第三水雷戦隊とは、大日本帝国海軍が臨時編成した水雷戦隊である。通称「三水戦」。
※艦隊これくしょん~艦これ~における「第三水雷戦隊」についてはこちらを御覧ください。
概要
第三水雷戦隊は戦時編成の水雷戦隊として臨時に編成された。編成された期間は以下の通り。
- 第1次
- 1915.4.1-1921.12.1 (第1次世界大戦)
青島、ウラジオストク方面進出の任を負う。ワシントン海軍軍縮条約により解隊。 - 第2次
- 1936.7.15-1937.12.1 (日華事変)
上海事変を機に設立。長江遡上作戦の任を負う。 - 第3次
- 1940.5.1-1944.8.20 (大東亜戦争)
ソロモン諸島攻防戦に従事。
司令部壊滅を受け、残存戦力により第31戦隊を新設した。
第1次編成
編成期間:1915(大正4年)4月1日~1921(大正10)年12月1日
所属部隊:第三艦隊(第3代)
旗艦
隷下駆逐隊
- 第五駆逐隊(初代:神風型i):潮・子日・若葉・朝風 ※1918.4 第三一駆逐隊(初代)と改称
- 第十四駆逐隊(初代:神風型i):追風・夕凪・疾風・村雨
- 第六駆逐隊(初代:神風型i):春風・初雪・時雨・初春 →第一特務艦隊に転出
- 第七駆逐隊(初代:神風型i):卯月・水無月・長月・菊月
- 第九駆逐隊(初代:神風型i):白雪・野分・松風・霰
- 第二駆逐隊(初代:神風型i):神風・如月・初霜・響 ※18.4 第五駆逐隊(2代)と改称
- 第四駆逐隊(2代:神風型i):有明・吹雪 ※第一駆逐隊(初代:神風型i)を分割して編成
司令官
(心得)とは本来相当する官位より下位の者がその地位に就くことを指す。原則として少将が補職。
- 岡田啓介(15期) 1915.4.1~
- 吉嶋繁太郎(14期)1915.10.1(心得)~ 1915.12.13~
- 荒川仲吾(15期) 1916.12.1~
- 田所広海(17期) 1917.2.7~
- 小林研蔵(19期) 1918.11.10(心得)~ 1919.6.1~
- 桑島省三(20期) 1918.12.1~
- 大谷幸四郎(23期)1919.12.1~ 1920.12.1(解散)
第2次
編成期間:1936(昭和11年)7月15日~1937(昭和12)年12月1日
所属部隊:第三艦隊(第4代)
旗艦
隷下駆逐隊・水雷隊
- 第二三駆逐隊(2代:睦月型):菊月・三日月・望月・夕月
- 第一水雷隊(2代:鴻型):鴻・隼・鴨・鵲
- 第二一水雷隊(初代:千鳥型):千鳥・真鶴・友鶴・初雁
- 第三駆逐隊(4代:峯風型):汐風・夕風・太刀風・帆風 ※1922年二水戦(旗艦:北上)隷下
司令官
第3次
編成期間:1940(昭和15年)5月1日~1944(昭和19)年8月15日
所属部隊:第一艦隊 → 第八艦隊(昭和18年4月1日~)
旗艦
臨時旗艦
- 白雲(吹雪型駆逐艦、第12駆逐隊)
- 巻波(夕雲型駆逐艦、第二水雷戦隊第31駆逐隊)
- 新月(秋月型駆逐艦、第8艦隊附属) ※クラ湾夜戦
- 白雪(吹雪型駆逐艦、第11駆逐隊) ※第81号作戦
- 漣(吹雪型駆逐艦、第十戦隊第7駆逐隊) ※第1次ベラ・ラベラ海戦
- 夕月(睦月型駆逐艦、第30駆逐隊) ※夕張戦没
隷下駆逐隊
- 第十二駆逐隊(2代:吹雪型) 叢雲 白雲 東雲 薄雲
- 第二十駆逐隊(2代:吹雪型) 夕霧 狭霧 天霧 朝霧
- 第十一駆逐隊(7代:吹雪型) 吹雪 白雪 初雪
- 第十九駆逐隊(初代:吹雪型) 磯波 浦波 綾波 敷波
- 第二二駆逐隊(2代:睦月型) 皐月 水無月 文月 長月
- 第八駆逐隊(5代:朝潮型) 朝潮 大潮 荒潮
- 第三十駆逐隊(2代:睦月型) 卯月 望月 三日月 + 夕月 松風(神風型ii)・秋風(峯風型)
司令官
- 藤田類太郎(38期) 1940.5. 1~
- 橋本信太郎(41期) 1941.9. 1~
- 木村昌福(41期) 1943.2.14~ ※第81号作戦(43.3.3)により負傷
- 江戸兵太郎(40期) 1943.3. 6~ ※初代31戦隊司令官として44.8.15着任 同年11.25戦死
- 秋山輝男(41期) 1943.3.23~ ※クラ湾夜戦 新月にて戦死
- 伊集院松治(43期) 1943.7. 7~
- 中川浩(42期) 1943.12.5~ ※44.7.8 サイパンにて戦死
※1944.8.15 第31戦隊に改組
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関連項目
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