佐武と市捕物控とは (サブトイチトリモノヒカエとは) [単語記事]

佐武と市捕物控とは、石ノ森（旧：石森）章太郎原作の漫画、またはそれを原作としたアニメ・小説・実写ドラマ等の総称である。

登場以後、アニメ化・実写ドラマ化などされ、2011年にパチンコ化されるなど、なお根強い人気があり石ノ森ファンの多くが「石森作品最高傑作」と称えている。

概要

1966年、週刊少年サンデー春休みゆかい号にて、「縄と石捕物控」として登場。
斬新な捕縄術と御石投げ、そして抜刀術が予想外の人気を呼び、以後「佐武と市捕物控」に改題して不定期連載。
しかし、編集者から「子供には難しい」というような理由で、サンデーでの連載は終了。
後に青年向け雑誌として創刊したビッグコミックに場を移し、読者の人気を集めた。
1968年 4月号、サンデー版の子供っぽいキャラクターデザイン・場面の描写とは一変し、同作者作品の「ジュン」でも使われた実験的な製作で、大人向け漫画として連載を開始する。
1972年 4月10日号にて連載を終了するが、その後様々な雑誌にて読み切り作品を掲載する等、作者の思い入れも強い事がわかる。

1968年 10月3日、日本青年向けアニメとして放送開始。全52話を放送した。
虫プロとスタジオゼロの共同制作（後に東映動画も参戦）また実写動画を使う等の今では見られないような技法が用いられ、「原作は知らないがアニメは印象的」という人もいる。
主人公佐武と市の声優は、佐武が富山敬（34話からは井上真樹夫）、市は大宮悌二が演じた。
他にも、たてかべ和也等の豪華な声優陣も出演している。
虫プロ演出では、りんたろう、真崎守、スタジオゼロの演出では鈴木伸一、黒川文男等が主に製作している。

後に、2回も実写ドラマ化され、1971年に「十手野郎捕物控」という題名で、佐武をなべおさみ、市を藤岡琢也が演じている。
1981～82年に放送されたドラマでは、佐武を三浦友和、市を梅宮辰夫が演じている。
小説化もされ、1976年にはアニメで脚本も書いた辻　真先、1999年には蘭　巴（二冊）を執筆している。