クリスエヴァート 単語

クリスエヴァート

2.8千文字の記事
  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • LINE

クリスエヴァート(Chris Evert)とは、1971年生まれのアメリカ競走馬である。

ニューヨークトリプルティアラを達成するなど優秀な競走成績を残したが、繁殖牝馬としても名牝系の祖となった。

概要

Swoon's SonMiss CarmieT.V. Larkという血統。
スウォーンズサンは年度表こそ一度も受賞出来なかったが2歳から5歳まで毎年20万ドル以上を獲得する安定した活躍を続け、最終的に51戦30勝という成績であった。
ミスカーミーは現役時代11戦3勝。
ティーヴィーラークはワシントンDCインターナショナル勝ちなど71戦19勝、1961年米国最優秀芝である。

は1歳時のキーランドセールで3万2000ドルという価格で購買された。落札したカールローゼンは、自身が経営していたピューリタファッションズという衣類会社(現在カルバン・クラインに吸収合併されている)のスポーツウェアを使用していた若手テニスプレイヤー名前をそのまま取って本に付けた。
テニスファンならお気づきかもしれないが、本の名の由来となったのは本トリプルティアラ達成と前後して頭を現し、4大大会女子シングルス18勝・女子ダブルス3勝、全オープン女子シングルスでは未だ歴代1位の7勝を挙げた「アイスドール」ことクリスエヴァートその人である。

競走成績

2歳9月デビューし、初戦と一般競走を連勝したものの、中3日で出走したフリゼットS(GI・1マイル)ではバンドラーというに半身差で敗れ2着となった。しかし翌ゴールデンロッドS(GIII)でバンドラーを破って勝利すると、続くデモゼルS(GIII)も勝利し、5戦4勝でシーズンを終えた。

約半年の休養を取り、3歳時は5月カムリーS(GIII)で今後の戦となるジョン・ヴェラスケス騎手との初コンビで始動したが、ここでは3着であった。10日後のエイコーンS(GI・1マイル)は分割競走となり、本は前走の勝ちクリアコピーや前年エクリプス賞最優秀2歳のトーキングピクチャーと同じグループに編成されたが、クリアコピーを3/4身差で破って勝利した。

マザーグースS(GI・9ハロン)ではデビュー戦で本の2着に敗れた後に3歳4月アッシュランドS(GIII)を圧勝したモードミュラーを半身差で退けて勝利し、トリプルティアラ終戦CCAオークス(GI・12ハロン)も3身半差で勝。史上3頭ニューヨークトリプルティアラ達成となった。

トリプルティアラを達成した後、この頃西海で活躍していたミスマスケットという同世代の営が、本営に対して10万ドル出し合い勝者総取りのマッチレースをやろうと持ちかけてきた。本営はこれを承諾し、この話を聞いたハリウッドパーク競馬場が更に15万ドルを出すことで決まり、CCAオークスの4週間後にハリウッドパーク競馬場ダート10ハロンマッチレースハリウッドスペシャルステークス」が開催されることになった。当時のアメリカの最高賞を上回る合計35万ドルの賞がかかったこのマッチレースだったが、結果的にはクリスエヴァートが50という大差を付けて圧勝した。

拠点の東海に戻って3週間後のアラバマS(GI・10ハロン)に出走したクリスエヴァートだったが、マザーグースSで3着に破ったケンタッキーオークスクワジキルトにクビ差で敗れ2着だった。続けて連闘で相手のトラヴァーズSに出走したが流石ハードルが高かったか3着に敗れ、しばらく休んだ後大晦日レースに出て勝利シーズンを終えた。この年はエクリプス賞最優秀3歳を受賞した。

4歳時は再び西海に遠征してサンタアニタパーク競馬場で2戦したが、この年から新設された初戦のラカナダSは勝ったものの続くサンタマルガリータハンデキャップ(GI・9ハロン)では8着と生涯一の大敗を喫し、これを最後に引退した。通算成績は15戦10勝・GI3勝だった。

繁殖成績

馬主ローゼンの基礎繁殖牝馬として、当時の新牧場であったケンタッキー州スリーチムニーズファームで繁殖入りしたクリスエヴァートは、生涯5頭のを産んだが、その後は不受胎や死産が相次いで1頭もを出せず、1988年米国競馬殿堂入りを果たした後の1990年に繁殖を引退して功労となった。直ステークスウィナーが2頭いた以外は良い成績を残せず、ちょっと期待外れの感もある成績であったが、このに関しては産駒たちが繁殖に上がってからが本番であった。なにせ5頭の全てがか孫からステークスウィナーを出しているのだ。

まず、三冠馬セクレタリアトとの間に産まれた初、その名もシックスクラウンズ(六冠)のにはBCジュヴェナイルトラヴァーズSなどGI8勝を挙げたチーフクラウンGI2勝を挙げた*クラシッククラウンがおり、*クラシッククラウン日本に輸入されて孫からリーチザクラウンなどを出している。

4番ニジンスキースターの子孫にはロバートフランケル師が最高のと惚れ込んだサイトシーク(米国GI6勝)、英1000ギニーをいずれも繰り上がりで勝利したスペシャルデューティ、2022年ドバイワールドカップを制したカントリーグラマーなどがいるし、GIこそ出ていないが2番トーナメントスター牝系からはスプリングボックス(小倉サマージャンプ)、3番ウィンブルドンスター牝系からはサウンズオブアース(GI2着3回)が出ている。クリスエヴァートの牝系は各に広まり、確固たる勢を維持しているのである。

こうして世界的な名牝系の祖となったクリスエヴァートは、2001年に老衰のため死亡した。30歳という長寿であった。

血統表

Swoon's Son
1953 鹿毛
The Doge
1942 黒鹿毛
Bull Dog Teddy
Plucky Liege
My Auntie Busy American
Babe K.
Swoon
1942 栗毛
Sweep Like Sweep
Lady Braxted
Sadie Greenock Greenock
Silk Lady
Miss Carmie
1966 鹿毛
FNo.23-b
T.V. Lark
1957 鹿毛
Indian Hemp Nasrullah
Sabzy
Miss Larkfly Heelfly
Larksnest
Twice Over
1956 黒鹿毛
Ponder Pensive
Miss Rushin
Twosy Bull Lea
Two Bob
競走馬の4代血統表

クロス:Bull Dog 3×5×5(18.75%)、The Porter 5×5(6.25%)

関連コミュニティ

関連項目

この記事を編集する

掲示板

掲示板に書き込みがありません。

おすすめトレンド

ニコニ広告で宣伝された記事

記事と一緒に動画もおすすめ!
山口剛央[単語]

提供: セナヘル

もっと見る

急上昇ワード改

最終更新:2024/05/03(金) 10:00

ほめられた記事

最終更新:2024/05/03(金) 10:00

ウォッチリストに追加しました!

すでにウォッチリストに
入っています。

OK

追加に失敗しました。

OK

追加にはログインが必要です。

           

ほめた!

すでにほめています。

すでにほめています。

ほめるを取消しました。

OK

ほめるに失敗しました。

OK

ほめるの取消しに失敗しました。

OK

ほめるにはログインが必要です。

タグ編集にはログインが必要です。

タグ編集には利用規約の同意が必要です。

TOP