《ゴルガリの墓トロール》(ゴルガリのはかトロール)とは、マジック:ザ・ギャザリング(以下、MTG)のカードであり、黒歴史キーワード能力の象徴である。初出は2005年発売の『ラヴニカ:ギルドの都』。
Golgari Grave-Troll / ゴルガリの墓トロール (4)(緑)
クリーチャー — トロール(Troll) スケルトン(Skeleton)
ゴルガリの墓トロールは、あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき、その上に+1/+1カウンターが1個置かれた状態で戦場に出る。
(1),ゴルガリの墓トロールから+1/+1カウンターを1個取り除く:ゴルガリの墓トロールを再生する。
発掘6(あなたがカードを引く場合、代わりにあなたはあなたのライブラリーのカードを上からちょうど6枚、あなたの墓地に置いてもよい。そうした場合、あなたの墓地にあるこのカードをあなたの手札に戻す。そうしなかった場合、カードを1枚引く。)
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MTG初の黒ではないスケルトン。自分の墓地にクリーチャー・カードがたくさんあるほど巨大なパワー/タフネスで戦場に出る。スケルトンらしい再生能力ももつが、再生する度サイズが縮んでしまう。
……という能力はおまけであり、その下の“発掘6”というテキストが重要である。発掘そのものの詳しい説明は『ドレッジ』を参照。発掘能力をもつカードは何枚もあるが、《ゴルガリの墓トロール》の発掘6はその中でも最大の値であり、『ドレッジ』デッキの最重要カードの1枚。自分のライブラリーを一気に墓地に送り込むため、スタンダード、エクステンデッド、モダン、レガシー、ヴィンテージとあらゆるフォーマットで使われた。
おまけの能力とは言え、『ドレッジ』では場に出すとパワーが20を超えることも多い。クリーチャーが場に出たときにそのクリーチャーのパワーだけダメージを飛ばす《憎悪縛りの剥ぎ取り》と組み合わせて相手を焼き殺すパターンもある。
モダンフォーマットが制定される以前のエクステンデッドで《ゴルガリの墓トロール》が使えたときは、『ドレッジ』デッキの1種『ナルコブリッジ』が主要デッキの1つとして活躍していた。そのため「モダンを作ったのにエクステンデッドとなんも変わんねぇな」という事態にならようにするため、《ゴルガリの墓トロール》は、同じく『ドレッジ』のキーカードだった《戦慄の復活》と一緒にモダン制定と同時に禁止カードに指定された。
《ゴルガリの墓トロール》と《戦慄の復活》のない『ドレッジ』はまったく活躍しなかった。モダンは「ヤバいカードを禁止にしてフォーマットを健全に保つ」と明言されているが、逆に禁止を解除しても大丈夫そうで、なおかつ新しいデッキの活躍の可能性があると判断されたカードは禁止が解除される。《ゴルガリの墓トロール》は2015年に「《戦慄の復活》がなければ大丈夫でしょ」ということで禁止が解除された。
《ゴルガリの墓トロール》が再び使えるようになっても、《戦慄の復活》のない『ドレッジ』は活躍できなかった。墓地にたくさんカードを送り込んでも、《戦慄の復活》がないと1/1や2/1のクリーチャーが復活してぺちぺち殴るしかやることがなかったのである。
しかし、2016年に『イニストラードを覆う影』でとあるカードが登場して話が変わった。
Prized Amalgam / 秘蔵の縫合体 (1)(青)(黒)
クリーチャーが1体戦場に出るたび、それがあなたの墓地から戦場に出たかあなたがそれをあなたの墓地から唱えていた場合、次の終了ステップの開始時に、あなたの墓地から秘蔵の縫合体をタップ状態で戦場に戻す。
3/3
他のクリーチャーが墓地から復活するとつられて復活するゾンビ。条件がやや厳しい代わりに、タダで復活するクリーチャーとしては3/3と割りと大きなパワーとタフネスをもつ。そして、『ドレッジ』は墓地から復活するカードだらけのデッキであり、《秘蔵の縫合体》は当時の『ドレッジ』に欠けていた部分を埋めるマスターピースであった。
更に、『カラデシュ』で《安堵の再会》という、2マナで2枚捨てて3枚引くカードが登場、『ドレッジ』の安定性と爆発力の両方が強化された。除去しても次のターンには蘇り、打ち消し呪文も効かないゾンビ軍団の前に普通の中速デッキやコントロールデッキはまるで歯が立たなくなり、末期には「メイン戦はどうせ勝てないので諦めてサイド後に賭ける」のが常態化、サイドボードにはこのデッキだけを狙い撃ちする墓地対策カードが平然と4枚積みされる有様であった。
《秘蔵の縫合体》や《安堵の再会》の禁止も議論されたらしいが、結局「本当に問題を起こしているのは常に発掘メカニズムそのもの」[1]であり、最強の発掘カードである《ゴルガリの墓トロール》は再び長い眠りについた。2017年現在、モダンで禁止解除からの禁止を経験した唯一のカードであり、二度と戻ってくることはないだろう。
その後大きな動きはなかったが、2019年8月26日に、30日付でこのカードを制限カードにする改定が発表された。勝率自体は突出したものはなかったが、マリガン・ルールの変更や墓地対策対策カードを得たことによる強化に対する対策として、このカードを制限することになった。なお、レガシーでは相変わらず4枚使用可能である。
掲示板
20 ななしのよっしん
2021/01/08(金) 11:45:39 ID: YBHMcwh4j9
この記事見るまで発掘は手札に戻すんじゃなくて除外するものだと勘違いしてたわ
実質手札1枚減るけど0マナで墓地6枚肥やせるとかそりゃつえーなって
手札減らないとか草しか生えない
21 ななしのよっしん
2024/01/13(土) 00:42:22 ID: OnlDIo2K6Q
公式ッ……よりにもよって初心者も触るであろうラヴニカ・リマスターにこれを再録しやがった!!再録すんならせめて…禁止カード記念地帯のエターナルマスターズだろうが!!
https://
22 ななしのよっしん
2024/03/13(水) 15:49:32 ID: 4speUhQ546
関連動画ないのに作られてるの見るとフォカヌポゥしたさに記事作った感すごいな
急上昇ワード改
最終更新:2024/05/22(水) 08:00
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