ナンバとは、日本古来とされる走法・歩行法である。「ナンバ走り」「ナンバ歩き」とも呼ぶ。
忍者走りとも呼ぶが、この言葉は別の走法を指す場合もあるので注意。詳しくは記事「忍者走り」を参照。
概要
右手右足、左手左足が同時に動く走り方とされることが多く、現在の日本ではほとんど見られない。
「ナンバ」の語源は不明だが、南蛮人から伝わってきたことから南蛮→ナンバとなったなど諸説ある。
明治以前まで、ほとんどの日本人は「ナンバ」の動きで歩いていた。これが現代の歩行方法に変わった理由として、明治以降徴兵された鎮台兵のナンバの歩行様式が、整列行進や戦闘に向かなかったため、西洋式の動作に、訓練や学校教育のなかで変えられていった。
―武智鉄二『定本武智歌舞伎(5)』(三一書房、1980)
(直接の引用元はレファレンス協同データベース)
ということが語られることが多い。
ただし、これは確証を得られた説ではなく、ナンバの存在を否定する論も見られる[1]。そもそも、上記引用元の武智は、日常生活におけるナンバは右足が出る際に右肩、左足が出る際に左肩が少し出る程度であると述べており、一見しただけでのナンバの判別は困難であると思われる[2]。
関連動画
関連静画
関連項目
脚注
- *松浪稔「日本人は「ナンバ」で歩いたのか?」(日本体育学会大会予稿集, 2012)
- *谷釜尋徳「幕末~明治初期における日本人の特徴について―訪日外国人の見聞録を手掛りとして」(日本体育大学紀要, 36-1, p.1-18, 2006)
- 0
- 0pt