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上座(かみざ/じょうざ)
- 上位の席のこと。転じて、その席次のマナー。「かみざ」と読むことが多い。「上座・下座(席次)」の記事を参照。
- 仏教で教団を指導する立場の僧、長老のこと。以下、「じょうざ」と読む。「上座部仏教」「上座仏教」の上座は、もともとはこの意味。
- 仏教寺院を統率する立場である三綱の1つ。
- 出家者を敬って言う語。曹洞宗における最下級の僧階。浄土真宗にも同名の階級がある。
- 静岡県・愛知県の曹洞宗のみで使われる戒名の位号。
- 千葉県佐倉市の地名。ユーカリが丘駅周辺。
本項では2~5について詳述する。
曹洞宗で得度出家すると「上座」になる。そのうえで条件を満たすと「座元」「和尚」「大和尚」と昇格する。つまり、お坊さん用の戒名の一部(僧階)である。だから通常は一般人に与える戒名ではないのだが、例外があって、5で記すように東海地方の一部ではこの「上座」を一般人の戒名として与えることがある。これはおそらく僧侶用の戒名を便宜上求められて付与していたのだろうとされる。
序列的には 信士<上座<居士 である。
しかし、静岡県民じゃなくても戒名が上座になるルートがもう一つあって、曹洞宗で在家得度した場合もそうなる。僧侶というのは出家して本格的になるのが正道だが、篤信の檀家が得度する(実際に職業的僧侶としての活動はできないし、そのための本格修行にも行かない)形を取った場合、最下級の僧侶ということになる。東京生まれで群馬で葬式をした落語家:三遊亭円楽氏の戒名は「泰通圓生上座」であるが、これがそうである。
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