概要
岩手県の花巻や盛岡の郷土料理の一つとされている料理のひとつ。
わんこそばの「わんこ」とは木のお椀のこと。由来は定かではないらしいが花巻説と盛岡説の2つがあるらしい。詳しくは後述する。現在では岩手県だけでなく、日本各地で食べることはできる。
由来
前述のとおり、岩手県生めん協同組合のサイトによると「花巻説」と「盛岡説」の2つがあるらしい。
「花巻説」は、370年ほど前に南部氏27代の利直が江戸へ向かう途中、花巻で宿に泊まった際に地元の人が郷土名産の蕎麦を平椀に持って差し上げたところ、とても喜びおかわりを何度もしたという説。
「盛岡説」は、原敬 第19代内閣総理大臣が盛岡に帰省した際、蕎麦好きであったことから「そばは椀コに限る」と言ったことからという説。
2つの説があるが、そもそもこの地域では客人をもてなすために「蕎麦を振る舞う」という風習があったと言われている。一度に多くの客人にもてなすためには少しの量をお椀に持って出す以外の方法は無いため、これがわんこそばのルーツではないかと言われている。
食べ方
お椀に入った一口大の温かい蕎麦をお給士さんが「ハイ、どっこい。じゃんじゃん」の掛け声とともに放り込んで薬味を少しずつ入れて食べ、満足するまで何杯でも蕎麦がおかわりされるという流れ。食べ終えたいときは「お椀にフタをする」とごちそうさまの合図になるらしい。ただ、ベテランのお給士さんに当たってしまうと、蓋が閉まるよりも早いタイミングでバンバン蕎麦を入れてくるので要注意。
ちなみに、わんこそばは大食いや早食い、競い合いをして食べるものではないらしく、おもてなしの料理であるらしい。
盛り出し式
同じ岩手県でも平泉のわんこそばは趣が異なる。お椀に入った一口大の蕎麦が提供され、それを自分でお椀に移して薬味やつゆを入れて食べるという形式。最初に提供される分だけで終わりなので食べる量は決まっており、せかされることなく自分のペースで食べられる。芭蕉館と駅前芭蕉館の両方が元祖を名乗っている。なお、両者は完全に別の店で駅前芭蕉館が芭蕉館の駅前店というわけではない。
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関連項目
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