開祖
世界三大宗教の一つであり、インド釈迦族の王族を出自とする釈迦ことゴータマ・シッダルタ(シッダールタ)が開祖とされる。
この事から、仏としての開祖を釈迦如来(釈迦、釈尊)と呼び、日本では“お釈迦さま”と呼ばれる事が多い。
また、目覚めた人を指す「仏陀」と呼ばれる事もあるが、これは宗派によって釈迦のみを指さない場合がある。
教義
仏教は宗教であるが、仏教を信仰するという言い方は適切とは言い難い。
正しくは「三宝に帰依する」と、表現するのが適当かと思われる。
教義そのものを言葉で説明する事は非常に難しい。
故に、禅のような言外の教えが伝わっている。
敢えて、客観的な定義を行うとするなら、以下のような教義を持つと言える。
三宝(仏法僧)───
即ち、仏と、その仏の教えである法、そして、法を正しく理解する僧を、生きる際の寄る辺とせよと教えている。
よって、教義の大基となる「仏」の定義によって、法や僧が大きく(または小さく)様変わりする事になる。
この為、どの宗派に属しているのかという事は“信仰”という意味においては重要な意味を持つ。
但し、これも人によっては詮無き事とも言えるので、万事において客観視の難しい宗教である。
死生観
輪廻転生を謳うのが一般的であるが、転生先の定義については宗派によって異なる。
基本的には、積んだ業の内容によって、より下層の世界か、より上層の世界に転生する。
業の定義は様々であるが、積んだ業をチャラにするような教義は無く、カトリックにおける懺悔のような秘蹟はない。
本邦における仏教にも、輪廻転生の死生観が適用されているので、幽霊など出る筈がないのだが、成仏という言葉が、死者の転生を意味するような解釈をされているのが一般的で、仏僧が幽霊を成仏させる話は古くから存在している。
現代では特に、密教者や修験者が怨霊や魑魅魍魎の類を退治、調伏するような話が多い。
宗派
新興宗教や分派を含めると、総括することは難しいが、大別すると以下の2つに分けられるとするのが一般的である。
上座部仏教
釈迦入滅以前からの、比較的厳しい戒律を守り続ける保守的、または、伝統的仏教の修行法を採った宗派。
仏教における戒律は出家者(比丘、比丘尼)と、そうでない在家信者とで守るべき戒律が異なる。
この戒律に関して、釈迦は、重要でないものに関しては、僧(出家者の集団を指す)による修正を認めていたが、
その入滅後、どの戒律を重要とするかで議論が生じ、修正に慎重で、元の戒律を遵守する方向性を持つのが、
上座部仏教である。
現在は、タイやスリランカ等に残る。
大乗仏教
元来の戒律遵守の上座部仏教に対し、仏教の広がりに応じ、戒律の修正を認める事で順応性を高めた宗派。
そもそもは、部派仏教から分化した宗派であるとされるが、部派仏教や上座部仏教との最大の違いは、
修行の中に「他者を救うという概念」を含めるかどうかである。
土地や時代に合わせた戒律の修正を認めていく事で、仏教の伝播に貢献したが、多数の分派を生む事にもなった。
現在はユーラシア大陸中央から東にかける広範な地域で信仰されている。
多数の分派を持つが、大きなものとして、密教宗、禅宗、浄土宗、法華宗などが挙げられる。
日本の仏教
日本には朝鮮半島を経て飛鳥時代に伝来したと伝えられるが、諸説ある。
少なくとも、平安期などに中国から、直接輸入されたものもある事を考慮しなければならない。
また、日本古来の神との習合も著しく、仏が神の姿を借りて現出したとされる「権現」という発想も生まれた。
他にも、インド土着の神様 (帝釈天・弁財天&c.) や儒教、明治以降の廃仏毀釈の影響も考慮しなくては、日本の仏教を語る事はできない。
現在、(あくまで)法律上は十三宗五十六派と見なすのが主流である。
鎌倉仏教
(鎌倉仏教浄土系) 浄土宗 融通念仏宗 時宗
浄土真宗(本願寺派 真宗大谷派 佛光寺派 高田派 興正派 木辺派)
(鎌倉仏教禅系 総称して禅宗とも言う) 曹洞宗 臨済宗 黄檗宗
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