(学名の由来)Cladosporium→枝分かれした+胞子/trichoides→糸状の
新学名
【学名】Cladophialophora bantiana
(学名の由来)Cladophialophora→枝分かれした+杯+持つ/bantiana→人名より(本種を最初に純粋培養したイタリアのBantiにちなむ)
土壌や植物遺体に生息する。紡錘形の分生子をはじめとして全ての細胞にメラニンが沈着しているため、コロニーは薄茶色から濃茶色に見える。
本種はヒトに黒色菌糸症を起こす菌としては最も普通で、免疫が正常であっても感染することがある。皮膚病を起こすほか、脳の中枢神経を侵すと死亡率は60-70%と高い。非常に危険な菌なので、取扱いには注意を要する。
「もやしもん」におけるC・トリコイデス
石川雅之の漫画・テレビアニメ「もやしもん」に登場する様々な菌たちの代表格としてもおなじみ。作中では古い学名のC・トリコイデスで通っている。アニメ版の声優はムーディ勝山。本種は概要の項で述べた通り、「かもしてころすぞ」のO-157に劣らないほどの恐ろしい菌であるが、作中では、その危険性は無表情の裏に隠されて今のところは表現されていない。
博物館などで「もやしもんの菌を実際に見てみよう」といった趣旨の講座が催されるとすれば、本種の代わりによく似た無毒の菌、例えばC・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides)などが用いられるだろう。
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関連項目
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